旅レポ

買って食べて遊んで泊まれる「スノーピークランドステーション白馬」に行ってみた。白馬の新たな野遊び発信地!

白馬駅から徒歩10分の場所にできた「スノーピークランドステーション白馬」は、隈研吾氏デザインの大屋根と独特の木組みが特徴

 スノーピークは7月23日、長野県白馬村に「スノーピークランドステーション白馬(Snow Peak LAND STATION HAKUBA)」(長野県北安曇郡白馬村大字北城5497)をグランドオープンしました。

 当初は4月18日に開業予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で延期。その後、地域やサービスを限定して5月23日から短縮営業していましたが、この日待望の本格オープンとなりました。グランドオープン当日は営業開始前に行列ができるほど。そんな話題の新施設にひと足早く訪問し、白馬の魅力にたっぷり浸れるアクティビティなどを体験してきました。

早朝、新宿バスタからアルピコ交通の高速バスで出発
途中で2か所のPA(パーキングエリア)で10分程度の休憩があります。車両はトイレ付き
こちらは東京へ向かう側のバス停

 まずは白馬村へのアクセスから。クルマなら長野自動車道の安曇野IC(インターチェンジ)から90分。上信越自動車道の長野ICから60分。北陸自動車道の糸魚川ICからは60分ほどで到着します。JR長野駅前からは特急バスも出ています。

 今回は新宿バスタからアルピコ交通の高速バスを利用しました。5時間ちょっとかかりますが、乗り換えもなく寝ていれば着くので楽ちん。開業に伴って「スノーピークランドステーション白馬前」というバス停が新設され、さらに便利になっています。

入り口は南東向き。無料駐車場も完備です

 7月23日当日にはオープニングレセプションが開催され、式典にはスノーピークの山井太会長、山井梨沙社長をはじめ、建物の設計を担当した隈研吾氏らが登壇しあいさつしました。

スノーピーク株式会社 代表取締役 会長 山井太氏
スノーピーク株式会社 代表取締役 社長 山井梨沙氏
建物の意匠設計を担当した建築家で東京大学教授の隈研吾氏
「Restaurant雪峰」を監修した「神楽坂石かわ」店主の石川秀樹氏
白馬観光開発株式会社 代表取締役社長 和田寛氏
アウトドア用品会社のスノーピークらしく、鏡開きで使用したのはペグハンマー

「店舗エリア」にはスノーピーク直営店にスタバ、レストラン、観光局も

スノーピーク用品がずらり

 約9200m 2 の敷地内は「店舗エリア」「野遊びエリア」「イベントエリア」の3エリアで構成されています。まずは店舗エリアから。隈研吾氏設計の建物内には、国内最大規模というスノーピーク直営店が入り、キャンプ用品やアパレルなどが豊富なラインアップで並んでいます。芝生を臨む大きなガラス張りの店内は明るくて開放的。とってもよい気分でお買い物が楽しめますよ。オリジナルTシャツやロゴ入り真空ボトルなど白馬限定商品も見逃せません。

アパレルにはセール品もありました
憧れのスノーピークアイテム! 見ているとあれもこれも欲しくなっちゃいます
こちらのスタッキングシェルフマグ雪峰は白馬限定カラー。同カラーのチタン先割れスプーンも人気
信州産の味噌やドレッシングなどの調味料などのコーナーも
店内入ってすぐのところには白馬村観光局のインフォメーションも。すぐ近くにある「みみずくの湯」の入浴券は、ここで購入すると650円が500円に!

 施設内には席数48席の「スターバックス コーヒー スノーピークランドステーション白馬店」も入居。ロッジを連想させる温かみのあるカウンターや木製ロゴが特徴で、店内のテーブル&チェアはすべてスノーピーク製! コーヒータイムもアウトドア気分がアガります。廃材を再利用して、白馬やコーヒー農園のある中米コスタリカの風景を表現したアートも必見です。

物販やレストランは11時オープンですが、スタバだけは朝8時から営業。午前中は地域の人の憩いの場になっているのだとか
建築工事で出た廃材を使ったアートが壁一面に
近づくと正方形の木材が敷き詰められているのが分かります
気持ちのよいテラス席も
スノーピーク製のチェアでくつろいで
目の前にはこんな景色が。ジャンプ台も見えます
スノーピークランドステーション白馬の顔ともいえる木組み。木の枝と雪の結晶がモチーフとなっています

 ミシュラン三ツ星を獲得した日本料理店「神楽坂 石かわ」の石川秀樹氏が監修したのが「Restaurant雪峰(せっぽう)」です。石川シェフ自らが地元生産者とつながり、セレクトした旬の素材を使って提供される和洋ミックスの料理は“食材の純粋な美味しさ”を味わえるものばかり。ハヤシライスやパスタなどのランチメニューのほかに、全6品もしくは全8品のディナーコース、キッズメニュー、サンドイッチなどのテイクアウトメニューも揃っています。

Restaurant雪峰
光が降り注ぐ明るい店内は木のぬくもりがたっぷり
森のなかで食べているような感覚になるようにと設計
コース料理の一例。アルコールも揃っています

スノーピーク製品の魅力を存分に楽しめる「野遊びエリア」

スノーピークグッズに囲まれてキャンプを体験できました

 施設のすぐ横には「野遊びエリア」を名付けられた森が広がっています。そこにあるのがスノーピークと隈研吾氏が共同開発した木製トレーラーハウス「住箱 -JYUBAKO-」2棟と、6区画のキャンプサイト。合計8組のゲストがここで気軽にキャンプを楽しめます。

