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フィジー政府観光局がセミナー開催。「一番心に残るのは現地のフレンドリーな対応」

野村シンヤ

2018年11月16日 21:12

2018年11月14日実施

フィジー政府観光局アジア担当リージョナル・マネージャーキャサリン・コヤマインボレ氏

　フィジー政府観光局は11月14日、都内で同国の観光における最新情報を紹介するセミナーと、現地の観光業に携わる関係者と日本の旅行代理店をマッチングするワークショップを開催した。なお、同国が運営しているフィジー・エアウェイズは、7月3日に約9年3か月ぶりに成田国際空港～フィジー・ナンディ国際空港の直行便を復活させている。

　セミナーの冒頭では、フィジー政府観光局アジア担当リージョナル・マネージャーであるキャサリン・コヤマインボレ氏がフィジーのあいさつである「Bula！（ブラ！）」と大きな声で会場に語り掛けてスタート。続いて「7月に日本からの直行便が復活し、多くのお客さまにお越しいただいております。本日集まっていてるフィジーの旅行サプライヤ、それからフィジー政府観光局から皆さまに感謝の言葉を申し上げたいと思います。

　フィジーは大小異なる333の島から構成されている国であります。そしてこの333の島の人たちは日本からのお客さまをお待ちしているわけでございます。私たちの国ではバラエティに富んだ宿泊施設、たくさんの経験を楽しんでいただけますが、旅行者の方がフィジーにお越しいただいて一番心に残るのは、私たち現地のフレンドリーな対応だと思っています。フィジーでお会いできるのを楽しみにしております」とあいさつした。

地球上でもっとも幸福度の高い国として知られるフィジー

　フィジーの概要や近況については、フィジー政府観光局日本事務所旅行業界担当マネージャーである瀬戸敦子氏が紹介した。フィジーは大小さまざまな333の島で構成された国家で、全部を集めた面積は約1万8000km²で、日本の四国と同じくらいの広さになる。時差は3時間（サマータイムあり）で、公用語は英語、通貨はフィジードルが使われている。気候は年間通して温暖であり、乾季は5月～11月にかけてであり、気温は19～29度、雨季は12月～4月で、22～33度となっている。ベストシーズンをよく聞かれるらしいが、瀬戸氏は「年間通じていつでも」と話していた。

フィジー政府観光局日本事務所旅行業界担当マネージャー瀬戸敦子氏

フィジーは赤道を越えた南緯18度、日付変更線付近に位置する333の島で構成された国。日付変更線をまたぐ島もある

ナンディ国際空港や首都であるスバはビティレブ島にある。周辺の島々はアイランドリゾートとして人気が高い

　フィジーの宿泊施設については、船やヘリコプターで訪れるアイランドリゾートが数多くあり、小さな島だと1施設、少し大きめだと2～3施設が設置されており、プライベートなビーチリゾートを楽しむことができる。もちろん、ホテルタイプも数多く用意されており、ナンディ国際空港に近いリゾートエリア「デナラウ島」には、シェラトン、ウェスティン、ソフィテルなどが軒を連ねている。

1島1施設のこぢんまりとした宿泊施設から多くの客室を備えたホテルタイプまでがある

　フィジーならではのイベントとして、村などでは歓迎の儀式も行なわれており、「カヴァ」（コショウ科の木の根の粉末から抽出した飲み物）が振る舞われる。異文化に触れられるよい機会だと紹介された。ほか、アクティビティでは美しい海を楽しむシュノーケリングやダイビング、バリエーションに富んだコースが数多く存在するゴルフ、トラックで洞窟を探検するツアー、スカイダイビング、ラフティングなども楽しめる。

自然を満喫できるアクティビティが豊富

　日本からの渡航者数は直行便が就航していた時期は最高で年間2万人を超えていたが、運休した2010年からは5888人まで落ち込んだ時期もあった。今年に入ってからも7月までは月平均500人程度で推移していたが、7月に直行便が就航してからは大幅に増え、7月から9月までの合計は5913人となり、対前年比で190％の伸びになった。ターゲットとしては完全休暇を楽しむカップルをメインとし、潜在意欲の高いファミリー層に対しても働きかけていきたいと話した。

　今後はメディア露出を増やしながらフィジーの知名度を上げていく方針で、フィジー政府観光局日本事務所としてもInstagramやFacebookのアカウントを開設したので、こちらでも情報をアップしていくとのことだ。

減少していた日本からの渡航者数も直行便の復活により増加傾向に

休暇を楽しむカップルやファミリー層がターゲット。近年は語学留学も増えている

日本語によるSNSのアカウントも開設し、情報発信をしてゆく

　セミナーの最後はフィジー・エアウェイズについて日本地区総代理店のエア・システム旅客営業部長である日埜貴之氏が説明した。フィジーからの大きな路線としては、オセアニア各地、アメリカの西海岸、シンガポール、香港、そして直行便が復活した日本となっている。機材は、エアバス A330-300型機が1機、A330-200型機が5機、ボーイング 737-800型機が4機、737-700型機が1機となっており、ほかプロペラ機はATR 72-600型機やATR 42-600型機、DHC-6型機などを保有している。

フィジー・エアウェイズ日本地区総代理店株式会社エア・システム旅客営業部長日埜貴之氏

フィジー・エアウェイズの就航先を示したマップ

フランスのトゥールーズから納入された機体を国内で低空デモ飛行している際の写真

保有しているジェット機材。ワイドボディが6機、ナローボディが5機

　成田からの運航にはA330-200型機やA330-300型機を使用しており、ビジネスクラスは受託手荷物が40kg、機内持ち込みは7kg×2となっており、カンタス航空のラウンジや1月にリニューアルオープンしたナンディ国際空港のラウンジが使用できる。エコノミークラスは受託手荷物が23kg、機内持ち込みは7kg×1。

　機内食は成田発が夕食と朝食、ナンディ発が昼食と夕食を提供する。運航は火、金、日曜の週3便。成田着は予定どおり到着すれば新幹線を使って名古屋まではその日に帰れるが、国内線乗り継ぎだと成田で1泊することになるという。デイリー運航ではないので、それ以外の曜日に移動したい場合については香港経由もあると紹介した。香港～ナンディ線（FJ392便）は月、木、土、日曜、ナンディ～香港線（FJ391便）は月、木、土、日曜の週4便で運航している。