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NEXCO東日本、5月末~6月にかけての外環道リニューアル工事での渋滞回避を呼びかけ

常磐道4車線化&2カ所の新IC設置工事に6月着工

2017年5月31日 実施

NEXCO東日本が2017年度第2回定例会見を実施

 NEXCO東日本(東日本高速道路)は5月31日、2017年度2回目となる定例記者会見を実施し、外環道(東京外環自動車道)のリニューアル工事に伴う渋滞回避を呼びかけたほか、2020年までの完成を目指す常磐自動車道の4車線化工事に着工することなどを説明した。

 外環道の昼夜連続車線規制については、すでに5月29日10時~31日6時の計画で外環道 外回りの戸田東IC(インターチェンジ)~川口西IC間の鋼床版補強対策工事を開始。5月30日には最大8.2kmの渋滞が発生し、大泉JCT(ジャンクション)~川口JCT間の通過に最大105分と、通常時と比べてプラス90分要する状況となった。

 今後、6月5日10時~7日6時の計画で内回りの川口西IC~戸田東IC間、6月12日10時~14日20時の計画で外回りの和光北IC~戸田西IC間の工事を実施する。特に6月5日から行なわれる内回り 川口西IC~戸田東ICの工事では最大15km程度の渋滞を予想しており、圏央道への迂回や、ほかの公共交通機関の利用などを呼びかけている。NEXCO東日本では同社WebサイトやTwitterで通過/迂回の所要時間情報をリアルタイムで提供する。

外環道の昼夜連続車線規制についてのリーフレットを配布
工事中の渋滞予測

常磐道の4車線化と新設ICの工事に着手

東日本高速道路株式会社 代表取締役社長 廣瀨博氏

 常磐道は2015年3月1日の常磐富岡IC~浪江IC開通をもって全線開通したが、その後は需要もあいまって交通量が増加。暫定2車線の一部区間では速度低下が見られ、渋滞が発生。2016年6月に整備計画変更を行ない、国土交通大臣から福島県内のいわき中央IC~広野IC間の約27km、宮城県内の山元IC~岩沼IC間の約14kmの4車線化の事業許可を受けた。

 このうち、福島県のいわき中央IC~広野IC間の4車線化と、大熊IC(仮称)、双葉IC(仮称)の整備について6月に着工する。大熊IC/双葉ICについては、東北地域の復興再生の加速化支援と、地域活性化への寄与を図る目的で整備する。

 大熊ICは2018年度内、双葉ICは2019年度内、常磐道の4車線化(福島県区間)は2020年度内の完成を目指す。なお、宮城県区間の着工については、現在調整中とした。

 また、6月10日~11日に仙台市内で開かれる東北絆まつりへも参加。高速道路の企画割引「ドラぷら」のPRや、東北支社作成の観光情報誌「はいたび」の配布などを行なう。

常磐道4車線化区間の位置図

 定例会見におけるこのほかのトピックとして、4月の交通状況については、通行台数は1日平均約284万台で前年比2.2%増、累計収入は約670億円で前年比2.7%増となった。通行台数、収入ともに増加しており、2月26日に開通した圏央道 境古河IC~つくば中央ICの影響が大きく、大型車においても利用増が見られるとした。

 SA(サービスエリア)/PA(パーキングエリア)収入については、4月の売上高は約112億5600万円で前年比6.6%増。このうち、飲食商品販売が約79億2000万円で前年比0.4%増となり、4月前半の天候不順で伸び悩んだが、後半に天候に恵まれて売り上げが伸び、若干の前年増となった。ガソリンスタンドの売り上げは、前年から各油種ともに21円以上の単価上昇があり、給油数量の増加と合わせて前年を大きく上まわり、33億3000万円で前年比24.9%増となった。

 このほか、東日本日本の舗装災害復旧工事に関して、独占禁止法に違反する談合を行なっていた受注者に対し、違約金を請求した件について説明があった。請求金額と内訳は、東北支社発注分が12社、12工事に対し約35億円、関東支社発注分が5社、5工事に対し約8億円の計約43億円。