ニュース
NEXCO中日本、新東名高速「長篠設楽原PA(上り)」のオープニングセレモニー開催
店舗施設のデザインは武田軍の本陣をイメージ
2016年2月15日 00:00
- 2016年2月13日 開催
- 2016年2月13日15時 開通
NEXCO中日本(中日本高速道路)と中日本エクシスは2月13日、新たに開通した新東名高速道路の浜松いなさJCT(ジャンクション)~豊田東JCT間にある商業施設「長篠設楽原PA(ながしのしたらがはら・パーキングエリア)」をオープンさせた。
さて、この長篠設楽原PAだが、周辺は織田・徳川連合軍と武田軍によって行なわれた「長篠・設楽原の戦い」の古戦場だったところ。そのため長篠設楽原PAは下り線側の建物外観デザインを織田・徳川連合軍の本陣をイメージ。上り線側の建物外観デザインを武田軍の本陣をイメージしたものとしているのが特徴だ。
ここでは武田軍本陣イメージをしている上り側PAでのオープニングセレモニーの模様をお伝えしよう。
長篠設楽原PAは上下線ごとに施設があり、それぞれでオープニングセレモニーが行なわれるのだが、その先陣を切って、上り側PAのオープニングセレモニーが午前10時から開催されたのでその模様と、長篠設楽原PAの特徴を紹介しよう。
オープニングセレモニーは店舗エリア前のスペースで行なわれた。最初は主催者を代表して中日本エクシス取締役 三枝輝仁氏が挨拶からだ。ちなみに中日本エクシスとは、新東名高速道路の商業施設を運営管理する会社で、長篠設楽原PAの施設も手がけている。
三枝氏の挨拶は新東名高速道路や長篠設楽原PA関係者、それらの工事に携わった人達への感謝の言葉からはじまり、続いてPA内の商業施設を紹介した。「当エリアは歴史上、名高い設楽原の戦いをコンセプトにしています。上り線は武田軍の本陣をイメージし、朱塗りも取り入れた外観、内装デザインとなっております。店内のフードコートでは新城市特産の梅を使用した梅うどんを始め、オリジナリティの高いメニューを揃えています。ショッピングコーナーにおいてはオリジナル商品を揃えた魅力ある土産物を用意、それに加えて利便性の高いコンビニエンスストアも導入しています。また、長篠設楽原PAは地域の方にも利用してもらえるよう、一般道からつながるぷらっとパーク駐車場を施設の裏側に約30台分整備しているので、高速道路の利用者だけでなく地元の方々にもぜひご利用いただきたいと思います」ということだ。
続いては地元の代表として新城市教育長の和田守功氏が挨拶を行なった。「私たち、地元の住人は本当にこの日を待ち望んでおりました。この新城、奥三河に希望の光が差し込んできた気がします。可能性が広がってきたと感じております。この施設に関しても、まさに長篠設楽原の決戦の地に相応しく、戦国歴史のイメージ一色で染めていただいたことを非常にうれしく感じています。分かりやすいコンセプトでこの施設を通じて全国にこの地を発信できるものを整えていただきました。それに一般道を利用してこのパーキングエリアを利用することができるぷらっとパークを上下線に設けていただいたことも大変うれしく思っています。この地は観光地、温泉、そして祭り街道と呼ばれるほどの多様な祭が行なわれるところなので、新東名高速道路、そして長篠設楽原PAを通じて、日本全国のみならず世界からひとりでも多くの方がこの地を訪れていただきたいと考えています」と語った。
このあとは来賓によるテープカット。出席者が1人ずつ紹介されテープの前に立つ。出席者は新城市 教育委員会教育長の和田守功氏、中日本エクシス取締役の三枝輝仁氏、愛知県新城警察署署長の飯田進氏、NEXCO中日本 名古屋支社 関連事業部部長の梶川俊二氏、新城市消防本部消防署長の成田保嗣氏、内藤ハウス 取締役工事本部長兼西日本工事部長の深沢貴司氏、安全 代表取締役社長の北川亨氏である。合図と共に全員がテープにはさみを入れテープがカットされると長篠設楽原PAが正式にオープンした。
さて、この上り線の長篠設楽原PAだが、何度も書いているように武田軍の本陣イメージで全体の造りが統一されている。フードコートなどが入る建物外観はもちろんとして、フードコート内のテーブルの装飾にも武田の家紋があしらわれている。さらにショッピングコーナーの外にあるドリンクの自動販売機には武田軍の将をイメージしたラッピングが施されていて、そのうちの2台の自販機ではお金を投入すると方言が入ったフレーズが流れるようになっているが、そこは長篠設楽原PA、上り側PAにある自販機は武田信玄、下りは織田信長と徳川家康のセリフとなっている。
オープニングイベントに合わせて場内には色々な催し物や出店も用意されたのでそちらも紹介しよう。まずは地元の生産者などによって毎月第4日曜日に新城の中央通り商店街で行なっている軽トラ市の出展者による出張版の軽トラ市が開催された。
この地域はお茶、お米などの産地でもあるので地元で取れた食材の販売、それに地元食材を使用したお菓子などが販売されていた。特に五平餅は地元では定番品。例えばお味噌汁などが家庭ごとに味や造りの特徴が違うように、新城では五平餅も家庭ごとに特徴があると言う。そのため軽トラ市でも数店、五平餅を販売するところがあるが食べ比べが楽しめるくらいのものだ言うことだった。この軽トラ市へは新城ICを利用すれば行けるので、第4日曜日に新城へ出掛けるときは立ち寄ってみるのもいいだろう。
新東名高速道路の浜松いなさJCT~豊田東JCTの区間が開通したことで、これまで埋もれていた存在であったこの地域の観光資源がグッと存在感を見せてきた。ICに近いところに戦国の史跡は集中しているので、東京や名古屋の両方向からでも日帰りで十分楽しめる感覚。春の観光シーズンには長篠設楽原PAと新城を訪れてみてはどうだろう。