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みなとみらいに開業した「ウェスティンホテル横浜」に行ってみた。地域のつながりと健康志向のウェルネスを体現したラグジュアリー空間広がる
2022年6月22日 06:00
- 2022年6月13日 開業
積水ハウスとマリオット・インターナショナルは、国内6軒目となるウェスティンブランドの「ウェスティンホテル横浜」を6月13日に開業した。本稿では、開業日に行なわれたオープニングセレモニーと内覧会の模様をお伝えする。
みなとみらいに誕生した最新ラグジュアリーホテル
ウェスティンホテル横浜は、商業施設などが集積するウォーターフロントの再開発地区「横浜みなとみらい21」内にあり、最寄り駅のみなとみらい駅を出て横浜美術館方面に進むとすぐに見えてくる。首都高速 神奈川1号横羽線 みなとみらい出入口の真横にあたり、横浜ランドマークタワーも徒歩圏内。
地上23階からなる建物のインテリアデザインは、「JWマリオット・ホテル奈良」をはじめとする世界のラグジュアリーホテルや商業施設などを手掛ける「GA Design International」によるもの。インテリアには一環して、横浜や神奈川県とのつながりを表現した要素が取り入れられているのも特徴的だ。
ウェスティンホテル横浜は13~22階に373室の客室を有し、併せてケン・コーポレーションが手掛ける長期滞在型ホテル「The Apartment Bay YOKOHAMA」も同時開業している。
1階のエントランスから入ると、美しい和のテイストを感じる水のオブジェが迎えてくれる。ここにはレストランが入る3階と、宴会場や会議室、ウェディング関連のチャペルなどがある4階へつながるエスカレーターのほか、エレベーターホールとラゲッジ受付がある。今回のレセプションは23階のロビーにて行なわれた。
レセプションフロアの23階やクラブレベルがある22階まで上がると眺望が開け、一気に高揚感が増す。23階には広めのロビーラウンジがあるほか、ペストリーショップ「シュガー・マーチャント」、奥の角部には「コード・バー」が併設されている。また4階には、ウェディング向けのチャペル「樹(たつき)」を含め、5つのバンケットルームやブライダルサロン(2022年夏開業予定)が入る。
広々した客室とウェルビーイングを意識した快眠ベッド
13~22階にある全373室の客室は広めに作られている。最低でも42m2あり、「エグゼクティブスイート・キング」は84m2、最も広い客室は1室のみの「プレジデンシャルスイート・キング」で210m2となっている。全室にウェスティンホテルの代名詞ともいえる「ヘブンリーベッド」が導入されている。窓は床から天井まで大きくとられていて、横浜の眺望を満喫できる造りになっている。
また、ウェスティンホテル横浜では「SDGs」や「ウェルビーイング」をキーワードに挙げ、ノルウェー発祥の「ノルダック・プレミアムウォーター」のリサイクルボトルで水を提供したり、ウェルビーイングで推奨される「Sleep Well(よく眠る)」の一環としてラベンダーバームをベッドサイドに用意したりという取り組みを行なっている。
機能充実のウェルネスフロア。こだわりのスパ施設も
5階は1000m2を超えるウェルネスフロアとなっており、宿泊客のみが利用できる。長さ20mの「スイミングプール」施設にはジャグジーやサウナ、スチームバス、ロッカールームが備わる。また、「ウェスティン ワークアウト・フィットネススタジオ」には国内のウェスティンホテルで最大の100m2の広さに、テクノジムやTRXの最新機器が揃っている。
特筆すべきは、国内で初のウェスティンのネーミングを冠し、ウェルネスに対する取り組みを結集させたスパ施設「ヘブンリースパ バイ ウェスティン」。ここではオリジナルのホワイトティーアロママッサージオイルを使ったスウェーデン式マッサージや、オーガニックシアバターと宇治のオーガニックグリーンティーシードオイルを使用したマッサージなどが受けられる。トリートメントルームは4室あり、うち1室はカップル向け。ルーム名は「大山」「丹沢」「阿夫利」「鍋割」と神奈川県内の山にちなんでネーミングされている。
名シェフが手掛ける美食の数々。県産の新鮮食材を使用
館内のレストランは5つ。3階にモダンな日本食「喫水線(きっすいせん)」(50席)とカジュアルフレンチ「ブラッスリー・デュ・ケ」(91席)が、23階にはペストリー「シュガー・マーチャント」(47席)、バー「コード・バー」(33席)、グリルレストラン「アイアン・ベイ」(97席)がある。「アイアン・ベイ」のみ開業日の公開には間に合わず、後日オープンするとのこと。
レストランはすべてエグゼクティブ・シェフのウィリアム・カーラ氏が統括し、神奈川県内で採れる新鮮な食材を使って地産地消を意識した特徴あるメニューを提供する。カナダ出身のカーラ氏はこれまで「ザ・リッツ・カールトン ドーハ」でラ・メールの料理長や、「ザ・リッツ・カールトン東京」で副総料理長などを努め、世界のミシュラン星付きレストランや最高級ホテルで腕を振るってきた経歴を持つ。
当日は、ホワイエにて報道向けにビュッフェ形式の軽食が振る舞われたので、いくつかを紹介しておこう。実際のレストランではこのまま提供されるワケではないが、メニューの参考になるはずだ。現場ではカーラ氏が自ら最終盛り付けを調整していたのがとても印象的だった。
ホテル総支配人「ウェスティンに入れば、ウェルネスの世界に浸れるでしょう」
オープニングセレモニーの前に開催された報道向けレクチャーでは、ウェスティンホテル横浜 総支配人のリチャード・スーター氏が登壇。ホテルの解説を加えながら次のように挨拶した。
