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茨城空港へのアクセス向上。東関道 鉾田IC~茨城空港北IC間の開通式典/セレモニー実施
通り初めには航空自衛隊百里基地の航空機による航過飛行も
2018年2月3日 21:04
- 2018年2月3日 実施
NEXCO東日本(東日本高速道路)が建設を進めてきた東関東自動車道 水戸線(E51)の鉾田IC(ほこたインターチェンジ)~茨城空港北IC間の延長約8.8kmが2月3日に開通した。
この区間の特徴については関連記事「NEXCO東日本、東関道 鉾田IC~茨城空港北IC間の施設、開通区間を事前公開」を参照いただきたいが、ここでは開通に先がけて鉾田市の旧徳宿小学校で行なわれた式典と、鉾田IC付近の本線上にて実施されたセレモニーの模様をレポートする。
開通式典では石井啓一 国土交通大臣が登壇
開通式典では、まず主催者を代表してNEXCO東日本 代表取締役社長の廣瀨博氏が登壇。「茨城県は豊かな自然に恵まれているので、本日の開通は沿線地域から出荷される農産物の販売エリア拡大、輸送品質の向上に大いに寄与できるものと考えております」と物流の効率化について話し、「鉾田市から茨城県の中心である水戸市への所用時間短縮、北関東自動車道や常磐自動車道へのアクセスが向上することによる、観光客の集客も可能となります」と地域住民の利便性向上や観光集客増についてもコメントした。
来賓の国土交通大臣 石井啓一氏は、「北関東エリアと首都圏を結ぶことで、地域産業が大いに活性化するものと考えております。また、茨城空港を利用する訪日外国人旅行者数は年々増えておりまして、国営ひたち海浜公園や鹿島神宮、霞ヶ浦の観光増など、さまざまな効果が生み出せる」と、地域への高い貢献度を見込んでいる旨をコメントした。
また東関道の鉾田ICから潮来IC間についても「2017年から有料道路事業として整備促進を行なっており、用地取得について地域のご理解をいただきながら全線開通に向けて取り組んでいきたい」と付け加えた。
茨城県知事の大井川和彦氏は、「知事になって初めての開通式でございまして、慣れていないものですから開通するのは(午後)3時だということに朝、気が付きまして、到着したのが9時59分で、開催されるのが遅れたのは私のせいでございます、大変申し訳ございません。ただ、初めての開通式ということで気合いだけは入っておりまして、普段はしていない真っ赤なネクタイをしまして、気が付いたら石井大臣も真っ赤なネクタイをしておりましたので、この意欲だけは買っていただければと思っております」と会場の笑いを誘った。
「茨城県も新しい動きが生まれてまいりました。1月にはチャーター便の契約を台湾のLCCと結んでまいりました。茨城空港に来て鉾田に来ていただくとか、あるいは鉾田の人が台湾に行っていただくとか、この開通で交流が盛んになればよいなと思っております」と話し、東関道の全線開通についても「全力を上げて努力する」とコメントした。
そのほか来賓の挨拶、祝電披露、工事報告、万歳三唱があり、開通式は幕となった。
航空自衛隊百里基地の航空機による航過飛行も行なわれたセレモニー
場所を鉾田IC付近の本線上に移して行なわれたセレモニーでは、まず、来賓と関係者が揃って鋏入れと久寿玉開きが行なわれ、取材に応じた石井大臣は「今回の開通で、北関東地域と首都圏のネットワークが強化されることによりまして、茨城県で盛んな農畜産業の活性化や茨城空港を利用する観光客の増加など、さまざまな効果が発揮されると期待しております。
今回の式典でも、東関東自動車道の開通に大きな期待が寄せられていることを実感しました。高速道路はつながってはじめて、その本来の効果を発揮いたします。2017年2月に全線開通した圏央道など、周辺ネットワークとあわせまして、北関東地域の社会経済活動を支える東関東自動車道 水戸線の整備促進を図るとともに、開通した道路を、より賢く使える取り組みを進めてまいりたいと考えております」とコメントしていた。
また、鉾田ICから潮来ICまでの未開通区間について問われると、「鉾田ICから潮来ICまで、約31km区間については、用地の取得が約8割を超えておりますが、まだ済んでいない地域がありますので、引き続き早期開通を目指しますが、開通の時期は用地の取得状況次第です」現在の状況を報告。今回の開通が暫定2車線で、4車線化の見通しについて問われると、「各地域の高速道路についても、なるべく早くつないでほしいとのご要望があるので、暫定の車線数で開通することが多くなっていますが、その後の交通利用状況を踏まえて判断をしていきたい」と話していた。
その後、通り初めが行なわれ、大洗高校マーチングバンド「blue-Hawks」が演奏するなか、先頭車両がアーチに向かい始めたところに、百里基地の航空機2機が航過飛行を行ない、場を盛り上げた。