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ハワイ修学旅行向け視察ツアーに8校教諭が参加。歴史と自然をどっぷり学ぶ“リゾート”だけじゃない面白さを発見してきた!【前編】

ハワイ州観光局×ハワイアン航空

2023年7月下旬 開催

ハワイ州観光局とハワイアン航空の共催による教育旅行研修の模様をレポート

 ハワイ州観光局 日本支局(HTJ)とハワイアン航空(HA)は7月下旬、3泊5日にわたる「ハワイ(オアフ島)教育旅行研修」を開催した。

 教育旅行研修とは、主に中学校・高校教諭が事前に修学旅行先(または候補地)へ赴き、現地での訪問先やホテル、生徒の負担額などを検討する視察ツアーのこと。

 コロナ禍による一時休止を経て約3年ぶりに募集が懸けられた今回は、北海道、東京都、神奈川県、静岡県、兵庫県、福岡県の公立・私立から全8校10名が参加し、ハワイの歴史や自然を学べるさまざまな施設を巡った。

今回の研修地はハワイ諸島のオアフ島

 修学旅行を通じて見るハワイは、いわゆる“リゾート地”として満喫する旅行とは異なる側面を持ち、子供の教育にメリットがあるのはもちろんのこと、大人も夢中になってしまう奥深さが魅力という。

 本稿では視察ツアーの模様とともにその一端を紹介。ハワイ初心者やこれから渡航を予定している人も、ぜひプランニングの参考にしていただきたい。

ハワイ州観光局 日本支局 局次長 寺本竜太氏(左)とセールスマネージャー 坂梨好氏(右)

いよいよ学生たちの修学旅行が本格解禁! コロナ禍で中止を余儀なくされた教育現場の事情

 今回各校から集まった教諭たちは、校長・教頭・学科主任をはじめ、現代文に英語、生物、美術、保健体育と担当教科もさまざま。話を聞けば、コロナ禍前には例年9月下旬~12月上旬にロサンゼルスやバンクーバー、ロンドン、シドニーといった地域で修学旅行の実績があり、なかにはハワイのリピーターという学校もあった。

 なお、2019年に発表された文部化科学省の調査結果によると、2017年度に海外で修学旅行を実施した高校は延べ1337校(17万9910人)。

 グローバル教育や国際交流を目的とし、観光産業をテーマにした学習や2022年度から高校のカリキュラムに導入された「総合的な探究の時間」などに力を入れていこう、というのも海外が選ばれる理由の1つだ。

文部科学省「平成29年度 高等学校等における国際交流等の状況について」(2019年8月 報道発表より)

 しかし2020年4月に緊急事態宣言が発令されてからの数年は、新型コロナウイルス感染防止のためやむを得ず行き先を国内に変更したり、集団旅行を受け入れてくれる都道府県も限られることから修学旅行そのものを取り止めたりと苦肉の策が採られてきた。

 修学旅行を楽しみに待っていた生徒たちの願いを叶えることができず、学校も保護者も心苦しさに苛まれながら再開に向けて模索を続けてきたという。

 その後、海外渡航における規制緩和やマスク着用義務の撤廃、感染症法上の5類移行もあって、2023年は多くの学校で修学旅行が解禁されつつある。

 教育者が海外での修学旅行において重要視するのは、学びと体験が充実しているか、地元民とのコミュニケーションを通じて異文化に触れられるか、そして治安に問題がなく、実現できるコストか否かだ。

 特にコロナ後は円安、燃油・宿泊費の高騰などを理由に旅費の高止まりが続いている。例えば、修学旅行先をロサンゼルスにすると1人40万円を超えてしまい、一方ハワイであれば30万台で抑えられるというように、「学生側の費用負担を考慮して行き先の見直しを図っている」といった各校の事情もうかがい知ることができた。

日本~ホノルル直行便も続々再開。到着前からワクワクを掻き立てる「ハワイアン航空」機内サービスを紹介

 そんななか国内外のエアライン各社では、コロナ禍に運休していたホノルル路線の運航を次々と再開中。今回の視察ツアーでは、ハワイアン航空が運航する羽田・関空・福岡発の直行便を利用した。

ハワイアン航空では今年4月末に福岡~ホノルル線を再開し、現在は日本路線で週平均21便を運航。今夏8月には週31便に増便も

 今回はハワイまで約8時間におよぶ長時間フライトや機内サービスを体験比較する目的を兼ね、往路では「エクストラ・コンフォート」、復路は「エコノミー」の2種類の席が用意された。運航機材はエアバス A330型機。機体の尾翼に描かれる、ハイビスカスを髪に飾った女性の横顔が象徴的だ。

