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スノーピークの本社新潟にある複合型リゾート「FIELD SUITE SPA HEADQUARTERS」、ウワサの極上サウナでととのった!

地球の未来を考える「LIFE EXPO 2022」

2022年7月上旬 取材

スノーピークが手掛ける複合型リゾート「FIELD SUITE SPA HEADQUARTERS」

 アウトドアブランドのスノーピークが手掛ける「FIELD SUITE SPA HEADQUATERS(フィールド スイート スパ ヘッドクォーターズ)」(新潟県三条市中野原456-1)に行ってきました。豊かな自然のなかで「浴・食・泊」が楽しめる、2022年4月オープンの複合型リゾートです。

 今回は、隣接する本社で開催された「LIFE EXPO 2022」の取材で訪れたため宿泊はしていませんが、“サウナー”からも一目置かれるという噂のサウナを体験してきました。

最寄り駅は上越新幹線の燕三条駅
燕三条駅からの道中は案内看板がいくつかありました

サウナがおすすめ!「FIELD SUITE SPA HEADQUARTERS」

「FIELD SUITE SPA HEADQUATERS」は、スノーピーク本社やキャンプフィールド、直営ストアが入る「Snow Peak Headquarters」の敷地内にあります。その広さ約15万坪! 私は初めて訪れたのですが、本社屋がこんな大自然のなかにあるって、さすがスノーピーク! と感動してしまいました。

円柱状に積み上げられているのはスノーピークの象徴ともいえる薪
建物の設計は隈研吾氏によるもの。天井に規則的に配置されているのも薪!

 ではさっそく施設のなかをご紹介しましょう。建物は1階と地下1階で構成されていて、入るとまずはショップがあります。ここではスノーピーク製品はもちろん、地元新潟の特産品やクラフトジンなどのお酒類といったセレクト品を販売しています。施設のロゴが入った限定ステンレス真空ボトルや、天然繊維のリラクシングウェア、スパで使われている上質なアメニティなど、個人的に気になるものばかりでした。

開放的な空間でゆったり買い物を楽しめるショップ
人気のスノーピーク製品がずらり
スパやヴィラで使われているシャンプーやタオルなども
見ているだけで楽しい新潟食材いろいろ。スノーピークのアパレルも

 ショップ奥にあるのが館内に2つあるレストランの1つ「Restaurant 雪峰」です。日本料理の名店「神楽坂石かわ」の石川秀樹氏協力のもと、この土地でしか味わえない“自然を食べる料理”を提供するレストランで、比較的カジュアルなメニューが味わえる昼と、コース料理がメインの夜に営業。朝7時~9時は「FIELD SUITE SPA HEADQUARTERS」の宿泊者のみ利用できます。

粟ヶ岳の山並みを眺めながら食事が楽しめる「Restaurant 雪峰」
下田郷と呼ばれるこのエリアでは、鉄分豊富な赤土と粟ヶ岳が育む雪解け水が食文化の土台となっています。できることなら泊まって自然の恵みたっぷりのコース料理を堪能したい!

 お次は地下1階にある日帰り利用可能な温浴エリア。こちらには男女別の大浴場とサウナがあって、お湯は「雪峰温泉」いう湯あたりしにくい泉質です。ガラス越しに見る緑の濃い夏景色が素晴らしすぎて、ずっと眺めていたいと思ったほど。ちなみに公式Webサイトでは雪景色が見られますが、季節によってガラリと印象が違いますね。

温泉は100%自家源泉。ほかの季節にもまた訪れてみたい
脱衣所や洗い場が超スタイリッシュなのです

 さて、楽しみにしていたサウナですが、期待通り、いえ、期待以上にワンダフルなサウナでした。真ん中のサウナストーブを囲むように座るのですが、サウナにも一面のガラス窓が設けられているので、内湯や露天風呂から見る景色と同じように緑がどど~ん! と広がります。まるで大自然のなかでサウナに入っているような感覚でした。外の景色が見えるとこんなにも開放的で気持ちいいものなのですね。壁や床は黒を基調としたモダンな造りで、数年前に本場フィンランドで体験したスモークサウナを思い出しました。

セルフロウリュもできるサウナ。外の景色がこれだけ見られるサウナってなかなかないのでは?!

