旅レポ
オーストラリアの2つの都市とフルマラソンを体験! ブリスベン&ゴールドコースト4泊5日のよくばり旅(その3)
マラソン前日にゴールドコーストをフルに満喫。話題のコスメ本社や展望デッキも
2017年10月16日 12:31
オーストラリア第3の都市でありクイーンズランド州都でもあるブリスベンを満喫したあとは、次の目的地、ゴールドコーストへ。2017年7月2日に開催された「第39回ゴールドコーストマラソン」のフルマラソン出場のためだ。今回のクイーンズランド州政府観光局が主催するツアーでは、大会前日のゼッケンの受け取りや、短期滞在をフルで満喫するためのプランで行動。移動中も、話題のオーガニックコスメのファームやワイナリー、そしてゴールドコーストの夜景を楽しめるタワーまでたっぷりと訪問した。マラソン初参加者が気になるEXPOの様子とともに、ゴールドコーストの見どころをご紹介する。
マウント・タンボリンでワインとポークに舌鼓。こだわりコスメの自社ファームで癒され体験
ゴールドコーストへの移動日。最初に訪れたのは、クルマでブリスベンから約1時間。ゴールドコーストからは約30~40分の距離のマウント・タンボリン。ゆったりとした田園風景と熱帯雨林が混在する高原地帯で、ネイチャー系のアクティビティ、家族や気の合う仲間たちでのんびりしながらランチやワインを楽しめる人気のエリアだ。「タンボリン国立公園」では、緑豊かな自然とともに、展望場所からゴールドコーストの街並みや大海原なども一望できる。
土地の形状と豊かな土壌を活かし、ナッツやアボガド、ワインを始め特産品も多く、週末には地元住民を始め各地から買いに来るという。そんななかでもブティックワイナリーが特に注目を浴びている。
2003年にワイナリーを設立、2004年にオープンした「Witches Falls Winery」は、地元でも美味しいと評判のワイナリーの一つ。2015年にはオーストラリアを代表するワイン評論家のジェームス・ハリデイ氏より5つ星を獲得し、その品質のよさと美味しさを不動のものとした。
自社で醸造したGranite Belt、Wild Ferment、Prophecyの3種類のワインを購入することはもちろんのこと、わずか6オーストラリアドル(約570円、1オーストラリアドル=約95円換算)で6種類のワインを試飲できるテイスティングが話題だ。訪れた日もぶどう畑を望むガーデンで多くのワインファンが自分好みの1本を探すためにチーズとともに味わっていた。
スタッフにオススメのワインを選んでもらったところ次の4本を勧めてくれた。1本目は「2017 Co-inoculated Verdelho」。今年できあがったばかりの白ワインで、かなりフレッシュ。まさにこの場でしか飲めない味わいだ。とてもフルーティでさっぱり。ステンレスの樽で製造しているためタル独特の香りはないが、とても飲みやすい。
続いては、上記と同じ種類のぶどうを木樽で仕込んだ「2016 Wild Ferment Verdelho」。こちらも白ワインだ。木樽の香りと味わいがやや強めで、鳥料理やパスタなどにぴったりとのこと。ステンレスと木樽の味わいや香りの差が分かりやすいためこの2本をぜひ試飲してほしいとのアドバイスも。
続いては、赤ワインを2本。1本目は「2014 Prophecy Syrah」で、まさにシラーズ、オーストラリア的なワイン。スパイシーな味わいが特徴で、ほどよい渋み。2年の木樽仕込みとなっている。
そしてラストは、「2014 Prophecy Cabernet Sauvignon」。しっかりとした渋みが特徴。レアのステーキなどにベストマッチとのこと。
なお、事前予約をすればワイナリーでの醸造エリアのツアーに参加できる。販売するワインはすべてこの工場で作っていることや、自然酵母を採用していることなどを丁寧に説明してくれ、ステンレスと木樽や保管場所が見学ができる。
Witches Falls Winery
所在地:79 Main Western Road,North Tamborine, Queensland 4272
Webサイト:Witches Falls Winery(英文)
続いては、肉厚ポークを使った料理が自慢の「Three Little Pigs Bar & Bistro」へ。名前のとおりに店内は豚の置物がずらりと並べられ、全61席は個室と大きなテーブル、そしてオープンテラスの3エリアに分かれている。
オーダーしたのは「SALT AND PEPPER PRAWNS」(20オーストラリアドル:約1900円)と「SLOW ROAST PORK BELLY」(34オーストラリアドル:約3230円)を1皿にまとめたもの。メニュー表には載っていないため、スタッフに相談してみよう。
15cmほどの肉厚ポークは皮部分がカリッカリ。そしてお肉はジューシーに仕上げられており、2つの食感を楽しめる。エビもプリップリで自家製マヨソースやアイオリソースをたっぷりつけると旨味がさらにアップ。レモンをキュッと絞り爽やかにするなどお好みで。なお、サラダも多めでさっぱり味わえる部分も高ポイント。2皿頼みシェアするのもよい。
