旅レポ
フィジーの文化を学ぶため、ジェットボートで山岳エリアの村を訪問
2019年6月29日 06:00
フィジー政府観光局が主催するFAMツアー後半。今回はフィジーの伝統的な文化と山岳部の魅力を知るために「シガトカリバーサファリ」に参加した様子などをレポートする。
訪れたのはナディから約1時間ほどの場所にあるシガトカタウン。事前予約済みの8時45分から始まるモーニングツアーに参加した。価格はシガトカタウンから出発の場合は大人1人275フィジードル(約1万3750円、1FJD=約50円換算)。ショップ内のカウンターでまずはチェックイン。免責事項を確認し、ボトルウォーターと足などが見えないように着用するスルを受け取り送迎車でシガトカ渓谷を目指す。
約30分ほど山道を行くとシガトカリバーへと到着。車内でもビレッジで行なうカヴァセレモニーや、実際に使うカヴァが非常に高価なことなどを解説してもらえる。乗り場に到着すると乗船前の注意事項やライフジャケットの貸し出しなどを受け、いよいよジェットボートへ。
行きは美しい景色を堪能しながら、キャプテンからフィジーの歴史やフィジーアンについてを途中休憩をとりつつ解説。ヴォイヴォイや皆が木陰で眠る木々、岩山についてや現在のシガトカリバーの利用方法なども学ぶ。実際に洗濯や槍で魚を取る日々の生活のワンシーンを見学。川沿いで働く人々が笑顔で手を振ってくれ、心があたたかくなるのを感じた。現在約17の村のいずれかに行くことができ、毎日日替わりでの訪問となっている。昔ながらの生活が崩れないようにとの配慮と、平等に訪れることで収入の安定を図っていると感じた。
約1時間ほどかけてKOROUA VILLAGEの最寄りの桟橋に到着。村の案内人が出迎えてくれ、熱い砂地を歩きながら10分ほどで村に到着。世帯数や曜日ごとのしきたりなどのレクチャーを受けたあとは、実際の住居を見学。音を鳴らし、知らせるラリのデモンストレーションなども見ることができた。
続いてはコミュニティホールで実施されるカヴァセレモニーへ。村長をはじめ住民たちと迎え合わせにツアー参加者が座り、代表者があいさつ。カヴァを捧げる儀式を経て、目の前で作られたカヴァを1人ずつ飲んでいく。全員が飲み終わったところでファミリーとして認定され、レイのプレゼントとともに頬に伝統的な化粧を施す。
ランチタイムには、タピオカの原料となるキャッサバに、タロイモ。フィジーならではの揚げパン、ロティにスープなどが振る舞われる。オールナチュラルで体にもよく、野菜炒めは日本に近い味わいで、その美味しさにびっくり。食事のあとは音楽が鳴り響き生歌やダンスタイムに。まるで家族のような雰囲気に。なお、ドネーションも最後に受付を行なうので、別れの前にスマートに手渡せるように用意しておこう。
帰りの川下りでは、ジェットボートがスピンしずぶぬれになるなどのアトラクション的要素も追加。年齢制限もなく家族一緒に楽しめるうえ約4時間半たっぷりフィジーのことが学べる。各エリアのホテル送迎付きのプランもあり、フィジーを訪れたならば必ず参加すべきアクティビティだと感じた。
今年で開業50周年の老舗ホテルに宿泊
シガトカタウンから約30分ほどの「Shangrila's Fijian Resort and Spa」は2019年に開業50周年を迎えたラグジュアリーホテル。島全体がリゾートで、フィジー随一の大きさとも言われているほど。島は3つのカテゴリーに分かれ「Ocean Wing」「Yanuca Lagoon」はファミリー向けで年齢により宿泊可能なエリアが分かれている。「Reef Wing」は完全にアダルトオンリー。さらに食事のフロアも1階と2階でファミリーとアダルトで分かれ、チェックインの場所も異なるなど徹底しているのがポイントだ。
今回宿泊したのは海に面した「Reef Wing」と呼ばれるアダルトオンリー棟内のゲストルーム。キングベッドにバスタブ付きのバスルームを完備。窓から海とプールの両方が見える場所だ。
ほかにもエリア内にはスパ「Chi, The Spa at Shangri-la」があり、施術後そのまま1泊し、チェックアウトが可能なコースが人気。施術を受けたゲストのみが宿泊できるがハネムーン利用も多いそう。8つのトリートメントを受けて、そのままディナーと朝食がバルコニーで味わえる。施術台の奥にはキングベッドがあり、そのままトリートメント成分を浸透させながら、眠りに落ちることができる。
食事が美味しいのも同ホテルの魅力の1つ。「GOLDEN COWRIE Coastal Italian Restaurant」ではイタリアから呼び寄せたシェフによる本格イタリアンが味わえる。前菜、パスタ、デザートまで美味しいが押しよせ食事レベルの高さを感じるはずだ。
また朝食も絶品ぞろい。フィジーならではの揚げパン「Baba Kau」も。日本人向けに自分で具材が選べる赤みそ仕立ての味噌汁もあった。フルーツやペイストリーも豊富で時間いっぱいまで味わっていたいほど。エッグベネディクトやオムレツにフレンチトーストなどもオーダーできる。もちろん日本語メニューも用意と心遣いがうれしい。
最終日はフィジー・エアウェイズのナンディ国際空港13時25分発、成田国際空港19時30分着の直行便FJ351便、エアバス A330-200型機を利用。所要時間は約8時間45分。時差は3時間あるが翌日に影響のない時間帯に日本へと戻ってくることができた。行きも帰りも直航便には必ず日本語が堪能なCA(客室乗務員)が乗務しており、初めてのフィジーでも安心。乗務員も笑顔で英語と日本語を交えつつコミュニケーションをとってくれ日本到着の直前までフィジー気分を満喫できた。