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首里城再建に向けて特別デザイン機を就航。日本トランスオーシャン航空/琉球エアーコミューターがお披露目式

2020年1月29日 運航開始

JTAとRACは首里城特別デザイン機の運航を開始した

 JAL(日本航空)グループのJTA(日本トランスオーシャン航空)とRAC(琉球エアーコミューター)は1月29日、首里城再建に向けた機運醸成のため、首里城特別デザイン機の運航を開始。那覇空港内のJTAメンテナンスセンターでお披露目式を開催した。

 式にはJTA 代表取締役社長の青木紀将氏、RAC 代表取締役社長の金城清典氏、来賓として沖縄県知事の玉城デニー氏、OCVB(沖縄観光コンベンションビューロー)会長の下地芳郎氏が列席。会場には特別デザインが施された、JTAのボーイング 737-800型機、ランプバス、トーイングカー、バルクカートも展示された。

アンベール前の首里城特別デザイン機

 JTAの青木社長は、「首里城の復旧に向けて、JALグループではこれまで義援金やチャリティマイル、那覇空港での地上機材や大型電光掲示板への首里城ロゴの掲示などを行なっている。このような取り組みに加え、JTAとRACでは首里城の特別デザイン機を就航することを決定した。2月1日には、羽田~那覇線に就航するエアバスの最新機材にも首里城応援メッセージを施す。

 このデザインには、県民皆さまの再建への思いをシンプルに分かりやすく『希望』という文字で表わし、首里城がこれまでも何度か再建されている七転び八起きの『ヒヤミカチ精神』で力強く再建してもらいたいという思いを込めた。

 再建には一定の時間がかかる。これから再建に向けた過程が大切だ。この飛行機も一過性の思いでなく、皆さんの思いが持続することを願ったものなので、首里城再建が実現するまで続けるつもりだ」と希望を込めて語った。

日本トランスオーシャン航空株式会社 代表取締役 青木紀将氏

 来賓の玉城知事は、「火災からこれまでたくさんの方からご支援、チムグクル(真心、精神)をいただいている。JALグループさまからはグループとしてのご寄付をはじめ、航空券やツアーの収益の一部を支援金としていただくなど取り組みんでいただいている。

 JTA、RAC、そしてJALが沖縄のシンボルである首里城の特別デザイン機が、沖縄を拠点に県内外の空に羽ばたくことは首里城の復旧復興を願うすべての人々の大きな励みになる」と語った。

沖縄県知事 玉城デニー氏

 OCVBの下地会長は、「JALグループさまにはこれまでも沖縄観光振興に多大なる貢献をいただいており、節目節目に特別デザイン機を就航していただきあらためて感謝申し上げる。

 首里城の復旧復興に向けては、先日の沖縄県主催の有識者懇談会において首里城復興のための基本方針を3月までに策定するということで本格的に取り組んでいる。そのなかでの首里城特別デザイン機の就航。希望という力強い言葉と、機体に描かれた首里城を見ながら1日も早い復興に向けて取り組んでいきたい」とあいさつした。

一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー 会長 下地芳郎氏

 続いて除幕セレモニーへ。幕がかけられた特別デザイン機の前に列席者がスタンバイ。幕を引くロープに手をかけ、司会者の合図とともに除幕を行なった。

合図とともに幕が下ろされた
お披露目された首里城特別デザイン機

 首里城正殿の写真とともに、力強い「希望」の文字。機体後方に大きなサイズ貼られており、目を引くデザインとなっている。なお、すでに運航を開始しお披露目会場には展示できなかったRACの機体(ボンバルディア DHC-8-Q400CC型機)は、前方入り口横に同じく正殿写真と「希望」の文字があしらわれている。

首里城正殿の写真とともに、力強い「希望」の文字がデザインされている
機体の反対側にも同じようにデザインが施されている
高い目線からの全景
RACの特別デザイン機(写真提供:JTA)
機体と同じデザインが施されたランプバス
トーイングカー
バルクカート

 首里城特別デザイン機の運航の安全と首里城再建を祈念し、那覇市・当蔵保育園園児によるエイサー演舞が披露された。当蔵保育園は首里城の近くにあり、首里城に親しんで生活している園児たち。小さな体で力強く一生懸命に舞う姿にとても感動した。

演舞の始まりに旗頭で景気を付ける
力強く一生懸命に舞う子供たち