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JR東日本、2026年3月の運賃改定が認可。新たに山手線内均一定期券の廃止も発表
2025年8月1日 17:57
- 2026年3月 改定
JR東日本は、2024年12月6日に行なった鉄道旅客運賃の変更認可申請について、8月1日付けで国土交通大臣から認可されたと発表した。実際の運賃改定は2026年3月の予定。
ホームドア整備・車両更新など設備投資の増大に加え、エネルギー価格や人件費が上昇していることを主な改定理由としている。
今回の改正では普通旅客運賃で平均7.8%、通勤定期旅客運賃で平均12.0%、通学定期旅客運賃では平均4.9%の値上げを実施。鉄道駅バリアフリー料金制度は運賃に含む形で廃止する。全体の改定率は7.1%、増収率は5.0%となる(改定率はいずれも現行運賃に鉄道駅バリアフリー料金を含めたもの)。
これにより、運賃体系が異なるJR他社にまたがる乗車券では、キロ程ごとの加算額を加える(通算加算方式)。また、現在原則として同一の線路として運賃計算している東海道本線と東海道新幹線(JR東海)の東京駅~熱海駅間は、改定後は運賃が異なることから別の線路として取り扱う。
首都圏に設定している「電車特定区間(E電)」「山手線内」の運賃区分は廃止し、該当区間内のみを利用する場合でも「幹線」の運賃を適用する。今回の発表では、「山手線内」の区間が乗り放題となる「山手線内均一定期券」の廃止も明らかにした。
加えて、他事業者との競合を想定し区間別に安価な運賃を設定していた「特定区間」も一部廃止し、通常の運賃計算を適用する。こちらも今回の発表で具体的な設定区間を公開し、「渋谷~桜木町」「新宿~豊田」などが廃止となる一方、「渋谷~横浜」「新宿~八王子」などは設定継続となった。
このほか、消費税を転嫁する際の1円単位の端数を四捨五入から一律で切り上げに変更し、IC運賃(1円単位)がきっぷの運賃(10円単位)を基本的に下回るようにする。また「オフピーク定期券」の設定エリアを宇都宮線の久喜駅、高崎線の鴻巣駅、東海道線の平塚駅、京葉線・外房線の蘇我駅まで拡大し、「オフピークポイントサービス」を廃止する。
改定前後の、首都圏の主な区間における運賃の比較は以下のとおり(運賃は「IC運賃/きっぷ運賃」で表記)。
- 東京~神田(初乗り):146円/150円 → 155円/160円
- 東京~新宿:208円/210円 → 253円/260円
- 東京~西船橋:318円/320円 → 341円/350円
- 新宿~大宮:483円/490円 → 528円/530円
- 新宿~八王子:492円/500円 → 616円/620円
- 東京~横浜:483円/490円 → 528円/530円
























