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成田空港、3月1日から第1/第2ターミナル到着コンコースの空間演出。映像で歓迎ムードと日本らしさを表現し、訪日客を迎える

2019年3月1日 実施

成田空港第1/第2ターミナルの到着コンコースでは、3月1日から空間演出が行なわれる

 NAA(成田国際空港)は、今後ますます増加する訪日外国人や、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた取り組みとして、2020年までに第1/第2ターミナルの大規模リニューアルを行なう。施設を一体的に更新することでバリューアップを図り、その一環として第1/第2ターミナル到着コンコースで、訪日外国人をはじめとする空港施設利用者に対して、プロジェクタ/液晶ディスプレイを活用した空間演出を3月1日から行なう。

 到着コンコースの長く伸びる空間を活用して、日本ならではの観光の魅力と体験がふんだんに盛り込まれた映像で来訪者を迎え、これから始まる旅の期待感や高揚感を高めるための魅力的な空間の提供を目指す。実施に先立ち、2月26日に内覧会を開催した。

液晶ディスプレイ68台とプロジェクタ35台を設置

 到着コンコースの空間演出は、天井から吊り下げたプロジェクタにより壁面へ投影するものだが、第1ターミナルの3か所では昼間に外光が入り視認性が下がるため、液晶ディスプレイを使用する。

 空間演出が実施される箇所は以下のとおりで、使用する機材は液晶ディスプレイ68台とプロジェクタ35台。

「第1ターミナル到着コンコース」4か所

第1サテライト4階: 液晶ディスプレイ18台、投影長19m、投影面積38m 2
第2サテライト4階: 液晶ディスプレイ24台、投影長25m、投影面積50m 2
第3サテライト4階: 液晶ディスプレイ26台、投影長28m、投影面積55m 2
南ウィング2階(第5サテライト到着ルート): プロジェクタ7台、投影長26m、投影面積65m 2

「第2ターミナル到着コンコース」5か所

本館2階 北側: プロジェクタ6台、投影長23m、投影面積58m 2
本館2階 中央北側1: プロジェクタ4台、投影長18m、投影面積45m 2
本館2階 中央北側2: プロジェクタ6台、投影長27m、投影面積68m 2
本館2階 中央南側: プロジェクタ6台、投影長27m、投影面積68m 2
本館2階 南側: プロジェクタ6台、投影長25m、投影面積63m 2

本館2階 中央北側の天井から吊り下げられたプロジェクタ。北側1(写真中央)はプロジェクタ4台で2面、北側2(写真左)はプロジェクタ6台で3面投影となっており、美しい映像を眺められる

 NAAによれば、解像度は1920×1080ドットのフルハイビジョンで、施工業者はパナソニック システムソリューションズ ジャパンとのことだ。

自然・気候・文化・食の観光資源4要素をすべて備えた日本の魅力を効果的に紹介するコンテンツ

 投影されるコンテンツは、NAA社内に設置された「成田空港における日本の魅力発信検討委員会」のメンバーである有識者のアドバイスを踏まえて検討されたもの。

 投影内容はJNTO(日本政府観光局)が訪日促進キャンペーン用に作成した「海外旅行の7つのパッション」である「Nature(自然)」「Tradition(伝統文化、遺跡)」「Art(美術)」「Cities(都市)」「Cuisine(食)」「Outdoors(アクティビティ)」「Relaxation(温泉、リゾート)」に対応した動画コンテンツ7本と、パナソニックが作成した動画コンテンツ4本の計11本で、今後のイベントなどに応じた追加や変更を行なうことを予定している。

観光の4要素である「自然」「文化」「食」「気候」から派生する「海外旅行の7つのパッション」を基本として考えられたストーリーは、見ていても飽きないものだった

 以下は3月1日から投影されるコンテンツの一部。海外からの訪日客が行きたがる場所が多く、その映像コンテンツを観ているだけでも楽しいものだった。

投影コンテンツの一部
投影コンテンツの一部
投影コンテンツの一部
投影コンテンツの一部
投影コンテンツの一部
投影コンテンツの一部

 このスペースを利用して、訪日外国人向けに日本企業をアピールするための広告利用もあるかとの問いについては、今後検討してみたいとのことだった。

報道関係者向けの施設内覧会だったが、到着コンコースを抜けて足を止めて興味深く観ている空港利用者もいた