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第13回「NEXCO東日本 新メニューコンテスト」決勝、常磐道 友部SAが2連覇。「茨城にメロメロ ~素晴らしき茨城の“食”に愛を込めて~」
2019年3月5日 13:16
- 2019年2月28日 開催
NEXCO東日本(東日本高速道路)とネクセリア東日本は2月28日、「NEXCO東日本 新メニューコンテスト」決勝大会を開催した。
このコンテストは、地域の特色を活かした魅力ある店舗づくりを目指して取り組んできたもので、今大会で13回目となる。今回のテーマはご当地「#フォトジェ肉(にっく)」と「ワンプレートメニュー」。地元食材を活用したオリジナルの肉料理を各店舗が考案して発表するもので、見た目の華やかさである「SNS映え」も重要な審査ポイントになっている。
コンテストはNEXCO東日本管内のSA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)にある店舗から121メニューがエントリーし、各ブロック(北海道、岩手・秋田、宮城・福島、栃木、群馬・長野、埼玉、千葉・神奈川、茨城、新潟)を勝ち抜いた11品に、前回優勝者の常磐自動車道 友部SA(上り)を加えた12メニューが、決勝を争った。
審査委員長を務める陳建一氏、特別審査委員の柘植末利氏、審査委員のもえのあずき氏、川瀬良子氏、大橋菜央氏、村山和夫氏の6名が、出品者のプレゼンテーションと試食から審査する。
審査項目は「テーマとの整合性(配点:30点)」「視覚(配点:25点)」「試食(配点:45点)」となっており、テーマとの整合性では地域食材の効果的な活用や開発ストーリー、ネーミングとなって魅力を伝えられているか、視覚では美味しさや見栄えのするアイデア、写真を撮りたくなるようなSNS映えする工夫が施されているか、試食では味はもちろんのことメニューとしてのバランスや価格に見合った内容であるかがチェックされた。
「NEXCO東日本 新メニューコンテスト」決勝大会の審査メンバー
審査委員長: 四川飯店グループ オーナーシェフ 陳建一氏
特別審査委員: 学校法人食糧学院 東京調理製菓専門学校 校長 柘植末利氏
審査委員: タレント NEXCO東日本 SA・PAグルメアンバサダー もえのあずき氏
審査委員: タレント 川瀬良子氏
審査委員: 株式会社リクルートライフスタイル じゃらん統括編集長 大橋菜央氏
審査委員: ネクセリア東日本株式会社 代表取締役社長 村山和夫氏
1. 「美味しい栃木の花畑 福が咲くごちそうプレート」
東北自動車道 上河内SA(上り)
価格: 1200円
テナント: あさやホテル
メニューのポイント: 「とちぎ和牛『匠』」「とちぎ霧降高原牛」「那須野ヶ原牛」の3種類の牛肉を楽しむ「栃木の牛肉寿司三昧」をメインに郷土の味を一皿に満載し、花畑のような自然豊かな栃木を表現。
2. 「チャイニーズ ダイニングMoriya 肉と野菜の お・も・て・な・し」
常磐自動車道 Pasar守谷(上り)
価格: 1200円
テナント: ジャパンフードマネジメント
メニューのポイント: 茨城県産「ローズポーク」「牛もも肉」「ひたち鶏」を材料に用い、ヘルシーな蒸し物料理や中国料理特有のさまざまな調理法で肉の旨味を引き出したメニューが特徴。
3. 「茨城にメロメロ ~素晴らしき茨城の“食”に愛を込めて~」
常磐自動車道 友部SA(上り)
価格: 1200円
テナント: 東武食品サービス
メニューのポイント: 「常陸牛」の焼肉は醤油風味の和風仕立て。麻婆豆腐は中華、「つくば美豚」のローストポークはイタリアンと変化をつけたテイストに。肉に限らず豆腐や醤油、米に至るまで茨城の食材にこだわって使用。
4. 「J3 PLATE 上毛三山【赤城山・榛名山・妙義山】の輝」
関越自動車道 上里SA(上り)
価格: 1200円
テナント: ロイヤルホールディングス
メニューのポイント: 群馬県産「上州牛」、「上州麦豚ハンバーグ」は溶岩グリラーで焼き上げ、「赤城どり」は塩糀で漬けてから天ぷらにするなど、さまざまな調理法を駆使。色とりどりの盛り付けも写真映えを意識したものに。
5. 「ぐんまの森 横川がぶりつきプレート」
上信越自動車道 横川SA(下り)
価格: 1200円
テナント: 高崎弁当
メニューのポイント: 群馬県産豚の味噌漬けのスペアリブと、焼きまんじゅう風の豚ヒレ焼きを盛り合わせたプレート。ガーリックライスは焼いたスペアリブの油を使って風味豊かな仕上げに。群馬県産こんにゃくを使用したアラビアータも自慢の一品。
6. 「タワー・オブ・マエサワ」
東北自動車道 前沢SA(下り)
価格: 1200円
テナント: 平泉観光レストセンター
メニューのポイント: 「前沢牛ハンバーガー」には奥州市産の「前沢牛」、カリカリチキンには一ノ関産の鶏肉を使用。チキンの衣には地元の「南部煎餅」を使っており、外はカリカリ、中はジューシーに仕上げられている。
7. 「極!森林どりディッシュ」
東北自動車道 菅生PA(上り)
価格: 960円
テナント: グリーン・グリーン
