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2042年までの北東アジアの新造機は1350機。ANAの777Xは予定どおり2025年半ば納入予定

ボーイング、民間航空機市場を説明

2023年12月6日 実施

ボーイングジャパンが民間航空機市場について説明

 ボーイングジャパンは12月6日、北東アジア市場における民間航空機市場について説明した。担当したのは民間航空機部門 マーケティング担当副社長のダレン・ハルスト氏。

 今後20年、2042年までの新造機需要は全世界で4万2595機。うち76%(3万2420機)は単通路機、18%(7440機)は双通路機と見ているが、日本・韓国など北東アジアではやや傾向が異なる。新造機需要1350機のうち、単通路機が790機、双通路機が520機で、双通路機の需要が比較的強いという。なお、北東アジアの既存機のうち60%がより高効率・環境負荷の低い機材に置き換わっていくという。

 どの市場でも需要の大きい単通路機は、ボーイングでは737 MAXファミリーが相当する。2020年12月に運航を再開して以降、世界で78の航空会社が1300機が投入し、1日5000便を運航している。737 MAXは特にこの2~3年で需要が増進しており、737-7型機から737-10型機まで2350機の新規受注を受けているという。

 身近なところでは、ANAとJAL、スカイマークが737-8型機を発注しており、ANAは30機(確定20機、オプション10機)、JALは21機(確定)、スカイマークは6機を導入する。路線投入はANAとスカイマークが2025年度から、JALは2026年度から。

 一方、双通路機については、北東アジア市場の傾向が示すとおり、日本にとっても日本を経由する乗り換え需要で双通路機の存在は大きい。

 同社の双通路機の主力787ファミリーは、787-8型機、787-9型機、787-10型機の3タイプで200席から350席までカバーできる機材で、過去12か月で420機超のオーダーがあり、過去最高を記録しているという。最も長胴型の787-10は、日本でも国内線777の置き換えで需要が見込まれている。

 ハルスト氏は、世界の双通路機の64%がボーイング機、北東アジアの双通路機の71%がボーイングで、過去3年間の発注を見ても4機のうち3機がボーイングであると紹介したほか、双通路の大型機である777Xは、日本ではローンチカスタマーのANAへ2025年半ばに納入予定で、予定どおり進捗していると報告した。