羽田空港 国際線 搭乗ゲート
HA864便(エアバス A330型機)

 実際に往路で搭乗した羽田(20時15分)発~ホノルル(09時05分)着のHA864便を例に挙げると、フライト時間は約7時間50分。

 エクストラ・コンフォートはエコノミーよりシートピッチが約13cm広く、足元にややゆとりがある。映画や音楽を楽しめるパーソナルモニター(全クラス共通)とUSBポート(全クラス共通)に加えて、各席にAC電源を完備している。ハワイ到着後すぐに使用できるよう、PCやカメラを充電できる点も教師にはありがたい。

モニターで視聴できるコンテンツのなかにはハワイで役立つ観光情報も満載

 なお7月現在、同機で機内Wi-Fiは導入されていないが、SpaceXが提供する「スターリンク」と提携し、2024年以降に高速機内Wi-Fiの運用開始を予定している。

 続いては機内食を紹介しよう。日本~ホノルル路線では往復それぞれ主食(離陸から約1時間後)と軽食(着陸の約1時間30分前)の2回に分けて提供される。

 HA864便(往路)の主食は、ロコモコ丼(卵不足により一時的にキノコたっぷりソースのハンバーグとライスを提供中)、サラダ、ハワイの人気土産ホノルルクッキーなど。軽食にはフルーツやマフィン、ヨーグルトなどがエコな紙バッグに入れて配られた。

HA864便 エクストラ・コンフォート 主食
HA864便 エクストラ・コンフォート 軽食

 一方、復路で搭乗したホノルル(13時55分)発~羽田(翌17時10分)着のHA863便。こちらも食事2回で、主食は牛丼やフルーツ、パン、ココナッツクッキーなど。軽食にはワンハンドで食べられるサンドイッチ(ツナマヨとレタス)が同じく紙バッグで配られる。

HA863便 エコノミー 主食
HA863便 エコノミー 軽食

 また機内食の際には、冷たい日本茶や温かい紅茶、ハワイを代表するクラフトビール「マウイビール」といった好きなドリンクをオーダーできる。

 なかでもオススメはハワイアン航空特製ブレンドの「ライオン・コーヒー」。本来、美味しいコーヒーを淹れるのに適温とされる熱湯を使えない上空飛行中でも、芳醇な香りやフレッシュなコクを楽しんでもらうため開発したという。ぜひこだわりの1杯を味わってみてほしい。

日本茶や紅茶、水のほか、ジュースなどのソフトドリンクもいろいろ
マウイビールは地元産ゴールドパイナップルを使用したウィートエール

 次にアメニティについて。エクストラ・コンフォートではアイマスク、歯ブラシセット、イヤホン、耳栓、竹製のくし、スキンケアセット、ティッシュがフェルト製ポーチに入れて配られる。エコノミーではアイマスク、イヤホン、耳栓が、ロゴ入り紙パッケージ入りで配られる。

 搭乗クラスによって内容は異なるものの、いずれも地元ブランド「Kealopiko(ケアロピコ)」とコラボし、プラスチック削減に努めたエコなラインアップとなっている。

エクストラ・コンフォートのアメニティキット
エコノミーのアメニティキット
ハワイアン航空 日本地区営業本部 西日本支店長 繁田友美氏(左)と日本地区営業本部 営業部長 山越倫子氏(右)が今回の研修に同行

 さて日本を20時過ぎに発ったHA864便、ホノルル到着は朝の9時ころ。フライト中は機内でしっかりと眠り、初日の時差ボケさえ乗り切れば、現地では1日たっぷり時間を使うことができる(ハワイは日本より19時間遅れているので、ホノルルに着くころ日本は朝4時)。

 なお機内の温度設定はけっこう低め。1人1枚ずつ毛布の用意もあるが、搭乗する際には念のため羽織り物を持参することをお勧めする。

ダニエル・K・イノウエ国際空港に到着するのは現地時間の朝9時
空港のスタバではコナコーヒー豆を使用。価格はアイスコーヒー グランデサイズで5.34$(取材時の為替レートは1$=約144円)

 次はいよいよ“奥深い”ハワイに触れる修学旅行スポットへ! 後編へつづく。

後編

・大人も大興奮の「戦艦ミズーリ記念館」や「ビショップミュージアム」を訪問
・ハワイ大学のキャンパスツアー&座談会へ。教師たちが旅で学んだこととは?