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関西の駅弁大会といえばやっぱりココ! 「阪神百貨店の駅弁大会」が2年ぶりの開催となったワケ

2026年2月16日~23日 実施
阪神梅田本店で駅弁大会「阪神の有名駅弁とうまいもんまつり」実施中

定番の駅弁大会が「2年ぶりの開催」、なぜ?

 百貨店の駅弁大会といえば、東は京王百貨店(新宿店)、西は阪神百貨店。その一角である「阪神の有名駅弁とうまいもんまつり」が、2月16日~23日に「阪神梅田本店」(大阪府大阪市北区梅田1-13-1)で開催されている。

 25回目の開催となるこの駅弁大会は、全国でもトップクラスの開催規模を誇る。2001年の初開催時には京王百貨店にノウハウを得たとされ、開催初期のチラシには「全国55駅から、集めに集めた140種類」との文字が躍る。2026年の今では「309品の駅弁と36店のうまいもん」が集うようになり、関西屈指の一大グルメイベントに成長した。

 しかし、この駅弁大会は2025年には開催されなかった。「非開催」の事実を知った各地の駅弁ファンが驚きの声を上げ、「まさか大会が消滅するのか?」とまで言われたのも、記憶に新しい。

「三大駅弁大会」に数えられる阪神百貨店の駅弁大会はなぜ、昨年開催されなかったのか……。その話はあとで伺うとして、まずは「2年ぶりの駅弁大会」に潜入してみた。

売上は「1週間開催のイベントで最大」。阪神の駅弁大会人気の秘密

 駅弁大会の開場は、朝10時。しかし2年ぶりの開催とあって、8時~8時30分の時点で順番待ちの列が百貨店を取り囲んだ。全体的に敷地が入り組んでいるせいか、誘導の方も「最後尾はこちらです、こちら!」と声を張り上げて、建物の南側に誘導するよう必死だ。

宮島口駅「あなごめし」
小樽駅弁「海の輝き」

 駅弁で人気があるのは、実演なら広島・宮島口駅の「あなごめし」や、北海道・小樽駅の「海の輝き」、同じく北海道・森駅の「いかめし」(第1回から参加!)など。おなじみのラインアップではあるが、常連客が毎年「食べたい!」と阪神百貨店に集うから、この駅弁大会はにぎわうのだ。

 10時ごろの開場とともに、阪神百貨店8階・特設会場は、待ち構えた顧客で埋め尽くされ、ブースのいたるところで「2年ぶり!」「待ってたよ!」との声が飛び交う。この駅弁大会は「1週間開催の催事としては売上1位」(全体では2週間開催の北海道物産展が1位)であり、それだけ常連客の支持が厚く、毎年ごとに開催を待ち構えている人々が多いイベントといえるだろう。

阪神百貨店の「輸送駅弁」コーナー、「ミャクミャクひっぱりだこ飯」以外にも、多くの「淡路屋」商品が販売されている

 実演ブースだけでなく、各地から新幹線・飛行機・トラックなどで配送された「輸送駅弁」コーナーもにぎわう。今年の目玉は、大阪・関西万博の終了後も売れ続け、販売戸数が累計8万個に達した「ミャクミャクひっぱりだこ飯」など。おそらく、朝のうちにあっという間に売れてしまうだろう。

イートスタンド全景
駅弁大会だけど、ビールで乾杯!

 そして、阪神百貨店の駅弁大会の最大の特徴は、「イートスタンド」(イートイン)があるということ。このコーナーの近くにはビール・日本酒・ウィスキーなどを扱うスタンドがあり、15時からはお得な「バルチケット」を販売。アルコール+駅弁屋さんが作ったおつまみセットで、百貨店のなかなのにほろ酔いになれるのだ。もちろん、さまざまなお店で駅弁・うまいものを購入したうえで、合わせて呑んでもいい。

 阪神百貨店 フード催事部の大田勝彦さんによると、この試みは10年ほど前から始まり、お客さんの要望に合わせて、どんどん拡大していったという。ほかの百貨店にない常識破りな阪神百貨店の試みが、しっかり実を結んでいるといえるだろう。

 さて、そんな駅弁大会は、なぜ昨年開催されなかったのか? 引き続き、大田さんに聞いてみた。

2025年非開催の理由は「改装」

阪神百貨店 フード催事部 大田勝彦さん

 阪神梅田本店の駅弁大会だが、昨年(2025年)に開催がかなわなかった理由は「大規模な改装の余波」であったという。

 当時の新聞を見ると、この改装は2024年12月下旬から2025年11月にかけて行なわれ、1階を「全国各地のグルメが揃うローカルフードの聖地」、地下1階を「どんなものでも揃う王道デパ地下の進化版」として、25億円を投じて大幅にリニューアルしたという(出典:2025年10月3日「流通ニュース」)。

 さらに、大阪・茶屋町エリアで営業していた雑貨店「ロフト」が、いったん閉店したうえで移転してきた。この関係で玉突きのような売り場移転が起こり、これまで催事場であった8階には紳士服売り場が移転し、駅弁大会に限らず「春の北海道市場」などの催事が開催できなかったという。

 ただ「阪神の駅弁大会が非開催」という噂は各地を駆け巡り、「駅弁大会の開催が途切れるのか?」といった不安の声とともに、大きな反響を呼んだ。阪神百貨店としてもこの声を無視できず、急遽Webサイトに「改装のため開催できない」旨を掲載したという。

1年休みの改装で「面積拡大」。今後に要・期待

開店前の通路の様子。10時を過ぎると人でいっぱいとなる

 思わぬところで反響を呼んだ大改装ではあったが、このほかにも8階ではタイガースショップが1階に移転。サービスカウンターがあった場所のレイアウト変更で、およそ90坪ほど催事場が拡大したという。実際に確認したところ、確かに床板の色が違う場所があり、以前にはなかったうまいもの店の出店を確認できた(「ビールスタンド重富」からエレベーターホールの奥側)。

 これだけ面積が拡張すれば、来年の駅弁大会だけでなく「北海道市場」(北海道展)や「めんそーれ沖縄」(沖縄物産展)などの催事の内容も、おそらくそうとうに充実するだろう。

 2026年の大会でも「人吉駅・栗めしの実演販売」(以前は輸送販売)や「能登中島駅『わんだらぁず』駅弁販売」、「SHOGUN BURGER」など、阪神百貨店では初めての実演販売業者も入っていた。今年だけでなく、早くも来年の駅弁・うまいもの大会の開催に期待が持てそうだ。