「ウェスティンホテルのサービスを横浜でお届けできることをうれしく思います。ウェスティンは、ウェルネス分野に卓越したブランドです。海外旅行も少しずつ可能になるなか、旅先でのセルフケアとウェルビーイングの大切さをかつてないほどに実感しているのではないかと思っています。
ウェスティンホテル横浜は、横浜の豊かなレガシーからインスピレーションを得ています。インテリアデザインのコンセプトは“つながり”をテーマに作られました。ホテルは細部にまでこだわったデザインになっています。ディティールには、横浜に縁のあるものが使われ、天然素材と鉄や金属のコントラストのデザインは、港湾都市としての横浜の歴史が思い起こされます。
23階レセプションは森林浴にインスパイアされ、照明が木漏れ日のように注ぎます。ロビーではホテルオリジナルのホワイトティー バイ ウェスティンのフレグランスがお迎えし、幸せな気分を高めます。ウェスティンに入れば、ウェルネスの世界に浸れるでしょう」
オープニングセレモニーでは、冒頭主催者として積水ハウス 代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの仲井嘉浩氏が登壇し、開発の経緯を振り返った。
「この開発にあたり、みなとみらいエリアにどのように新しい価値を提供できるかを考えました。このみなとみらい地区は、外資系企業をはじめ多くの企業の方々が働かれております。短期の出張はもちろん、中長期の滞在にも適した多様な宿泊スタイルを提供できる施設にできればと企画しました。ウェスティンホテル横浜と長期滞在型ホテルが同居する非常にユニークな複合開発施設になっています」
さらに、「積水ハウスとマリオット・インターナショナルとの取り組みは、2010年開業の『セントレジスホテル大阪』を皮切りに、『リッツカールトン京都』や『W大阪』などのラグジュアリーホテル、『Trip Base 道の駅プロジェクト(※1)』の『フェアフィールド・バイ・マリオット』など、全国で23か所2930室を展開してきています。そして今回のウェスティンホテル横浜で24か所目となります」と、マリオット・インターナショナルとの歴史を紹介。
また、「これまでに開発したラグジュアリーホテルとは違った個性を持つ、ニューコンセプトのウェルビーイングや自然志向、健康志向を体現するホテルとなっています。長引くコロナ禍において、プロジェクトを遅らせる議論も社内ではありましたが、横浜のポテンシャルを考え、当初の予定どおりこの時期に開業することがベストと判断しました。全社を挙げて運営に取り組んでいきます」と意気込んだ。
※1:積水ハウスとマリオットが提案する「道の駅」をハブに、地域の魅力を体感しながら自由にニッポンを渡り歩く新しい体験型の旅のスタイルを提案した地方創生事業。
続けて、マリオット・インターナショナル 日本・グアム担当エリアヴァイスプレジデントのカール・ハドソン氏が登壇し、国内で展開するホテルについて紹介した。
「日本で75軒目、ウェスティンブランドとしては6軒目となるウェスティンホテル横浜を開業できることを心より感謝します。マリオットは現在、21都道府県にてウェスティンとリッツカールトンをはじめとする18のブランドで、75軒のホテルを運営しています。今年はさらに日本に5軒のホテルをオープンし旅行者のニーズに応えたい」
そして、「横浜というエキサイティングなディスティネーションにモダンなライフスタイルの旅、という新しい魅力をすべてのお客様にもたらすことでしょう。ウェスティンブランドは洗練された雰囲気と、特徴的なホリスティック・ウェルネスプログラムを兼ね備えていて、横浜を訪れるビジネスとレジャー双方のお客様にとって魅力的で満足いただけるものになる」と自信をのぞかせた。
またウェスティンホテル横浜は、「受賞歴があり全世界で1億6500万人を超える会員を持つゲストロイヤリティープログラム『マリオット・ボンボイ』に参加しています。会員は宿泊時にポイントを獲得し、無料宿泊やそのほか素晴らしいライフスタイル特典と交換することができます。旅先での安全で健康的な滞在の実現をお手伝いさせていただきます」とアピール。
神奈川県知事「SDGsの最先端自治体のシンボルとして、大いに期待している」
最後に来賓として登壇したのは、神奈川県知事の黒岩祐治氏。
オープニングセレモニー出席にあたり、ネイビーブルーのスーツで着て欲しいというドレスコードがあり驚いた逸話を紹介しつつ「ホテルの個性がしっかり表われていると感じた。ホテルのメインコンセプトがウェルビーイングで、これは神奈川の進めている『未病(ME-BYO)』(※2)に非常に近い考え方。
病気と健康の間はグラデーションのように変化している。病気になってから治すのではなく、少しでも健康の状態に近づけていく取り組みが重要で、ウェスティンが目指すところとも合致している。また、ウェスティンホテル横浜ではペットボトルはなるべく使わない、電力消費を抑える、食材も地産地消するなどのSDGsに配慮している。
神奈川県横浜市は日本のなかでもSDGsの最先端自治体といえ、そのシンボルとしてウェスティンホテル横浜が果たす役割に大いに期待している。コロナ時代から復活させていくために、我々神奈川県とウェスティンホテル横浜で一体になり盛り上げてまいりましょう」との賛辞を述べた。
※2:健康と病気のあいだを連続的に変化する状態にて、日常生活で健康な状態に近づけていく神奈川県の取り組み。
ウェスティンホテル横浜
所在地 :神奈川県横浜市西区みなとみらい4-2-8
アクセス :みなとみらい駅1番出口より徒歩6分/首都高 神奈川1号横羽線 みなとみらい出入口からクルマで1分
TEL :045-577-0888
客室数 :373室
チェックイン/アウト :15時/12時