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首都高が1kmあたり1割(3円)の値上げへ。2026年10月予定、普通車基本料金は300~2130円に

2025年12月24日 発表
首都高が会見で料金改定案を発表。写真は首都高速道路株式会社 代表取締役社長 寺山徹氏

 首都高速道路は12月24日、都内の本社で会見を開き、料金改定案の取りまとめを公表した。

 改定は2026年10月を予定しており、1kmあたりの料金水準を約3円引き上げて、現行の29.52円から32.472円とする(普通車の場合)。

 下限料金は300円(普通車)のままで、上限も現行の設定距離55.0kmを維持する。

 全車種での平均改定率は8.1%。

 また、2026年3月末で期限を迎える最大45%の「大口・多頻度割引の割引率拡充措置」については、2031年3月末までの継続を決定している。

 会見に登壇した首都高速道路 代表取締役社長の寺山徹氏は、値上げの要因について「近年の急激な労務費・材料費の高騰、激甚化する災害などで維持管理コストが上昇していることが喫緊の課題」と挙げており、本件についてはこれからパブリックコメントの募集も行ない(2026年1月7日17時まで)、国交大臣への認可申請へ進む予定。

 本料金改定により年間で約200億円の増収が見込まれるものの、労務費増などによる計画管理費の増加も約200億円と見積もっているため、おおむね相殺される想定で、値上げによる利用減も見込んでいる。

 同社は今回の改定により、「当面5年間は必要な道路サービスを安定的に提供できる」としている。

平均移動距離とされる20kmだと現行810円から880円に(普通車)
料金改定後の収支イメージ。労務費増などで約200億円の計画管理費の増加に対し、値上げで約200億円の料金収入増を見込む
車種区分ごとの基本料金。普通車は300円~1950円が300円~2130円に、軽自動車は280円~1590円が280円~1740円になる
ルートごとの改定後の具体的な料金例
詳細を説明した首都高速道路株式会社 計画・環境部担当部長 尊鉢氏