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JR東海、在来線に電動式軌道自動自転車を試験導入

2021年9月8日 発表

JR東海は電動式軌道自動自転車を在来線に試験導入した

 JR東海(東海旅客鉄道)は、在来線における線路設備などの安全点検を行なう際に、線路上を走行させて使用する軌道電動自転車の電動化に取り組んでいる。本格的な導入に向け、紀勢本線で性能確認試験を開始した。期間は7月~2022年3月予定。

 従来型がガソリンエンジンで走行するのに対し、電動式軌道自動自転車はバッテリーからの電力で電動機を駆動させて走行する。排気ガスを出さないため、在来線部門で保有する全207台を電動式に切り替えた場合、年間約3.4tのCO2削減が可能となる。また、騒音と振動も大幅に低減。指令所などとの情報共有も容易となるほか、点検中の設備や沿線状況の変化が把握しやすくなる。バッテリーは、国産電気自動車のバッテリーを再利用した。

 今回の試験導入では、雨期、酷暑期、厳冬期などの走行性能への影響や、長期間の繰り返し使用による走行可能距離と使用可能時間への影響を検証し、回生ブレーキの走行距離延伸効果を確認する。

動力機構の違い