トピック
新型コンパクトSUV、トヨタ「C-HR」に乗って“へぎそば 中野屋 湯沢本店”へ
1.2リッターターボエンジン+4WDで雪国ドライブ
2017年2月28日 13:54
家族がまだ寝静まる午前5時。いつもなら目覚まし時計を鳴らし続け、妻からの冷たい目線を受けつつそれを止めるのだが、今日は何故か鳴り始めた瞬間にストップをかけ、ぱっちりと目が覚めていた。
その理由はハッキリしている。ガレージに収まっているクルマがいつもと違うからだ。職業柄いろいろなクルマを借り出して試乗する機会に恵まれているのだが、今日は珍しくウキウキしている自分がいる。大好物なスーパースポーツカーでもなく、はたまた高級車でもないのに……。
シャッターを跳ね上げて暗闇に佇んでいるそのクルマのドアノブに触れると、カギが解除されると同時にドアミラーが開き出す。イマドキのクルマであればそこまではお馴染みの流れではあるが、このクルマはそこからが違っていた。地面には車名である“TOYOTA C-HR”の文字が回転しながら映し出されたのだ。ドアミラー下側にそんなギミックを持たせているあたりがなかなかの演出。まるでTV-CMのひとコマを見ているかのようである。
さて、どこへ行こうか? 今日は自分の好きなように走り回っていいと編集担当から言われている。与えられたC-HRの「G-T」グレードは、1.2リッターターボエンジンで4WD、しかもスタッドレスタイヤを装着している。ならば雪国しかない!?
ひとまずクルマを関越自動車道の練馬IC(インターチェンジ)へと向ける。気分は映画「私をスキーに連れてって」のオープニングシーンである。車内ではユーミンのカセットをかけ、アマチュア無線のアンテナをルーフに載せ、明治屋で買い物をし、連なるスキーバスを追い越して行く(ウソ)。アラフォーのオッサンにしか刺さらないネタであることは申し訳ないが、遊び心のあるSUVに乗っているとついついこんな気分になるのだ。
だから目的地もちょっと遠出しようかと考えだした。行くなら関越トンネルの向こう側、湯沢あたりまで行ってみようとなった。実は東京人にとって関越トンネルを越えることはハードルが高い。この時期はチェーン規制が常にかかっている状況だからだ。スタッドレスタイヤに4WDが備わっているC-HRに乗っている今なら関越トンネルを抜けるチャンスだ!
山沿いへ差し掛かり雪がちらつき始めた関越道。けれどもC-HRはなんの怖さもなく巡行状態を続けている。アップダウンが続く状況でも求めたとおりに速度をキープ。1.2リッターターボということもあって、もっと頼りないのかと思っていたが、なかなかどうして。高速巡行も十分な余裕をもって走ってくれる。
ホールド性が高く、けれども窮屈さがないシートや、すべてが扱いやすく纏められているコクピット感覚が得られる運転席まわりもなかなかの使い勝手。ブラインドタッチで空調などを瞬時にコントロールできるところもイイ。最近、見栄え重視でスイッチ類が使いにくいクルマが多くなったが、洒落たインテリアデザインを展開するC-HRではあるが、基本は忘れていないところが好感触だ。
湯沢ICを降りてワインディングを走れば、いよいよ雪道のお出ましである。ダイナミックトルクコントロール4WDを採用するC-HRは、基本的に前輪駆動で走っているが、滑りやすい路面になると少しずつ後輪へと駆動を配分して4WDに近づいて行く。
おかげでクルマは行きたいところに行けるイメージで、狙ったラインをきちんとトレースして走ってくれる。4WDというと力強さとかいざという時の脱出ばかりが注目されるが、一般的な走行をソツなくこなすことができるか否かが問題。ちょっとラフに扱っても安定性を乱さないこともなかなか。さらにはSUVならではの高い目線で、グリップしそうな路面を選んで走りやすいこともC-HRのメリットだ。
C-HRの走りを堪能した後に訪れたのは湯沢パークホテルである。ホテルの目の前にスキー場があるこの場所で、雪国的なシーンを撮影できればというのが本来の目的だったのだが、朝っぱらから「私をスキーに連れてって」に脳天をやられている筆者と編集者である。用具をレンタルしてちょっとだけ……、なんてスキーをすることにした。
筆者はおよそ5年ぶりとなるスキーなだけに、本当に滑れるのか? ケガをしないのか? なんて様々な心配があったが、このスキー場の雪質は軽めで滑りやすく、メタボになり筋力が落ち切ってしまったオッサンの足でも軽々滑れるから安心。これぞ、関越トンネルの向こう側まで走った甲斐があるってもんだ。
スキーが終わった後はメタボを反省しつつも、せっかく新潟まで来たのだから地のものを食べようと、へぎそばの「中野屋 湯沢本店」へGO! 魚沼地方の名物とされる「布海苔つなぎそば」は、コシが強く、つるっとしたのどごしが最高だった。
これまで様々なクルマの撮影を行なってきたが、ここまで充実した旅ができたことはない。それはC-HRが様々なシーンで気分を高揚させてくれたからだろう。どこまでも走ってみたいと思わせるルックスと、どんなに走っても疲れない運転環境と安定性が相まったからこそ、関越トンネルの向こう側まで行き、5年ぶりにスキーまでやっちゃおうかとなったのだ。
クルマ1台で気分も生活も変わる。C-HRとはそういうクルマである。
協力:
トヨタ自動車株式会社
http://www.toyota.co.jp/
撮影協力:
湯沢パークリゾート(湯沢パークホテル/湯沢パークスキー場)
TEL:025-787-4111
http://www.park-resort.com/ski/
そば処中野屋 湯沢本店
TEL:025-784-3720
http://www.umaisoba.com/