ニュース

ANAでハワイへ行くと無料で乗れる電気バスが再開! ワイキキ~アラモアナセンターを走るANAエクスプレスバスに乗ってみた

2022年7月1日 再開

「ANAエクスプレスバス」の運行が再開

 ANAは7月1日(現地時間)、ハワイ・ホノルルで「ANAエクスプレスバス」の運行を再開した。エアバス A380型機「FLYING HONU」のホノルル線再投入にあわせて、ワイキキ~アラモアナ間のノンストップ運行を実施するもので、今回、再開前日に行なったテスト走行に同乗してきた。

 ANAエクスプレスバスはBYDの車両をベースにした電気バスで、車体にはFLYING HONU 1号機のラッピングを施している。ハワイでは2045年までに再生可能エネルギーの割合を100%にする法案を可決しており、市内を走るバスもすべてを電気バスにする目標を掲げている。ANAエクスプレスバスはその先駆けとなるべく投入されたものだ。

FLYING HONU 1号機のデザインでラッピング

 ANAの羽田/成田~ホノルル線に搭乗したANAマイレージクラブ会員なら無料で乗車でき、ANAの市内ラウンジが入居する「ワイキキショッピングプラザ」(2250 Kalakaua Ave, Honolulu)前から、ワイキキ外れの大型ショッピングモール「アラモアナセンター」(1450 Ala Moana Blvd, Honolulu)まで、片道12分をノンストップで走る。土曜の午前中はワードヴィレッジで開かれている「カカアコファーマーズマーケット」(毎週土曜8時~12時、919 Ala Moana Blvd, Honolulu)までルートを延長して運行するため、現地の美味しいものを食べ歩いたり、地元のアーティストの作品を購入したりできる。

 乗車券は、ANAマイレージクラブアプリでデジタルカード画面からクーポンボタンを押すだけで取得できるので簡単。ワイキキトロリーのJCBカードと違って、AMCカードそのものの提示では乗車できないので注意してほしい。

 ANA ホノルル支店 副支店長の後藤勝氏はANAエクスプレスバスの特徴について、ハワイ全体で自然環境を守る取り組みの強化が進むなかで、環境に優しいEVであるという点を第一に挙げた。実際同乗してみたところ、ワイキキ市街の賑やかな様子や、アラモアナセンターへ向かう道中の静かな雰囲気まで、エンジン音にジャマされることなくバス観光を楽しむことができるうえ、窓を取り払った大きな開口部からはホノルルの爽やかな風が流れ込んできて実に心地よい。

 運行エリア一帯に坂道がないため、大きなアクセルのオンオフがない地形もEVに向いており、100%の充電で15時間以上走れるという。ただ、ワイキキでは工事があったりイベントがあったりして、このバスも定刻どおりに走るのは難しいというが、今後はGPSを使った位置情報をアプリ(A-Navi)で発信する予定なので、それに期待してほしいとのことだ。

車椅子にも対応している
車内にはフリーWi-FiとUSB充電ポートを備えている
基本的に運転席以外の窓は取り払われているので、流れ込む風が心地よい。エンジン音がないというのも快適さに奏功している
起点となるワイキキショッピングプラザ前
アラモアナセンターのバス停留所。ANAエクスプレスバスのサインを掲示している
平日なので少々分かりづらいが、停留所から見たカカアコファーマーズマーケットの会場
全日本空輸株式会社 ホノルル支店 副支店長 後藤勝氏