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#ワークマン女子 なんばCITYに行ってみた! 関西1号店の思わず撮りたくなる店内をじっくり紹介

2021年4月2日 開業

関西初出展の#ワークマン女子 なんばCITY店

 ワークマンは、国内3店舗目、関西初出店の「#ワークマン女子」を4月2日になんばCITY南館2階にオープンした。

 初日は開店に先立ち店舗前に行列ができるなど滑り出し好調で、4月5日~6日の入店についても一部整理券対応を行なうと告知している。本稿では、オープン前日に行なわれた内覧会で見てきた店内の様子をレポートする。

ワークマン人気の高まりと「#ワークマン女子」の展開

 その前に、「#ワークマン女子って何?」と思う方のためにワークマンのブランド展開について整理しておこう。

 現在のワークマンの人気は、取り扱う商品が高機能・経済的で、従来の作業服のイメージを覆すファッション性にある。ここに注目したネットユーザーが、ワークマンのウェアをアウトドアなどに活用しはじめ、その様子をSNSに発信したことが起爆剤になった。

 しかし、時間をかけて商品を選びたい一般の来客が増え始めたことにより、駐車場が常に満車状態になり、必要なものをサッと買っていきたいプロが来店しにくくなるという現象も起こるようになっていた。

 こうした経緯から、2018年に一般客をターゲットに据えた「WORKMAN Plus」の展開を開始。プロがトラックやバンで乗り付けるロードサイド型のワークマン店舗に対し、WORKMAN Plus店舗は一般客が家族連れで訪れやすいショッピングモールなどにも積極的に出店している。

 女性への認知が高まると、今度はさらに女性寄りの店舗を求める意見が寄せられるようになった。ワークマンの方針は、「声のする方に進化する」だという。

 女性向け店舗のニーズを確信した同社は、2020年10月に「#ワークマン女子」1号店を横浜桜木町、2021年3月19日に2号店を東京ソラマチ(東京スカイツリー)へ出店した。

既存のワークマン店舗と雰囲気が大きく異なり、女性向けアパレルブランドのような「#ワークマン女子 なんばCITY店」

#ワークマン女子に#ワークマン女子専用の商品はない?

 #ワークマン女子で販売する製品は、実は既存のワークマン店、WORKMAN Plus店とまったく同じものだという。

 #ワークマン女子では作業服を一切扱っておらず、女性向け商品の比率を高め、ディスプレイを変えるといった工夫で大きく印象を変えているものの、#ワークマン女子専用の商品はない。

 また、女性向け店舗を前面に推し出しているが、商品の構成比率は女性用4:ユニセックス2:男性用4とのことで、決して女性だけに特化しているわけでもない。これについて、広報部/営業企画部の伊藤磨耶さんに聞いたところ、「#ワークマン女子は、女性だけの来店はもちろん、カップルやご家族連れにも楽しんでいただける品揃えとしています」とのこと。

 現在、来客の8割以上が女性とのことだが、来店の際には夫や子供のウェアなども買っていくケースも多く、男性用ウェアの充実についても次第に認知されつつあるうようだ。

エントランスには東京ガールズコレクション出品アイテムをディスプレイ。TGCにワークマンが参加したのは今年がはじめて
#ワークマン女子のマスコット「わくこ」は女性社員のアイディアで誕生。わくこと商品と自撮りしてSNSへのポストもOK!
エントランス付近に女性ものを配置。なかほどにユニセックス、奥は男性ものを中心に、アウトドアコーナー、グッズコーナー、シューズコーナーと区分した
アウトドアフィールドからタウンユースまで、さまざまなシチュエーションで違和感がないのがワークマン製品の特徴だ
既存のワークマン店舗では、作業服の着こなしを気にするプロはいないとの理由でマネキンを用いたディスプレイはないとのこと
店内に鏡が多いのも、着こなしを意識する客層をターゲットとした#ワークマン女子の特徴。こちらも既存店にはなかったものだそう
店内を奥に進むと、ユニセックス、男性もののウェアもある。カップルや家族でも訪れやすいラインアップだ
アウトドアウェア、スポーツウェアを中心とした品ぞろえ。それも登山や本格的なスポーツなどではなく、ライトに楽しみたい層に向けている
メンズコーナー
アウトドアギアのコーナーも登場。こちらもオートキャンプや日常使いに向いたカジュアルテイストの品ぞろえだ
一見アウトドア用のベストのようだが、実はこれ、おととし爆発的に売り上げが伸びた空調ウェアの最新モデル。夏場の屋外での仕事専用といったイメージから脱却した
空調ウェアの左側にファンを取り付け、右側は取り外した状態。ファンを取り外すとジャケット、ベストとして使用できる。撥水加工により小雨でも問題なく、また制菌・消臭加工も施されている
ジャンプスーツ、いわゆる「つなぎ」のコーナー。コロナ禍でDIYに挑戦する人も増えたが、こんなつなぎがあれば気分も盛り上がりそう
レジ近くには下着や靴下、小物類を配置。靴下も厚手で長持ちしそうだ
シューズコーナー。屋外での作業はもちろん、軽いスポーツやアウトドアまで対応するラインアップだ
シューズコーナーで筆者の目に留まった「LIGHTスリッポン」。テントサイトなどで登山靴から履き替えてリラックスできるもので、1足160gと荷物に加えても無視できる軽さ。長距離のドライブや飛行機のなか、ホテルの室内で履くシューズとしても使えそう

