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NEXCO東日本、圏央道の新規開通区間は1日約2万1000台が利用と発表

連休の渋滞予測など発表、2017年3月定例会見

2017年3月30日 開催

定例会見を行なった東日本高速道路株式会社代表取締役社長 廣瀨博氏(中央)、取締役兼常務執行役員 管理事業本部長 遠藤元一氏(左)、取締役兼常務執行役員 事業開発本部長 萩原隆一氏(右)

 NEXCO東日本(東日本高速道路)は3月30日、同社で定例会見を実施した。代表取締役社長の廣瀨博氏が、2017年度から2020年度までの中期経営計画の決議が行なわれたことを発表したほか、採用計画、環境省との国立公園オフィシャルパートナーシップの締結、圏央道が延伸して1カ月間の速報、大型連休の渋滞予測、営業概要などが発表された。

2017年度スタートの中期経営計画がスタート、2018年は新卒100名採用

東日本高速道路株式会社 代表取締役社長 廣瀨博氏

 中期経営計画については3月30日午前中の取締役会で2017年度からの中期経営計画が決議された。概略は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催や、維持管理メンテナンスをスマートに、賢く効率的にやるスマートメンテンナスハイウェイ(SMH)計画の実現を2020年としているので、それを見据えた4カ年計画。グループ長期ビジョンの実現につなげていくという。

 次に採用については、2018年度(平成30年度)採用計画を開始、100名を採用するという。職種ごとでは事務系35名、土木系が45名、施設系が20名。代表取締役社長の廣瀨博氏は「グループ全体の業績の向上に質する多用な人材を積極的に採用。優秀であり、企業環境等の変化に常にチャレンジする人材を採用したいと考えている」と述べた。ちなみに2017年度(平成29年度)は90名を採用、4月3日に入社式を迎える。

 採用について「施設系が増えている」としたほか、もう少しあとに採用数を増やす予定を前倒しし、2018年度は100名と増加、その後も増える可能性を示したほか、2017年度は10名の中途採用も予定していることを明らかにした。

圏央道の新開通区間は1日約2万1000台が利用

 続いて、圏央道の速報値が発表された。開通して1カ月が過ぎた利用台数の速報値が廣瀬氏から発表され、新たに開通した境古河IC(インターチェンジ)から坂東ICまで約2万1000台/日。開通区間の東西区間でみると、東北道、関越道間の桶川加納ICから白岡菖蒲ICは約5万1000台/日、東関東自動車道から常磐自動車道間では、稲敷ICから稲敷東IC間は約1万8000台/日とされた。

 廣瀬氏は「おかげさまで多くの方々にご利用いただいている」と述べた。詳細な利用状況は関係期間と調整、時期が来たら発表するとした。

2月の営業概要、1日の通行台数は前年比3.2%増、料金収入は0.7%増

 2月の通行台数、料金収入の状況の速報値が取締役兼常務執行役員 管理事業本部長 遠藤元一氏から発表。通行台数は1日平均で約274万台、対前年比3.2%増、料金収入は約583億円で対前年比0.7%アップとした。通行台数は圏央道の埼玉区間の開通効果が継続しているほか、北海道の雪による通行止めの減少によって全体で増加した。台数に対して料金収入の増加が少ないのは、2016年はうるう年で2月が1日多かったため、1日平均の料金収入と比較すると、ほぼ同等の増加だという。

 また、SA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)の営業概要は取締役兼常務執行役員 事業開発本部長 萩原隆一氏が発表した。売上高は8億8400万円で前年比6.1%の増加、部門別では、飲食商品販売部門が61億3000万円で、前年比1.9%減、萩原氏は「比較的天候に恵まれたが、2016年がうるう年であったことから、前年を下回った」と説明する一方、ガソリンスタンド部門では28億4000万で29.1%と大幅な伸び。各油脂とも15円以上単価が上がり、給油する量の増加も加わり、前年を大きく上回った。

ゴールデンウィークの最大渋滞はネモフィラが理由の一つ

 ゴールデンウィーク期間の渋滞予測は遠藤氏が発表。下りのピークは5月3日、上り線のピークは5月5日と予測。10km以上の渋滞回数は89回から102回へ13回増加すると予測、昨年の89回から事故を除けば74回なので、実際は74回から102回への増加だと説明した。その要因として、連休後半が5連休になったことや、2016年は天候がややわるく渋滞が少なかったことを挙げた。

 2017年で最大の渋滞と予測されるのが、下りは5月3日の常磐道 土浦北IC付近で45km。上りが5月5日の関越自動車道 高坂SA付近で45km。土浦北IC付近は今までになかった場所だが、国営ひたち海浜公園のネモフィラの花が見頃を迎えることで交通集中があり、圏央道の開通でつくばJCT(ジャンクション)で合流の影響があるからとした。

 最後に遠藤氏は、渋滞を避けるために、Webサイトでも公開している「渋滞予報ガイド」の活用を呼びかけた。

 なお、定例会見では、ドラ割「2017東北観光フリーパス」「北海道観光ふりーぱす」についての説明や、北海道の道央自動車道 輪厚PA上り線が4月25日に「ドラマチックエリア輪厚(上り線)」としてグランドオープンすること、千曲川さかきPA(上下線)にコンビニエンスストアのセブン-イレブンがオープンすること。環境省との国立公園オフィシャルパートナーシップの締結が説明された。