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【グローバル・ツーリズム・サミット】次世代を担う高校生が、ホノルルで観光について討論。「Global Student Debate」実施
早稲田大学高等学院と立命館慶祥中学校・高等学校2校が参加
2017年9月28日 11:15
- 2017年9月19日~21日(現地時間) 開催
9月19日~21日(現地時間)に米国ハワイ・オアフ島で開催された「グローバル・ツーリズム・サミット」。このサミットは観光業界関係者向けに年1回開催される総会だが、この総会の一環として、ハワイ州観光局主催の「グローバル・スチューデント・ディベート(Global Student Debate)」が開催された。
このグローバル・スチューデント・ディベートは「持続可能な観光」という観点から、将来を担う若者が観光について考え、問題を提供し、協議することで旅行業界を理解してもらいたいという目的のもと開催されている。
この大会は今年で2度目の開催となるが、世界中から18の高校が参加。チームの内訳はハワイから8校、日本と香港から各2校、中国、台湾、マレーシア、ニュージーランド、カナダ、米国・メインランドから各1校が参加し、ディベートを行なった。
日本からは、東京・早稲田大学高等学院と北海道・立命館慶祥中学校・高等学校の2校が参加した。
テーマは「観光事業は文化保護を援助(支援)するのか」
今回のディベートのテーマは「観光事業は文化保護を援助(支援)するのか」。各チームで肯定側と否定側に分かれてディベートが行なわれた。
ディベートは、すべて英語による公開討論形式で実施。午前中にラウンドロビントーナメントを行ない、審査員により採点されたあと、上位2チームが午後のファイナルに進むというルールで進められた。
討論中は、あらかじめ用意された資料以外は携帯電話やパソコンを使ってインターネットを使用することが禁止されている。なので、いかに主題について徹底的に調べ上げることができるかが重要になるのだそうだ。
最初の討論では、参考資料をもとに観光客が伝統的な文化の宣伝、拡大への影響があるということが伝えられるなど、討論が進むにつれ、レベルの高い討論が繰り広げられた。
日本から参加した生徒たちは、最初は緊張した様子が見られたものの徐々に雰囲気にも慣れ、各国から集まった生徒たちと堂々と渡り合う様子がうかがえた。終了後、今回参加した生徒達は「相手の意見を聞きながら質問を考えるのが難しかった」「緊張したが、とてもいい経験ができた」と感想を述べた。ファイナルにはハワイとマレーシアが進出、総合結果からハワイが1位となりグローバル・スチューデント・ディベートは終了した。
最後に、ハワイ・ツーリズム・オーソリティ プレジデント/CEOのジョージ D.シゲティ氏がインタビューに応じた。ジョージ D.シゲティ氏は「次の将来を担う、次世代の若者が問題提供をして、それに対して協議をしていくということはとても大切だと思います。実際に旅行業界に入ってくる人たちに早い時期から協議をしてもらえれば、観光業の持続につながると思います。ディベートを見た人たちからも、勉強になったという声も多かった。観光業の未来のために、こういった場は今後も作り続けていきたい」と来年度の開催についても期待感を示した。