JALふるさとアンバサダー/応援隊に聞く地域愛
お茶とハート♡のまち「 京都府宇治田原町」でJAL客室乗務員が空育を開催!
~未来を担う子供たちのためにできること~
2025年3月13日 06:00
全国各地に拠点を持つJALは、地域活性化の取り組みを継続的に実施してきており(現在は「JALふるさとプロジェクト」)、2020年8月には社内公募で選ばれた客室乗務員が現地に移住して、それぞれの地域での取り組みを推進する「JALふるさとアンバサダー」を発足しているほか、同12月には乗務しながら地域活性化に携わる「JALふるさと応援隊」を任命している。故郷や縁のある地域に対して、客室乗務員として培ってきた知見を活かした商品開発や地域課題の解決などを展開する狙いがある。
今回お話を聞いたのは、京都府で空育に携わるJALふるさとアンバサダーの山本めぐ美さん。
――取り組みについて教えてください。
皆さまは「空育」をご存じですか? 初めて目にする方が多いかもしれません。
2月下旬に京都府宇治田原町でJAL社員による出張授業、通称「空育」を実施してまいりました。「空育」とは文字どおり「空に関する教育」のことで、子供たちに空の素晴らしさに触れてもらう、新たな発見やさらなる学びを得てもらう、そして、将来の夢や未来を考える機会へとつなげてもらう、JALグループが実施する次世代育成プログラムの名称です。
今回は宇治田原町内にある2校の小学校6年生63名を対象に「宇治田原町特別版 空育」を実施いたしました。そのときの様子をお伝えいたします!
京都府南部一帯は5市6町1村を総称した「お茶の京都」と呼ばれるエリアが広がっており、宇治田原町は「日本緑茶発祥の地」として知られています。日本緑茶の祖である永谷宗円生誕の地であることがその理由で、町全体からお茶文化や歴史を色濃く感じることができます。
タイトルにある「ハート♡のまち」というのは、その名のとおり宇治田原町がハート形をしているためです。当日は校舎へ一歩踏み入れた瞬間、関係者の方々や児童全員が温かく出迎えてくださいました。住んでいる方々の心もハートフルな町です。
――この取り組みにはどのように関わっているのでしょうか。
きっかけはJALふるさと納税サイトの導入依頼での訪問でした。担当の方が地元愛にあふれており、町について熱く語ってくださいました。同時に弊社の取り組みについても耳を傾けてくださり、そのなかで出た話題の一つが「空育」です。
宇治田原町では「未来挑戦隊チャレンジャー育成PROJECT(通称ミラチャレ)」が推進されています。子供たちが大人になったとき「町のおかげで今の自分がある」と思えるように、また、生まれ育った故郷へ愛情と誇りを抱いてもらえるように、学年に応じた多種多様な体験の機会を提供しています。これらにはふるさと納税寄付金が活用されています(宇治田原町では寄付金全額を未来を担う子供たちのために活用)。
宇治田原町とJALの「子供たちのために」という思いが一致し、今回の「宇治田原町特別版 空育」の実現にいたりました。
事前に教育委員会の方と打ち合わせを重ね、当日のプログラムは運航乗務員による講演、客室乗務員によるお仕事紹介、なりきり制服体験の3部構成に決定! メインは運航乗務員による60分間の講演です。
飛行機が空を飛ぶ仕組み、自身のキャリア、そして、夢を持つ大切さをオリジナルのスライド資料とモデルプレーンを活用しながらお伝えしました。少々難解な物理的内容も含まれていたため心配していたものの、休憩時間になると質問がある子供たちが運航乗務員を取り囲み、杞憂に終わりました。客室乗務員のお仕事紹介では、経歴紹介、客室乗務員の役割をお話して美しいお辞儀にトライしていただく時間も設けました。
授業中の子供たちの真剣な眼差し、質問コーナーやなりきり制服体験での無邪気な様子にこの仕事に就いたときの初々しい気持ちを思い出しました。
なかにはフライトジャケット着用で今日の日を待ち望んでくれていたパイロット志望のお子さん、授業のあとこっそり「実はキャビンアテンダントかグランドスタッフになりたいと思っているんです」と教えてくれたお子さんがいて、本当にうれしかったです。
――今後の展開・展望について教えてください。
私が京都支店に在籍している約2年間、多くの子供たちや学生の方と接する機会を得ました。時に講師として客室乗務員のお仕事や航空会社の役割について講演をし、時にJAL折り紙ヒコーキ認定指導員(※)として京都府の複数の小学校でJAL折り紙ヒコーキ教室を実施しました。空港のないエリアだからこそ、JALという会社を知っていただき、大空のように視野や関心を広げていく一助となるよう、これからも地道に活動を続けていきます。
今回お会いした63名の子供たちのなかから未来のパイロットやキャビンアテンダントが誕生するかも!?と考えるとワクワクします。
※JALグループでは「折り紙ヒコーキ協会」の指導のもと、社内に約1600名の認定指導員を養成して各地で「折り紙ヒコーキ教室」を開催しています。
――旅行者に向けてメッセージをお願いします。
京都へ旅行と聞くと市内の有名観光地一帯が思い浮かぶでしょうか。
この機会にぜひ「お茶の京都」エリアへも目を向けていただけるとうれしいです。京都府産宇治茶の大半を生産している和束町、京都府最大のいちじく生産量を誇る城陽市、京都市に次ぐ数の国宝・重要文化財を保有する木津川市、一休さんのお寺(酬恩庵一休寺)がある京田辺市など、日本遺産第1号に認定された景観や文化財なども楽しむことができる自然豊かな地域です。
皆さまのお越しをお待ちしております!