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国交省、顔パス搭乗手続き「OneID」サービス利用のガイドブック策定。「24時間以内に個人データ消去」など

2020年3月13日 発表

顔認証による搭乗手続き「OneID」サービスにおける個人データの取り扱いなどについて国交省がガイドブックを策定した

 国土交通省は3月13日、空港における顔認証技術「OneID」サービスを利用した搭乗プロセスについて、顔画像などの個人データ取り扱いに関するガイドブックを策定した。

 国交省が推進する「FAST TRAVEL」の空港における旅客手続きの円滑化に資する取り組みの一つとして、成田空港と羽田空港で導入に向けて準備が進められているOneIDサービスは、チェックイン時に登録した顔画像を利用して、手荷物預け入れや保安検査場入口、搭乗ゲートなどでの本人確認を顔認証でスムーズに行なうもの。

 一方で、顔画像という不変性が高く、本人の意志によらない取得が容易な識別子であり、強い追跡機能を持つことから、旅客に対する理解と納得を得ることなどが求められている。そこで、プライバシー保護の観点で具体的な対応を踏まえた内容として、事業者が配慮すべき事項をまとめたガイドブックを策定した。

 OneIDサービス運用においては、「個人データの利用目的を搭乗手続きに係る利用に限定」「顔認証の利用は希望する旅客のみとし、従来どおりの手続きも存置」「個人データは原則24時間以内に消去。定期的に監査を実施」の3点が主な留意事項として掲げられている。

 また、旅客に対する理解と納得を得るため、サービスについて事前告知や、利用時にサービス内容や個人データの流れなどが容易に理解できるよう説明したうえで同意を得ること、個人データに関する苦情や相談の受付手段を設けることなどを配慮する事項として提示している。