ハワイ現地発

【ハワイ現地発】手ぶらでゴルフの打ちっぱなし。ハッピーアワーで1杯。合計20ドルの日常ハワイ

 日本同様に、ハワイもゴルフをする人がとても多い。小さな島なのでどのゴルフ場へも近く、リーズナブルなコースもある。人生で10回くらいしかゴルフをしたことがないが、先日友人に打ちっぱなしに誘われて行ってみたら、そこには「ド」ローカルのハワイがあって楽しかった。

ゴルフコース用の立派なクラブハウス。打ちっぱなしの受付はここではない

 ワイキキから歩ける距離にあるアラワイゴルフコース。ハワイで一番混雑すると言われ、そのゴルフコースは道路からよく見えるが、この敷地内にあるというDriving Range(打ちっぱなし)は一体どこにあるのか知らなかった。

広い空と山に向かって打ち込む練習場

 敷地内に入ってようやく見えてきた打ちっぱなしの第一印象は、ハワイらしく素朴であるということ。山に向かって一列に並び、最低限の設備のみ。屋根はなく、目の前に広がるのは土のグラウンドにわずかな芝が見える程度。ローカル過ぎる雰囲気が漂っていた。

半端ない開放感。ストレスが吹き飛んでリフレッシュできる!?

 まずはクラブハウスへ。受付でゴルフクラブを無料で2本を貸し出している。IDを預けて好きなクラブを借り、それを返すときにIDを戻してくれる。ゴルフボールは好きな量を選んで支払うという仕組みで、ラージサイズが14ドルだった。空のカゴをボール販売機に自分でセットして、レシートに記載された番号を入力するとボールがゴロゴロと出てくる。

レシートにある番号を入力する
勢いよくゴルフボールが飛び出した

 ボールがカゴにいっぱいになったら、クラブハウスから出て、空いているスペースを確保してボールをバラバラとボール受けに出して、自分でセットして打ち始めよう。

こんなに打てるかと思ったが夢中になって気付いたら打ち終わっていた
屋根がないので日中はかなり暑いが、夕方は比較的涼しいのでオススメ

 マットがポンと1枚敷かれ、自動ティーアップなんてものもなく、そもそもティーすらない。飛距離も分からない。そこにあるのは、なんともいえない穏やかな空気感と爽快感! アラワイ運河沿いという、ワイキキから徒歩圏内で喧騒から離れたこんな空間があるなんて。しかも手ぶらで行けるのもありがたい。

この方角はよくダブルレインボーを見ることができる

 この日にゴルフデビューをした1人は、すっかりはまってしまい、毎朝出勤前に通っているとか。6時30分から22時までオープンしているので、仕事帰りに来る人も多いという。広い駐車場もあるのでクルマでも気軽に来られる。

 打ちっぱなしのあとはアラモアナセンターへ。

アラモアナセンター2階のラナイにある「アガベ&ヴァイン」
スポーツバーなので日によってはNFL観戦で大盛り上がりするときも

 目指すはアラモアナセンター2階にあるフードコート「ラナイ」のスポーツバー「アガベ&ヴァイン」。ここは15時から18時までのハッピーアワーがお得。風が通るテラス席でオーダーしたいのは、すっきり軽いメキシコビールのモデロのドラフト。添えられたライムをキュッと絞って喉を潤そう。5ドルで最高のひとときを過ごせる。マイタイも7ドルで味わえる。

待ちきれずに写真を撮る前に半分飲んでしまったモデロ……
マイタイもハッピーアワーならお得感たっぷりの7ドル

 このバーの魅力はカジュアルで1杯だけサッと飲んで帰る人も多いこと。ハッピーアワー以外にも、月曜は「メキシカンマンデー」でモデロのドラフトが4ドルに。火曜はすべてのドラフトビールが2ドルオフ、水曜ならワインが2ドルオフというように毎日お得なサービスがあり、日曜はブラッディマリーが5ドルとなる。

ウォッカトニックのほか、自慢のクラフトカクテルも種類が豊富
金曜と土曜は21時から24時までレイトハッピーアワーもある

 つい通ってしまう理由の一つは店の人がフレンドリーだから。「日本の人にも来てほしいから日本語を勉強している」と話してくれた。

左の女性はいつもテキパキと働いている。日本語も勉強中という。右はこの店の常連(友人)

 この日、日中は海で泳ぎ(無料)、涼しくなった夕方に虹に向かってのんびり打ちっぱなしで14ドル、そのあとはビール1杯5ドル。20ドル以下で過ごした1日はココロもカラダも満たされた。こんなハワイの日常を、旅の間に味わっても楽しいのではないかと思う。

そろそろクラゲ注意報が出るので泳ぐのを控えなくては……

 ちなみに、ハワイの海は満月から数えて10日前後は海にクラゲがいる可能性が高いので注意しよう。「Hawaii Box Jellyfish Calendar」で検索を。

大澤陽子

ハワイで発行している生活情報誌「ライトハウスハワイ」編集長。日本ではラジオアナウンサー、ライターとエディターとして活動。2012年にハワイへ移住。新聞やハワイのガイド本などの編集に携わる。ハワイのビーチとビールをこよなく愛している。