「住箱-JYUBAKO-」宿泊プランは1日2組限定
初心者も安心のキャンプサイトプランも用意

 宿泊プランは全部で4つ。例えばモバイルハウス「住箱-JYUBAKO-」に泊まる「住箱宿泊プラン(定員は大人2名、子供2名)」は、前述した「Restaurant雪峰」のスペシャルコースディナー付き。朝食はスノーピーク製品のトラメジーノを使って自分たちで作るホットサンド朝食キットとなっています。この朝食にはスタバのコーヒー豆も付いていて挽きたてを楽しめるのだそう。詳細は宿泊プランのページでチェックしてみてください。

森のなかには小川も。近い将来ここでホタルを見られるプロジェクトもあるのだとか
ウッドデッキでの読書が気持ちよさそう
「住箱」内はペットの同伴は禁止
備品はいろいろ揃っています
ピクチャーウィンドウからの景色を楽しみながらプライベート感を味わえる「住箱-JYUBAKO-」。ヒノキの香りに癒やされます
テント1区画はおよそ10×10mサイズで、定員は5名まで
初心者向きの楽々な設営サポート付きプラン。定番ランタン「ほおずき」や、ケトル、マグ、寝袋などが用意されていました

 私は今回、設営サポート付きSTAYの「CAMPプラン」を体験してきました。このプランには薪1束が付いているということで、夜は初めてのひとり焚き火。ボケ~っと火を眺める贅沢な時間を過ごしてきました。時間の都合で近くの温泉「みみずくの湯」には入れませんでしたが、そんなときは24時間使用可能なシャワールームが2つあるので安心。シャンプーなどは置いていませんがドライヤーの用意はありました。

この夜はひとり焚き火を初体験

 アウトドア初心者でも手ぶらで身軽にキャンプ体験ができるのが、このスノーピークランドステーション白馬の特徴。自身のテントの持ち込みも可能ですが、気になるスノーピーク製品がある人は、ぜひ手ぶらで体験してみは? ちなみに各サイトにはAC電源が付いているのでスマホの充電なども可能です。

目と鼻の先にある公共温泉「みみずくの湯」。全宿泊プランに、ここの入浴チケットが含まれているのもうれしい

ペットも入場可能な「イベントエリア」では毎週土曜日にマルシェを開催予定

白馬村のお隣の大町市からは、ベーグルやマフィンを販売する「tecala」さんが出店していました

 緑の芝生が美しい「イベントエリア」では、“観光客と地元生産者がつながるマルシェ”など、さまざまなコンテンツが今後展開されるそう。グランドオープン初日からの4連休は全日程でマルシェを開催し、地元で採れたブルーベリーや、それを使って作ったジャム、地酒なども販売されてにぎわっていました。イベントエリアでは今後、テントやタープなどの展示販売や、焚き火を体験できるプログラムなども定期開催予定なのだとか。

地元農家さんを中心に農産物や加工食品、クラフトなどを販売。今後は毎週土曜日の9時~14時に週末マルシェとして開催します
眺望抜群のイベントエリア

レンタルサービス「Snow Peak GO」をちょっとだけ体験してきました

電動レンタサイクルで白馬村をのんびりサイクリング

 最後にご紹介するのは、ピクニックに最適なスノーピーク製品とe-bike(電動アシスト自転車)、Restaurant雪峰特製デリ(オリジナルサンドイッチ+信州野菜の朝採れサラダ)、みみずくの湯入浴券がパッケージになったレンタルサービス「スノーピークゴー(Snow Peak GO)」です。

 地元の人しか知らない隠れた名所やスポットを盛り込んだサイクリングマップを受け取って、ギアの使い方の説明を受けたら出発。最後は温泉に入って汗を流すという半日コースのお勧めパッケージです。

 現在用意されているのは白馬村内を巡る2コースのみですが、今後は北尾根ピクニックプランや岩岳デイキャンププランなども計画中とのこと。スタバのコーヒー豆付きなので、途中で汲んだ美味しい水で淹れたてのコーヒーを飲むなんていうスペシャルな体験もできるそう。料金は半日コース(デリ付き)で、1人7000円(税別)、2人だと1万2000円(税別)となっています。

ケトルやドリッパーなどのアイテムがレンタル。それらを専用バッグに入れて、自転車のカゴにセットしたら準備完了
マップに沿って約3時間の白馬村周遊コース
やっぱり電動アシスト自転車は楽ちんです
田んぼの横の細い道をぐんぐん進む
途中、お花のキレイな裏通りも抜けます
美味しい水が汲めるスポット
フォトジェニックな光景も
ガイドブックには載っていないパワースポット的な神社へも

 ウィンターシーズンだけでなく1年を通してマウンテンリゾートを目指す白馬に、新たに誕生したスノーピークランドステーション白馬。楽しみながら大自然を体感できるコンテンツが充実していて、「アウトドアライフスタイル」を肌で感じられる複合施設として期待大です。

ゆきぴゅー

長野生まれの長野育ち。2001年に上京し、デジカメライター兼カメラマンのお弟子さんとして怒涛の日々を送るかたわら、絵日記でポンチ絵を描き始める。独立後はイラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”として、雑誌やWeb連載のほか、企業広告などのイメージキャラクター制作なども手がける。