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NEXCO東日本、東関道 鉾田IC~茨城空港北IC間の施設、開通区間を事前公開

2月3日15時開通予定

2018年1月22日 現場公開

2018年2月3日 開通予定

NEXCO東日本は、東関東自動車道 鉾田IC~茨城空港北IC間の現場公開を行なった

 NEXCO東日本(東日本高速道路)が建設を進めてきた東関東自動車道(E51) の鉾田IC(ほこたインターチェンジ)~茨城空港北IC間の延長約8.8kmが2月3日に開通する。それに先がけ、報道陣を対象に開通前の同区間の現場公開が行なわれた。

 東関道 水戸線は、潮来ICから北関東自動車道 茨城町JCTまでの延長約48.5kmの区間で、2010年3月6日に茨城空港北IC~茨城町JCT間の延長約8.8kmが暫定2車線で開通。今回、その南側の鉾田IC~茨城空港北IC間の延長約8.8kmが暫定2車線で開通し、約17.6kmが通行可能になる。

 なお、今回開通区間はNEXCO東日本による整備区間で、残る30.9kmの潮来IC~鉾田ICは国土交通省の整備区間となる。以降、鉾田IC~北浦IC(仮称)の7.9km区間、北浦IC(仮称)~麻生IC(仮称)の11.9km区間、麻生IC(仮称)~潮来ICの11.1km区間が建設予定となっている。

 この区間は縮鹿島港や成田国際空港、茨城空港へのアクセス向上を図り、災害時の代替え路線ともなる道路とのことだ。

 今回開通する区間の特徴は橋梁とトンネルが一つもない部分。これは高速道路としては比較的珍しいところだ。そういったところから、この区間にはほかの路線では見られない設備が使われていた。それが上下線を区切るコンクリート製の防護柵である。

 ただし、この方式では設置後に防護柵を撤去することができないため、事故や災害などで片側車線が通行できなくなった時のために、区間内にはガードレールで仕切っている箇所も設けてあり、必要の際はここを開放して交通整理に対応できるようにしている。また、前記したとおり、片側車線は路肩も合わせると6mあるので片側車線のみでの対面通行も可能になっているとのこと。

 区間内はほぼ直線で盛り土と切り土の両方を使うが、道路が周辺より低い位置にある切り土の作りがメインになっている。

鉾田IC~茨城空港北ICまでの概要。特徴は表にあるように橋梁とトンネルが一つもない部分
潮来ICまで開通すると鹿島港、茨城港、茨城空港、成田国際空港などと都内とが直接つながる
鉾田市は茨城県内でメロン出荷量が第1位。そういったことから鉾田IC料金所棟の外観はメロンをイメージした壁の色になっている
料金所棟内の事務室も公開。レーンの中にブースはあるが通常は料金所内に人が立たないので、係の人はここから機械を操作して対応する
鉾田料金所は入り口が2レーン、出口が2レーンの計4レーンなので、それをそれぞれ監視するモニターと機材
こちらも同じような機能を持つが、機材の設定などでPCを使うときはこちらを使用するようだ。地方の料金所はだいたいこのような設備だとのこと
一般道からきたときの鉾田料金所入り口。左側が通常レーンで右がETCレーン
通常レーンには発券機と左ハンドル用発券機がある
本線からの出口車線。ETCレーンは右側。通常レーンは左
料金収受機は車高に合わせた2段タイプ。下段には身体身障者の方が割引を受けるときに係員を呼び出すレバーがある。応答したら横のカメラに身障者手帳を掲示する
鉾田IC~茨城空港北ICをバスに乗って移動
上下線を区切るコンクリート製の柵が見える
鉾田からJR水戸駅周辺までの所要時間も短縮される
左側は将来の下り区間。まだ用地が取得できていない部分もあるので暫定2車線で運用する
コンクリート製柵が切れてガードレールになっている部分は緊急時に開放することもできる
追い越し区間もある
鉾田ICから茨城空港北ICへ到着。2月3日にこの先とつながる
コンクリート製柵。コンクリート自体も通常より固い物となっているという。高さは900mmとのこと
コンクリートが温度で収縮したときに対応するためのつなぎ目部分
水抜き用の穴が左右を貫通している。5mに1カ所ある
茨城空港北からの区間はガードレールとなる。亜鉛メッキの高耐久仕様
道路からの排水を貯めるための調整池も一部完成済み。鉾田IC側にも調整池が作られている
道路の舗装は耐久性を重視して高機能舗装のII型をメインで使用しているとのことだが、路面の勾配が左右で変わる部分には一部、傾斜がなくなり水が溜まりやすい部分ができる。そこには、より排水性の高い高機能舗装I型の舗装を使う。写真で「鉾田 2km」の看板下あたりの路面の色が変わっている部分がI型