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【グローバル・ツーリズム・サミット】フリーペーパー「aloha street」松本編集長が次にくるハワイブームを予測

2018年は「ハワイ・リージョナル・キュイジーヌ」と「ハワイ島」

2017年9月19日~21日(現地時間) 開催

フリーペーパー「aloha street」松本律子編集長

 米国ハワイ・オアフ島で9月19日~21日(現地時間)の3日間で開催された「グローバル・ツーリズム・サミット」。日本の旅行業者向けに実施された「ジャパンサミット」では、ハワイ州観光局 局長のエリック高畑氏を含む3名が基調講演を行なった。

 ハワイ州観光局 局長のエリック高畑氏による講演は関連記事「ハワイ州観光局、日本の旅行業界向け『ジャパンサミット』開催」、ハワイ報知社 社長の吉田太郎氏の講演は「【グローバル・ツーリズム・サミット】ハワイ報知社 吉田社長が『ハワイ日系人の歩み』と題した基調講演」を参照していただきたい。

 本記事では、フリーペーパー「aloha street」松本律子編集長の基調講演の様子をお届けする。

基調講演「次に来るのはこれ!~ハワイローカルメディアが次のハワイブームを予想します~」

 基調講演の後半は、フリーペーパー「aloha street」松本律子編集長が日々の取材で感じていることを基に、ショッピングエリアやレストランなど、日々アップデートしているハワイの旬な情報について講演を行なった。

 ハワイといえば碧い海、美しい景色が定番だが、今のハワイは「ハワイ=ビーチ」だけではないと説明。松本編集長は「刺激的な街」をキーワードに、オアフ島の中心エリア・ワイキキにある「クヒオ通り」と「カカアコ」の2つの注目エリアを紹介。さらに次に来るハワイブームを予測した。

クヒオ通りの新しさに注目してほしい

注目エリアはクヒオ通りとカカアコ

 以前のクヒオ通りは近寄りがたいイメージの通りだったが、現在はガラリと印象が変わっていると説明。実際に「サーフジャックホテル」や「ハイアット・セントリック・ワイキキ・ビーチ」「ヒルトン・ガーデン・イン・ワイキキ・ビーチ」などのブティックホテルが立ち並ぶほか、新型商業施設「インターナショナルマーケットプレイス」がオープンしたという。

 同施設内には、ショッピングエリアだけでなく、新感覚フードコート「The Street」やレストラン街「グランドラナイ」、携帯電話のフリー充電スポットなどもあり、休憩や待ち合わせ場所としても人気の場所となっている。

 また、以前は行列ができる食べ放題のお店として一世を風靡していた、牧野茶屋ワイキキ店「マキティ」の跡地にも複合施設が誕生する予定で、2019年に着工し、2021年に完成予定。こちらも注目ポイントとして紹介した。

クヒオ通りは以前のイメージを一新し、カラカウア大通りの次に注目するエリアに

 このほか新情報として、クヒオ通り沿いに注目の和食レストランと洋食レストランが2017年度中にオープンすることを伝えた。松本編集長は「クヒオ通りは『ハワイ』を楽しみたい人々をさらに満足させる新たな大通りになっていくのではないかなと思っている」と期待感を示した。

夜遅くまでカジュアルに食事もできるアートの街、カカアコエリア

カカアコエリアのマップ。徒歩圏内にいろいろなお店が密集している

 次に2つ目の注目エリアである「カカアコ」を紹介。カカアコはアートの街としても知られているが、その由来は少人数のアーティストがカフェの片隅で描いた1枚のキャンバスが始まりだという。これを見たこの地域のビジネスオーナー達が彼らに賛同し、店の外壁に次々とアートが生まれていったそうだ。

 松本編集長は「少し前までは倉庫街というイメージだったが、地域開発により多数のコンドミニアムが建設され、アートの街としておしゃれな雰囲気になっている」と説明。また「トロリーやバスなど交通の便もよい状態になっている」とし、いくつかの注目スポットを紹介した。

 商業施設「SALT」は、今までハワイにはなかったコンセプトを持ったお店が数多く出店しているという。例えば、ボタニカル・ブティック「PAIKO」はハワイの人たちのプラントブームの火付け役となったお店として有名なのだそう。カフェではビジュアル系カフェ「ARVO」や液体窒素でつくるアイスコーヒーなどこだわりのコーヒーを提供する「9Bar HNL」を紹介。「ローカルの人だけでなく旅行者、若い人、年配の人でもみんなが楽しめる」としてお勧めしている。

 また、新しいムーブメントとは対照的に、昔ながらのハンバーガーが食べられる「Chubbies Burger」やアナログなカメラやレコードを集めた「Tree House」「Hungry Ear Records」などのお店も人気があるそうだ。

 そのほかカカアコエリアでは、地ビール(マイクロ・ブリューイング)にも力を入れていることに触れ、400~450種類の地ビールを楽しめるお店として、酒店とパブが合体した店舗「Village Bottle Shop & tasting Room」を紹介した。

カカアコエリア注目のお店を紹介。また2025年に全線開通予定のホノルル・トランジット・レイル「HART」は2020年後半にカポレイからアロハスタジアムまでの第1フェーズが開通予定で、カカアコにも駅ができる予定だという

 最後に、現在ホノルルで建設が進められているホノルル・トランジット・レイル「HART」について紹介。現在のオフィシャル情報によると、カポレイからアロハスタジアムまでの第1フェーズが2020年後半にスタートする予定であるという。カポレイからアラモアナセンターまでの全線が開通するのは2025年になるそうだ。

 松本編集長は「今までハワイにはちょっと遅くまで飲んだり、食べたりできるお店が少なかったが、カカアコは10時以降もカジュアルに楽しめるお店がどんどん増えているので、注目度が高いエリアだと思っている。カカアコは『ハワイは好きだけれど、今までのハワイでは飽き足らない人が集まる場所』であり、とても期待している」とした。

次に来るのは「ポスト・ハワイ・リージョナル・キュイジーヌ」と「ハワイ島」と予想

2018年のブームは「ポスト・ハワイ・リージョナル・キュイジーヌ」と「ハワイ島」

 松本編集長が次のハワイブームとしてと予想しているものは2つ。1つ目は「ポスト・ハワイ・リージョナル・キュイジーヌ」だ。A級でもB級でもない「A’級グルメ」が次に来るのではないかと予想しているという。

「ハワイ・リージョナル・キュイジーヌ」とはハワイグルメのこと。ポストはシェフを指している。有名シェフが地元食材を使って、カジュアルに食べられる料理を提供するという。お勧めのレストランはいくつもあるが、「Fete」「Senia」「The Pig and The Lady」などのレストランを紹介した。

 2つ目は感動体験ができる島として「ハワイ島」を紹介。現在、コナ直行便は週10便運航しており、より身近になっているという。またハワイ島でも新鋭グルメを味わうことができるそうだ。

ハワイ島の注目レストラン

 最後に松本編集長は「ハワイはまだまだ進化し続けると思う。これからも新しく刺激のある情報を皆さまにお届けしたい」と話し、講演を終了した。