デザートは「HOUSE SPECIAL」をオーダー。その日は「STEAMED PASSION FRUITS PUDDING PASSION FRUITS CURD VANILLA ICE CREAM」(14オーストラリアドル:約1330円)だった。ふんわりプディングにパッションフルーツソースとカードがたっぷりかかっておりかなりのボリューム。バニラアイスとパッションフルーツの抜群のハーモニーでまさに別腹な美味しさ。
なお、ほかにも魅惑のデザートは盛りだくさん。パッションフルーツのカードとベリーのコンポートがオンしたサックサクのメレンゲが楽しめる「MERINGUE」(14オーストラリアドル:約1330円)や、リキュールだけでなくお好みのお酒を選べる「AFFOGATO」(16.50オーストラリアドル:約1570円)などもラインアップ。
Three Little Pigs Bar & Bistro
所在地:13 Main St, North Tamborine, Queensland 4272
Webサイト:Three Little Pigs Bar & BistroのFacebookページ(英文)
マウント・タンボリンを訪れたら、その豊かな自然と土地から生まれるスペシャルアイテムも享受したいところ。ならば世界トップのオーガニック・コスメ・メーカー「jasmin organics」の本社へと足を運ぼう。「jasmin organics」は、世界で最もピュアで最高品質の認定有機スキンケア製品を生み出すことを目的に1999年に設立。2003年にはオーガニック認証(OFC#0438)を受け、2005年に「Jasmin Place」に移転。研究開発と製品の製造。さらにこの土地ならではの栄養価の高い赤土でハーブやアボガドを始めとする植物を育て、製品に使用する天然成分を抽出に使用している。
すべての製品にオーガニック認証成分を使用、そのこだわりからオーストラリアを訪れたら手に入れたいオーガニックコスメの代表格となっている。
「Jasmin Place」の店内の「Beauty Store」には赤ちゃんやお母さん向けの「KOALA BABY」に、メインの「jasmin organics」などを展示販売。全ラインアップが揃っており、テスターも豊富なためじっくりと好みの製品を探すことができる。
ショップを抜けるとファクトリーが目の前に。「Factory Tours」ではクリームやソープがどのように作られてるのかをガラス越しに見学することができる。なお、訪れたのが週末だったためファクトリーはお休み。また、次の部屋に進むと研究開発が行なわれているエリアに。製品の研究から製造、さらに使用する植物もまわりにあり、消費者にとってはこの透明性はありがたく、信頼ができるというもの。
「jasmin organics」の創立者であるLihua Song氏に「Jasmin Place」について聞いたところ「美容学生や子供たちに積極的にファームを解放し、教育の場としても使用してもらっています。ハチを育てている場所に実際に行き、観察をするなど自然環境と自分たちとの結びつきをより感じてほしいからです。また美容学生に対しては畑のハーブ利用を許可し、学びに役立ててもらえるようにしています」と話してくれた。
また、母子で使えるスキンケアブランドでオーガニック認証成分95~100%の「KOALA BABY」については「皮膚がまだ完成していない赤ちゃんの時期、特に下半身はかぶれてしまいがちだったりとかなりデリケートです。また、成分を吸収しやすい時期なため、特に使用するスキンケア製品に気を使うべきだと思い開発しました。健康と安全、この一番大事な部分を守ることができる製品だと思ってます」と語った。
jasmin organics
所在地:197 Long Road, Tamborine Mountain, Queensland
Webサイト:jasmin organics(英文)
定番の夜景と砂浜からゴールドコーストを堪能。ゼッケン入手で俄然マラソンモードに
マウント・タンボリンから約40分ほどかけてゴールドコーストへ到着し、まずは翌日に迫る第39回ゴールドコーストマラソンに参加するためのゼッケンを「ゴールドコースト・コンベンション・エキシビジョン・センター」へ受け取りに向かった。
2017年で39回目となるゴールドコーストマラソンは、フルマラソンからハーフ、10kmなどの8種目を7月1~2日の2日間でそれぞれ行なう大会だ。日本から海外遠征する一般ランナーも多く、安定した気候と比較的平坦なコースのため記録が出やすいと言われている。
会場に入るとホール2で「ASICS SPORTS & LEISURE EXPO」が同時開催していることが示されており、そのままホールへ。途中の大きなゲートでは記念撮影をしているランナーたちの姿も。
ホール2に到着するとすべてのレースのゼッケン受け取りが可能なカウンターがずらり。事前にメールで送られてきた引換証をプリントアウトしたものを渡すと、サクッと自分のゼッケンとロゴ入りのバッグが手渡された。
その後、アシックス(ASICS)の提供する「PACE YOUR RACE」を登録。これは希望者だけだが、個人的にはここで手に入れられるバンドはかなり大事だと実際のレースを経験して感じた。