 素晴らしいのはサウナだけではありません。まず水風呂! なんと深さが120cmあって、肩くらいまでしっかりと浸かることができます。浮遊感を得ながらじ~んと身体が冷えていく感覚は初めてでした。そして外気浴エリア。ここも本当に気持ちがよくて、スノーピークのチェアに身体をあずけながら外の風に当たることができちゃいます。あ~脱力!

 サウナ、水風呂、サウナ、水風呂、ときどき外気浴を3セットほどやって、正真正銘“ととのった”を実感した極上体験でした。

鳥のさえずりを聞きながら露天風呂でゆったり
ずらっと並ぶのはもちろんスノーピークのチェア

 温浴施設の隣にあるのが、もう1つのレストラン「Snow Peak Eat」です。こちらは足をのばして座れるフロアがあり“湯上がり処”といった感じ。メニューは、好きなおばんざいを選べる「郷土のおばんざい定食」やかつカレー、季節のかき揚げうどんのほか、シャーベットやクレープなどのスイーツ類も。私は湯上がりに神田酪農ソフトクリームを食べましたが、これまたすごく美味でした。

カジュアルに利用できる「Snow Peak Eat」
郷土のおばんざい定食(選べるおばんざい、主菜、下田郷のごはんとお味噌汁付き)は1760円
湯上がりに飲んだ越後薬草yasoクラフトジンジャーエール(650円)。ビールやハイボール、日本酒などのアルコールもあります

 最後に「SFIELD SUITE SPA HEADQUATERS」の宿泊施設をご紹介しましょう。ショップやレストラン、温浴施設が入る建物の奥に位置し、宿泊者しか立ち入れない静かなエリアにヴィラ棟や「住箱-JYUBAKO-」があります。

 ヴィラは50m2の「Villa Junior Suite」が2棟、100m2の「Villa Suite」が1棟の合計3棟。定員はいずれも4名で、大人2名と添い寝できる小学生までの子供2名まで。どの建物も木が生い茂る林の方向を向いているので、ガラス窓からほかのゲストの姿が見えたりすることはありません。木のぬくもりを感じる室内と外の景色の一体感が素晴らしいので、まさに自然のなかでくつろいでいるかのような感覚になれるはず。あ~泊まりたい!

「Villa Junior Suite」はリビングルームとベッドルームが横長の空間に。ソファでくつろぎながら読書にふけりたい! 1泊12万1000円~(季節や日程によって変動する場合あり)
1棟のみの「Villa Suite」は専用の外風呂とキッチン付き。自然のなかに溶け込んでいるかのようなベッドルームに思わずため息が。1泊22万円~(季節や日程によって変動する場合あり)

「住箱-JYUBAKO-」は、建築家の隈研吾氏とスノーピークが共同開発したトレーラーハウス。その住箱が全部で4棟並んでいます。面積は24m2。ここも室内を見せていただきましたが、家でもキャンプでもグランピングでもない、非日常の空間でした。ヴィラ棟もそうですが、お部屋にはカップやライトなどスノーピーク製品が各所に置いてあって、それらを使う喜びや楽しさも滞在に付加価値を与えているような気がしました。

トイレやシャワー、洗面台も備わる「住箱-JYUBAKO-」。借景窓からの景色はSNS映えしそうですね! 1泊4万2900円~(季節や日程によって変動する場合あり)

小高い丘陵に広がるキャンプフィールド「Snow Peak Headquarters」

 スノーピーク本社に併設している直営ストアとキャンプフィールドが「Snow Peak Headquarters」です。先ほどご紹介した「FIELD SUITE SPA HEADQUATERS」とは250mほどしか離れていないので、歩いて2、3分で行き来できます。

 本社社屋の目の前に広がるキャンプフィールドは、初心者も利用OK。食べ物と飲み物だけ持っていけばいいキャンプサポートプログラムや各種レンタルサービスも充実しています。「住箱-JYUBAKO-」プランなどの宿泊料金はWebサイトでご確認を。

