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エア タヒチ ヌイ、日本路線は10月に週2便で再開。機内から「タヒチらしさ」味わえるサービスを提供

2023年2月20日 実施

エア タヒチ ヌイ President&Managing Director マチュー・ベショネ氏(左)と日本・アジア地区統括支社長 千野淳氏(右)

 エア タヒチ ヌイは2月20日、10月の成田~タヒチ線再開と設立25周年について会見を行なった。

 同社の日本路線は、2022年5月にタヒチの入国規制が緩和されたことを受けて、当初11月に再開を予定していたが、一度これを2023年2月に延期。さらにタヒチ国内外の要因から再度延期を決断し、10月30日のタヒチ発TN88便を再開初便とすることに決めている(週2便で運航)。

 3年ぶりに来日したというPresident&Managing Directorのマチュー・ベショネ(Mathieu Bechonnet)氏は、コロナ禍の3年間を振り返り、「2021年3月に米国との国境、6月にニュージーランドの国境が開いて、そこから強い需要が起こっている。われわれはタヒチに乗り入れる航空座席の50%を占めているが、2022年は90%の運航率を実現できた。コロナ禍でこの数字は非常に高いのではと考えている。しかし、日本の成田便だけが再開していない」と話す。

 フランス領ポリネシアのホテルはまだ閉まっているところもあり、ホテルの部屋数が少なくなっているなかで欧米の需要が増えているため、人材不足でもあり、海外旅行の商品造成も人が足りない状況にあるという。

 ベショネ氏は、「コロナ禍の3年間はタヒチも向かい風だったが、これからは明るい兆し。昨年はホテルが連日満室の状況も続いて、新しいホテルの開発計画も始まっている。客室増については政府も努力しているが、マスマーケットのようにならないよう、ハイエンドなサービスが行なえるように考えている」と現地の事情を説明した。

 また、日本支社 日本・アジア地区統括支社長の千野淳氏は、運航再開を10月に延期したことについて、2023年1月の日本人の海外旅行者(出国数)が約40万人で2019年比30%程度に止まっていることを指摘し、海外旅行の本格的な再開機運にまだ達していない現況からも、10月再開がちょうどよいのではないかと見通しを示した。

 さらにいえば、現地のホテルは欧米客の需要増で直前の予約が取りづらい状況が続いているそうで、日本人旅行者が余裕を持って予定を立てる意味でもここから半年の時間の猶予に意味があるという。

 なお、現地では新型コロナに関連した制限はほぼ撤廃されており、(同社機内を含め)マスクの着用義務もない。空港や病院で監視は続いているが、感染者が増えているとか、死者が増えているといった状況にはないとのこと。

 2018年から導入を始めたボーイング 787-9型機とその機内については、ベショネ氏が「タヒチというレベルの高いデスティネーションのイメージに合うサービスを提供している。細かい点では、機内の放送でタヒチの言葉を使ったり、ミールサービスでタヒチの衣装を着用したりと、飛行機に乗ったときからタヒチの気分を味わってもらえるサービスを提供しており、『タヒチらしくする』ことを大事にしている」と紹介した。