メニューのポイント: 「森林どりのヘルシーハンバーグ」、「竹鶏卵のふわとろオムライスキーマカレーがけ」など、すべてのメニューに宮城県石巻産「森林どり」を使用。多くの人が楽しめる洋食の王道メニュー。
8. 「新潟三昧彩りごはんプレート」
北陸自動車道 米山SA(上り)
価格: 1200円
テナント: ロイヤルホールディングス
メニューのポイント: 「越の鶏」を使った竜田揚げは大根おろしとテリヤキソースでさっぱりと、シチューはじっくり煮込んでコクと深みのあるものに。新潟タレカツを加え、佐渡産みかんジャムヨーグルトを添えることで彩りと新潟らしさを表現。
9. 「宮城の“杜”だくさんプレート」
東北自動車道 長者原SA(上り)
価格: 1080円
テナント: グリーン・グリーン
メニューのポイント: 宮城県産「漢方和牛」と「漢方三元豚」を使った和風ライスバーガーのパテは、つなぎを加えずに手ごねで仕上げることで肉本来の旨味・食感を楽しめる。大崎市田尻産「三角揚げ」の味付けにはフレンチのカフェド・パリバターを使用。
10. 「森の散歩道」
上信越自動車道 横川SA(上り)
価格: 1200円
テナント: 荻野屋
メニューのポイント: ドライカレーには群馬県産「上州牛」「上州もち豚」「信州ハーブ鶏」の3種類の挽肉を使用。手羽先の唐揚げを古木に、自家製のローストビーフを落ち葉に見立て、軽井沢の森の風景を表現。
11. 「~ちばの恵み~千葉県産“恋する豚”のCHI-BAプレート」
東関東自動車道 湾岸幕張PA(下り)
価格: 1200円
テナント: キャニー
メニューのポイント: 千葉県産「恋する豚」は真空低温調理法でしっとり柔らかく調理し、肉のソースには船橋産の梨ジャムを使用。木のお皿に彩りよく盛り付け、ちょっとオシャレなカフェランチ風のワンプレート仕立てに。
12. 「大雪さんろく笹豚 焼き肉プレート」
道央自動車道 輪厚PA(上り)
価格: 1200円
テナント: ネクスコ東日本リテイル
メニューのポイント: 栄養豊富な北海道産「大雪さんろく笹豚」の焼き肉をメインにしたプレート。国産チーズ工場誕生の地・北海道安平町早来にある製造メーカー「夢民舎」のカマンベールコロッケは濃厚な味わいが絶品。
友部SAが昨年に続いて連覇を果たす
表彰式では審査委員長の陳建一氏が総評を述べた。例年、審査時間が予定より長引くのだが「今回のコンクールの審査は、ぶっちゃけて言うと大変でした。なぜかと言うと、毎年コンクールを行なうことでレベルが上がっているからです」と、まずはコンテストのレベルが向上していることに言及した。
「一番感じたことは何かと言うと、このコンクールはずっと続けていますので、一体感が出てきたことです。それは料理人、料理を運ぶ人たち、サービスする人たち、そういった関わっている人たちが一生懸命考えて作ったというのがメニューから伝わってきました。そのようなことを続けていると、それが結果的にお客さまに伝わります」と感想を述べ、「その結果、これから発表がありますが、これはしょうがないから(順位を)付けたんです。本当は全員にあげたい。これは我々の正直な気持ちなんですけど、そういうわけにはいかないのよ! しょうがないの(笑)」と陳氏らしい軽妙なトークで会場を笑わせた。
最後に「発表はありますけど、帰ったあとも自信を持ってお客さまに提供してください。SAやPAに“この距離を走って食べに行くぞ”という兆しがありますので、これからも頑張って美味しいお料理を作ってください」と、参加した関係者を激励した。
結果はグランプリに常磐自動車道 友部SA(上り)の「茨城にメロメロ ~素晴らしき茨城の“食”に愛を込めて~」が輝き、昨年に続き栄冠を勝ち取った。準グランプリには、東北自動車道 前沢SA(下り)の「タワー・オブ・マエサワ」、東北自動車道 長者原SA(上り)の「宮城の“杜”だくさんプレート」が選ばれた。前年は準グランプリだった長者原SAはまたしても唇をかむ結果となった。また、審査員特別賞は、東北自動車道 上河内SA(上り)の「美味しい栃木の花畑 福が咲くごちそうプレート」、常磐自動車道 Pasar守谷(上り)の「チャイニーズ ダイニングMoriya 肉と野菜の お・も・て・な・し」が受賞した。
昨年に続き優勝した東武食品サービス 料理長の菅沼氏は受賞した感想を聞かれ、「昨年チャンピオンになりまして今回はシードということになりましたが、ここだけの話ですが、すごいプレッシャーを感じていました。シードは“いい料理”というのは当たり前なので、血圧が上がるくらいの重圧でした」と激戦を振り返った。
受賞したメニューについては「常々申していますが、私はあんまり素材をいじらないというか、茨城県にはよい素材が揃っていますので、なるべくその素材のよさを活かすという部分だけを心がけています。本当に生産者、茨城県の勝利でありまして、私は大したことしていないのでこの賞をもらっていいのかと思うのですが、茨城県で仕事させてもらえて本当にありがたいと思っております」と恐縮しながらも喜びを語った。
今後については「そのご恩を忘れずに、陳審査委員長が仰っていたとおり、一食一食に気持ちを込めて提供いたします。前作「君への手紙~TOMOBE SA“FT.”M.STYLE~」がちょうど2万食販売させていただいたので、その2万食を超えるような数字を目指したいと思います」と話した。