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「JALベルスター2016」が羽田空港のクリスマスイベントでラストステージ

アンコールに応えた「第九」など10曲を披露

2016年12月25日 実施

JALベルスター2016のクリスマスコンサート

 JAL(日本航空)のCA(客室乗務員)が毎年クリスマス時期に合わせて結成する「JALベルスター」。2016年メンバーで結成された「JALベルスター2016」最後の演奏が、12月25日に羽田空港第1旅客ターミナルの2階マーケットプレイスで上演された。

 JALベルスター2016は別記事でもお伝えしているとおり、10月13日にメンバーが初顔合わせし、翌日より練習を開始。12月に入ってからは各地の空港のほか、熊本でのチャリティイベントで演奏するなど活動を行なってきた。そして、12月25日に行なわれた日本空港ビルデング主催のクリスマスイベントが最後のステージとなった。

羽田空港第1旅客ターミナルの2階マーケットプレイスの開かれたイベントに出演

 ステージでは、来場者を羽田空港から楽しいクリスマスへと連れて行ってくれるサンタクロースを機長とするJAL1225便が16時30分に出発。JAL機内で搭乗客を迎える曲としておなじみの「I Will Be There With You」を皮切りに、新曲となる「Last Christmas(ラストクリスマス)」「すてきなホリデイ」、もっとも多い29本のベルを使用するという定番クリスマスソング「サンタが町にやってくる」、オフィシャルスポンサーを務める東京ディズニーリゾートのCMソングでもある「Winter Wonderland(ウィンター・ワンダーランド)」など9曲を演奏した。

 そして、最後は決めポーズとともに「メリークリスマス!」の言葉を観客に贈ると、観客からは「アンコール!」の声。これに応えて、ベートーヴェンの「第九」を披露して終幕した。

 なお、演奏の模様は、別記事で動画でもお伝えする予定だ。

JALベルスター2016の演奏曲(12月25日の演奏順)

・I Will Be There With You
・ジングルベル
・赤鼻のトナカイ
・そり滑り
・Last Christmas(ラストクリスマス)
・すてきなホリデイ
・サンタが町にやってくる
・Winter Wonderland(ウィンター・ワンダーランド)
・A Whole New World(ホール・ニュー・ワールド)
・【アンコール】ベートーヴェン「第九」

JALベルスター2016のメンバーは、各航空会社のスタッフが集まって行なわれた「ALL HANEDA 合唱」にも参加。ベルの音色だけではなく、歌声も披露した

 2016年で結成22年目を迎えるJALベルスター。今年のテーマは「Enjoy Bellstar(エンジョイ・ベルスター)」。自分たち自身が楽しく演奏して、聞いてもらう人にも楽しいひとときを過ごしてもらおうというもの。

 2016年は、12月1日~2日は北海道函館市で「はこだてクリスマスファンタジー」のオープニングセレモニーや五稜郭タワーなどで公演を開始。12月15日~17日は赤れんがテラスなど札幌市内各所や児童養護施設の札幌南藻園、12月18日は既報のとおり熊本市中央区下通で熊本支援チャリティイベント、12月21日は福井県の県立図書館や県立病院など福井市内各所、12月24日~25日は羽田空港の国際線ターミナル、国内線第1旅客ターミナルと、計9日間の公演を行なった。

 2カ月におよぶ練習と、1カ月の公演を終えた8名のメンバー。以下のような感想を述べた。

橘梨央さん
橘梨央さん

 いろいろなところをまわって、いつもご利用くださっているお客さまに「いつも乗ってるよ」とか「いつも応援してるよ」というお声がけをすごくいただいて、感謝に気持ちでいっぱいの1カ月間でした。

 練習もそうですが、8人で、本番を積み重ねていくごとに、心が一つになっている気がして、緊張してても一人じゃないと思えるとみんなが笑顔で楽しんで演奏できてて、とてもよかったと思います。2カ月前は初対面の8人だったんですけど、一つのものを作り上げてきたので離れたくないです。

田中優里子さん
田中優里子さん

 2カ月の練習と1カ月の公演があっという間だったという思いでいっぱいで、最初に思っていた以上に、自分たちの演奏で感動してくださったり、涙を流してくださる方がいらっしゃったりしたり、私たちのこの演奏でそういう風に思ってくださる方がいらっしゃることに、こちらも感動しました。私はまだ終わりという感じがしなくて、まだまだ続いてくのかな……なんて気持ちがまだ残ってます。

濱地恵理さん
濱地恵理さん

 あっという間で、各地でいままでお会いできなかったお客さまでしたり、ベルをとおしてお客さまと会話することができて、乗務ではできない経験をさせていただいたと思っています。

 大変だったというよりも、全員で一つのものを作り上げた感があった、この8名の同じメンバーで乗務することは絶対にないですし、機会がないのは悲しいですが、それを経験できてうれしい気持ちもあり、複雑です。

中川紅実子さん
中川紅実子さん

 このベルスターこれで解散になってしまうので、悲しい気持ちとありがとうの気持ちでいっぱいです。演奏しているときも、これで最後なんだなぁと思うと涙が出そうになるんですけど、お客さまが見てくださっているので、涙をちょっとこらえながら演奏しました。

 第九はアンコールのお言葉をいただけると用意している、秘密の曲でした。ずっと秘密で暖めていたものを、熊本公演で初めて演奏したものです。

 来年のメンバーも新しいベルスターになると思うので、今回、私たちは「エンジョイ」でしたけど、自分たちらしさを見つけて、新しいものをやってほしいです。いろんなカラーを出していけたらいいと思います。

赤波江聖歌さん
赤波江聖歌さん

 最後の曲は涙をこらえるのに必死で、始まる前は緊張したんですけど、いままで一番楽しかった演奏だと思いました。500%ぐらいよかったんじゃないかなって思います。

 22年という伝統を引き継いで今年も無事に終えたので、23年、24年とベルスターの伝統を引き継いでいただくとともに、日頃フライトでは表現できないお客さまへの感謝の気持ちを、クリスマス時期限定なんですけど、1カ月間で日本全国の方にお届けしてほしいと思います。

小林理紗さん
小林理紗さん

 昨日、今日と羽田空港に大勢いらっしゃってくださったんですけど、12月1日から函館や熊本、札幌だったりとさまざまところでやっていて、全部が全部が違った演奏で、見ているお客さまの笑顔で聞いてくださる映像が残っているので、これは一生忘れない思い出だと思いました。私たち一生懸命演奏することで、病院や施設もまわらせていただいたんですけど、その方たちが笑顔になってくださっているのが伝わってきて、本当によい経験になりました。

 1カ月で終わってしまうので、もったいないというか、悲しい気持ちでいっぱいです。

吉成明希さん
吉成明希さん

 あっという間で楽しかったの一言です。(声を詰まらせながら)一番端からみんなの顔を見ることができて、なんかさみしいと思います。やっぱり500%以上の力で、一番いい演奏ができたんじゃないかなと思います。

公門優希さん
公門優希さん

(入社1年目での参加に)入社前にYouTubeや本番の映像を見ていたら、みなさん演奏中に笑顔なんですけど、なかなか笑顔で演奏するのは難しいと思いました。練習を重ねて、本番前にすごく緊張するんですけど、実際に出てみるとお客さまが温かく迎えてくださったりとか、メンバーの顔を見るとニコッと返してくれるので、自然と笑顔が出るようになりました。