ニュース

国道325号「阿蘇大橋」ルートが3月7日15時開通。平成28年熊本地震から約5年ぶりに国道復旧

2021年2月2日 発表

平成28年熊本地震で被災した国道325号阿蘇大橋が3月7日15時に開通する

 国土交通省 九州地方整備局 熊本復興事務所と熊本県は2月2日、国道325号阿蘇大橋ルートを3月7日15時に開通することを発表した。平成28年熊本地震での被災から約5年ぶりに国道による南阿蘇地域のアクセスルートが復旧することになる。

 旧阿蘇大橋は平成28年熊本地震の被災で崩落。約600m下流側(南側)に、延長525mのPC3径間連続ラーメン橋桁橋を新たに架設した。新たな阿蘇大橋は、橋梁への被害を最小限に留めるよう推定活断層付近の橋梁を単径間とすることで、将来の地震発生時にの機能回復性も高めている。

 また、PCラーメン橋としたことや、昼夜24時間施工、足場と型枠を一体化して作業を効率化したクライミング工法、インクラインによる資機材運搬の安定化、超大型移動作業者の採用による施工ブロックの大型化などにより、全体で約1年4か月の工期短縮を図ったとしている。

 被災後の南阿蘇地域へのアクセスルートとしては、阿蘇大橋の下流側に位置する「長陽大橋ルート」や「俵山トンネルルート」など県道、村道を経由するルートが啓開されていたが、今回の復旧により国道によるアクセスルートが再開。また、2020年には「北側復旧ルート」を含む国道57号や、豊肥本線の再開など、阿蘇地域付近のアクセスが復活。観光客数は熊本地震以前までには回復していない状況だが、今回の開通による活性化が期待されている。

阿蘇地域における熊本地震の復旧状況
3月7日15時に開通する国道325号 阿蘇大橋ルート
新しい阿蘇大橋の特徴や工夫
期待される開通効果