店内のいたるところに「映え」スポット

 ネットユーザーがブームに火をつけたワークマンらしく、#ワークマン女子では店内で自由に商品を撮影し、発信できる。店舗名に#(ハッシュタグ)がついていることからも、SNSに対する期待の高さが見える。

 映える写真を撮りやすくするため、店舗入口の「わくこ」をはじめ、シューズコーナー、テラス、フィッティングルーム、レジ前などに、撮影時の背景になるイラストなどが描かれている。撮影、SNSへのポストは購入前の商品でもOKとのこと。買おうかどうか迷っている商品でも投稿できるし、レジ前では会計待ちの時間も投稿するチャンスになるのだ。

シューズコーナーでは床面やスツールの背面にイラストを配置。シューズを履いてみて撮影も楽しめる
ワークマン 広報部/営業企画部の伊藤さんに撮影の様子を再現してもらった。購入前の商品も気兼ねなく撮影できるのがうれしい
なんばcity店では、構造上デッドスペースとなるテラスを撮影スポットにしている。自然光も利用して商品とともに撮影してみよう
天井部分の一部が鏡になっている。壁面のイラストはこんな使い方も
フィッティングルーム。カーテンの色も既存店のグレーから変更。ルーム内の鏡にも撮影を意識してロゴが入っている
ひまわりも撮影に使ってよいとのこと。大きな花と一緒に撮れば小顔効果もアップ!?
仕掛けはレジ前にも。ディスタンスを保ってレジを待つための目印だが、これも撮影に使ってみたい

商品の高品質、低価格を実感してほしい

 #ワークマン女子 全店舗の商品企画や広報に携わっているという広報部/営業企画部 販売促進グループの伊藤磨耶さんにお話を伺った。

 伊藤さんには、プロに長年信頼されてきたワークマンの製品を、もっと一般のお客さまにも知ってもらいたいという思いがあるそうだ。「機能に優れていて低価格、というのがワークマンの商品の特徴です。例えば最近キャンプを始めた・始めたいけど服が汚れないか心配という方や、すぐに服が汚れてしまう子育て中のママさんなどにも、汚れを気にせず使える弊社の商品を知っていただき、実際に確かめていただきたいと考えています」という。

 また、#ワークマン女子では商品展開も一般客向けにしており、今までワークマンに行ったことがないというような10代、20代の女性、男性にもぜひ来ていただきたいという。「お近くのワークマンはロードサイド店で入りにくかったというお客さまにも、ターミナル駅直近の店舗ができましたので、お気軽に立ち寄っていただき、実際に商品を手に取ってコストパフォーマンスの高さを実感していただきたいと思います」

株式会社ワークマン 広報部(兼)営業企画部 販売促進グループ 伊藤磨耶さん

 #ワークマン女子は、「なんばCITY店」に続いて4月16日に「川崎ルフロン店」、5月14日に「ポンテポルタ千住店」とショッピングモール店舗が立て続けにオープンする。

 しかし本命はロードサイド店とのことで、6月10日に「南柏店」、10月に「盛岡南店」「長岡川崎店」、11月に「前橋吉岡店」「水戸元吉田店」の出店が決まっており、今後10年間で400店舗まで増やすことを計画している。また、前述の駐車場の問題に対処するため、#ワークマン女子店の駐車場は既存のワークマン店の2~4倍を確保し、これによりプロ(作業客)が既存店に立ち寄りやすい環境の回復を目指すという。将来的には、プロショップとしてのワークマン、一般客向けのWORKMAN Plus、そして女性一般客が親しめる#ワークマン女子を3本柱として位置付け、展開していく予定だ。