登録方法は、タブレットに自分の名前とメールアドレス、そして目標タイム(どのくらいで走りきる予定か)を入力するだけ。すると1km、5km~ハーフ、そして40kmにフィニッシュまでの各計測ゲートの通過時間を割り出してくれるのだ。しかも大会当日に常に見ることができるようにリストバンド形式。各ゲート横のガン・タイム(スターターピストルの音が鳴ってからの時間)を表示する時計と組み合わせながら、腕時計と一緒に確認すれば、自分が今、どのくらいのペースで走っているか、そして目標タイムとどのくらい差があるのかが一目瞭然なのだ。フルマラソン初レースということで、余裕を持って6時間フィニッシュで計算した。
続いては大会前のお楽しみ、EXPO散策へ。会場には当日のステーションで配布されるドリンク「ENDURA SPORTS NUTRITION」の「REHYDRATION PERFORMANCE FUEL(LEMON LIME)」の試飲や栄養補給のための各種食料。そしてウェアやバッグの買い足しなどができるようになっている。
フォトロケーションも用意されており、ゴールをイメージしたポーズで楽しんだり、家族で記念に1枚撮ったりと大好評。
ゴールドコースト・コンベンション・エキシビジョン・センター
所在地:Gold Coast Hwy, Broadbeach, Queensland 4218
Webサイト:ゴールドコースト・コンベンション・エキシビジョン・センター(英文)
無事ゼッケンを手にいれたあとは「サーファーズ・パラダイス・ビーチ」などのフルマラソンで走るコースの一部を下見。青空の下、海沿いを走れるうえ記録が出やすいと評判の同フルマラソン。同じ道を行って戻ってくるとはいえ、その距離感を掴んでおくことは大事。なお、下見しなかったコース後半に過酷な世界が待っていたことは、次回のレポートでお伝えする予定だ。
地上からビーチ周辺をチェックしたあとは「スカイポイント・オブザベーション・デッキ」へ。入場するためのチケットは大人25オーストラリアドル(約2375円)、3~13歳までの子供が15オーストラリアドル(約1425円)となっている。地上230mまで約43秒で一気にエレベータで上がり、扉が開いた瞬間に広がる360度のパノラマの夜景はまさに素晴らしいの一言。美しい海岸線と夜景の共演を空から思う存分楽しむことができる。
なお、「スカイポイント展望デッキ」には「セブンティ7カフェ+バー」もあり、ドリンクやアルコールを景色を皆がら楽しむことも。展望デッキでは高さが足りない場合は、「スカイポイント・クライム」(54~74オーストラリアドル:約5130~7030円)に挑戦を。ちょうど「TWILIGHT CLIMB」(74オーストラリアドル:約7030円)に挑戦した来場者が降りてきていた。
スカイポイント・オブザベーション・デッキ
所在地:SkyPoint Level 77 of Q1 Resort, 9 Hamilton Avenue, Surfers Paradise, Queensland 4217
Webサイト:スカイポイント・オブザベーション・デッキ
ローカルに人気の老舗イタリアンにて。がっつりメニューでフルマラソンに備える
大会を翌日に控えているため、スタミナ満点のボリュームメニューを頬張りに地元っ子に愛されるイタリアンテストラン「Mario's Italian Restaurant & Pizzeria」へ。1989年に創業した同レストランは、オープンテラスと室内の2エリアに分かれており、食事を楽しむ客で週末はごった返している状態。予約をしっかりしておくことが大切だ。
定番メニューから現代的なイタリアンまで味わえるということで、大好物の「Lasagne di Casa」(25.90オーストラリアドル:約2460円)と「Cranberry Juice」(4.50オーストラリアドル:約427円)を注文。持ち帰りやデリバリー、テーブルサービスで忙しくスタッフが動くなか、想像以上にスピーディに食事がテーブルに到着。
幾層にも重なった自家製のパスタシートの間にあふれるほどベシャメル&ボロネーゼソースが挟まれたラザニアが目の前に並べられた。目視で縦約7cm、横約15cmほどの特大っぷりで思わず歓喜。オーブンで焼き上げ、とろっとろになったチーズが食欲をそそり、たっぷりベシャメルとボロネーゼソースにはしっかりとごろっとお肉がイン。やや濃いめの味わいとボリュームのため、シェアして食べるのもアリ。
Mario's Italian Restaurant & Pizzeria
所在地:Find us at Shop 48-52, Oasis Shopping Centre Victoria Avenue Broadbeach, Gold Coast 4218 Australia
Webサイト:Mario's Italian Restaurant & Pizzeria(英文)
ブリスベンからゴールドコーストへの道中に立ち寄った、マウント・タンボリンでの絶品ワインにポーク&シュリンプメニュー。そしてゴールドコーストのがっつり系イタリアンに夜景が楽しめる定番スポット。そしてフルマラソンに向けてのゼッケン受け取りまでをお伝えした本レポート。
次回はいよいよ本番を迎えた第39回ゴールドコーストマラソンで42.195kmのフルマラソンに挑戦する様子から、ゴールドコーストで今流行りの複合系屋台レストラン、そして地ビールなどを紹介する。