スノーピーク本社社屋
本社内にあるスノーピークミュージアム。ストアスタッフが案内してくれるミュージアム見学は曜日や時間が決められているので要確認
本社内にある直営ショップ
キャンプ場が目の前ということで必要なアウトドア用品が充実
自販機に唐揚げ専用のタレを発見!
杉の薪もたくさん
目の前は約5万坪の広大なキャンプフィールド
小高い丘陵地帯はキレイに整備されていて炊事場も

「LIFE EXPO 2022」の現地取材レポート

 この「Snow Peak Headquarters」を会場に「LIFE EXPO 2022」が開催されました。昨年に続き2回目となるLIFE EXPO。今年は法人と関係者向け(7月6日/7日)に加えて、一般向け(7月9日/10日)にも開かれました。

会場に設置されたフォトスポット
受付エリア
「このEXPOを通して地球規模で同じ価値観を共有し、未来に向けて皆さまとともに新しいアクションが起こせる場になれば」と挨拶したスノーピークの代表取締役社長 山井梨沙氏

 1958年、新潟県燕三条市に創業したスノーピーク。第1世代は登山用品、第2世代はキャンプ、現在は「衣 食 住 働 遊」のさまざまなカテゴリーで事業を展開しています。「野あそびの力によって、自然と人とのつながりによって、現代社会で低下した人間性を回復することが企業の社会的使命」と開幕式で述べた山井社長。スノーピークのが単なるアウトドアブランドではないことを、参加者は改めて実感したのではないでしょうか。

キャンプサイトに設けられたステージ
ゲストを迎えてさまざまなトークセッションも

 トークセッションやコンテンツは「地球人の視点で、未来を見つめる」をコンセプトに、大きく「導入」「事業」「他社との協業」の3つで構成されていました。

「事業」では、これまでスノーピークが取り組んできた製品開発やプラットフォーム開発、コミュニティ開発などを紹介。人生を構成する5つのテーマとして掲げている「衣 食 住 働 遊」に沿った展示があり、興味深いものでした。

夏の青空が広がっていた新潟県三条市
今年のテーマは、社会人ではなく「地球人としてつながりたい」
スノーピークが掲げる3つのクエスチョン。「地球人」という意識で展示場を見てほしいとの思いが込められています

 個人的に興味を持ったのは「焚火台」の開発ストーリー。ルールを守らず直火で焚き火を楽しむキャンパーがあとを絶たなかった90年代前半、無惨な焚き火の跡を見ていられず開発に至ったそう。今はあらゆるメーカーから販売されている焚火台ですが、その先駆けがスノーピークなのです。

修理して長く使ってもらいたいと、スノーピークは全製品「永久保証」になっています
1996年に発売された「焚火台」はスノーピークを代表する製品

 リサイクル製品の展示ブースでは、製造工程で出た端材を溶解して再びチタン材に加工し、マグやボトルを製造する取り組みを紹介していました。製造過程での二酸化炭素排出量は50%カットできるといいます。2023年に発売予定の「地球を持ち歩く」をイメージしたチタンボトルも見ることができましたよ。

端材を溶解して板にして生まれた製品の紹介
蓋部分の白は雲をイメージしているとのこと
海をイメージしているでしょうか、内部は美しいディープブルー
地方創生の取り組みとして白馬村の「Snow Peak GO」を紹介
「UPCYCLE COTTON PROJECT」は店頭で回収したコットン製品をリサイクルして新たな製品を作り出す循環型の取り組み。50%以上コットン製品ならOKとのことなので、不要になった洋服があったらぜひスノーピーク店舗にある回収BOXへ! 水の削減にもつながります
日本各地の魅力的な“着る文化”にスポットを当て、その土地の物語になる服づくりを目指しているそう。後継者不足といわれる職人の技術を未来につなぐ取り組みも
野あそびできる家をイメージした展示ブース
自然と人をつなぐ「食」としてスノーピークが手掛ける「Restaurant 雪峰」の紹介も
本社内には「TUGUCA」の展示室
焚き火を囲みながら未来について語る「焚き火トーク」も行なわれました