【イベントレポート】ファンボロー国際航空ショー2016

ボンバルディア、リージョナルジェット「CS100」の客室空間の快適性をアピール

ターボプロップのQ400はflybeの新塗装機を展示

2016年7月11日~17日(現地時間)開催

 ボンバルディア(Bombardier)は7月11日~17日(現地時間)に開催されている「ファンボロー国際航空ショー(Farnborough International Airshow)2016」に、2016年6月29日(カナダ時間)に初号機をスイス インターナショナル エアラインズに納入したボンバルディアの「CS100」の飛行テスト機などを展示した。

 ボンバルディアのCSシリーズは、100席級の「CS100」型機、130席級の「CS300」型機の2ラインアップ。他社の小型ジェット機同様に、ギアード・ターボファンエンジンを採用することで高効率であることをアピールしている。エンジンはプラット&ホイットニー製の「PW1500G」を採用する。

今回の展示機であるCS100は、スイス インターナショナル エアラインズの塗装が施された飛行テスト機の5号機となり、2015年のパリ航空ショーで展示された機体と同じもの。ただし、パリ航空ショー展示の際はビジネスクラスとエコノミークラスの2クラス仕様だったが、今回のファンボロー国際航空ショーではエコノミークラスのみのモノクラス仕様となっていた。

 また、機内の空間は競合機を意識した装飾が加えられており、標準仕様のシート幅や窓の大きさが、エアバスやボーイングの競合機よりも広いことを示す案内のほか、エンブラエルのE2ジェットの機体サイズを示すオブジェを最後方座席に設置。機内に比べて機内の空間が広く、無理なく2-3列の5アブレストを実現でき、さらに頭上の空間も広いことをアピールした。

ボンバルディア CS100の飛行テスト5号機
飛行テスト機だが、ローンチカスタマーのスイス インターナショナル エアラインズの塗装が施されている。量産初号機も6月に納入済み
垂直尾翼
ウィングレット内側のデザイン
プラット&ホイットニーのギアード・ターボファンエンジン「PW1500G」
カウルが開けられた状態で展示されていた
タイヤはノーズギア、メインギアともにミシュラン製
大型液晶4枚のグラスコックピット。操縦はサイドスティックで行なう
エコノミークラスで使う場合を想定した客室部。2-3の5アブレスト
読書灯など
照明
エコノミークラス相当のシート
競合機の標準仕様よりシート幅が広いことをアピール
ボーイング 737型機に比べて窓が26%大きいというサイン
同様にエアバス A320型機に比べて50%大きい
最後列はエンブラエル E2シリーズの客室の形状を模したコーナーを設置。CS100は、1席分の横幅と頭上が広いことをアピールしている
オーバーヘッドコンパートメント
機体後方のラバトリー
機体前方のギャレー
機体後方のギャレー

 このほかには、100席クラスのリアジェット機「CRJ1000」や、ターボプロップ機の「Q400」を展示。前者はエア・ノストラムが運航するイベリア航空の塗装機、後者はQ400に最初に施されたflybeの新塗装機となっていた。

エア・ノストラムが運航するイベリア航空カラーのCRJ1000
紫色の塗装が特徴のflybe新塗装が施されたQ400
Q400はエンジンと機内の静音性をアピールした
機体備え付けのタラップ
flybeが運航するQ400の客室。モノクラス仕様
座席を後方から
オーバーヘッドコンパートメントは前方の数席と、その後方とで計上が異なっている