ボーカリスト琴音の音楽旅

爽やかな5月の中国地方旅行! クルマで山口県に岡山、最後は京都に立ち寄るドライブ旅

クルマで途中下車しつつ、気ままなドライブ旅へ

 すっかりクルマ旅を楽しむようになって早6年ほどになりますが、去年の冬に車中泊ができる軽自動車のワゴンに買い替えました。自動運転もついているので、長距離ドライブが以前よりも負担なくできるように。

 そのおかげでさまざまな地方へクルマでお出かけしているのですが、今回は山口県に引っ越した友人に会いに行こうと計画を立て、そのついでにずっと行ってみたかった岡山県倉敷、そして思い付きで京都にまで立ち寄ってしまいました。

 軽のワゴンで東京から山口県!?と思われる方もいるかもしれませんが、夫婦2人でおしゃべりをしながらのドライブは意外と時間が経つのが早く、私たちにとっては苦もなく移動することができました。今回は、クルマだからこその「途中下車の旅」を楽しむ様子をお送りしたいと思います。

 長時間の移動が楽になったとはいえ、やはり休憩を挟まないとしんどくなるだろうと考え、スケジュールには余裕を持たせて、丸一日を移動日として用意してから山口県への旅に臨みました。東京から広島のあたりで一度サービスエリアで仮眠を取り、そこから朝方に山口県宇部を目指します。

 キャンプ用のマットをクルマのなかに敷いてしっかりと横になったので、夜11時から朝の7時まで、なんと8時間も爆睡してしまいました。

宇部の友人宅へ到着、湖畔のランチに飲む外郎まで

 友人宅に到着してからは、まず湖のほとりのピザ屋さんへランチに行くことに。その「サルワーレ」という小野湖畔のピザ屋さんは、湖と森の雰囲気を楽しみながら食事ができます。

 自家製スモークタンのピザやスパゲティなど、どれも絶品で、久しぶりの友人との会話も弾みつつ、しっかりと食事を満喫しました。

小野湖畔のレストラン、サルワーレ
季節メニューのローストビーフサラダ
名物の生野菜とスモークタンのピザ
ゴルゴンゾーラとキノコのピザ
山菜スパゲティ

 山口県での滞在は友人と過ごすのがメインでした。友人宅で2泊させていただき、バーベキューをしたり瑠璃光寺へ行ったり。瑠璃光寺近くの長州苑の「5縁カフェ」で飲む外郎なるものを発見し試してみることに。

 私は「黒蜜きなこホイップ」、夫は「抹茶」を。太めのストローでほどよい硬さで飲みやすく、外郎なんだけど新しいスイーツで新感覚でした。暑かったので「秋川牧園の牛乳ソフトクリーム」もいただきました。

 そのあとは山口出身の大物政治家、佐藤栄作氏の愛した料亭跡「菜香亭」へ。現在は山口市の管理のもとに見学ができます。

 かの佐藤栄作氏が密談をするときに愛用し、座ったら出世すると言われている「出世するイス」に友人夫婦と腰掛けて、いろいろ語っていたら軽く30分は経過してしまいました。

 栄作氏も長時間話し込んだことでしょうから、そのくらい話しやすいイスだったのかも?

新感覚スイーツ飲む外郎
秋川牧園の牛乳ソフトクリーム
菜香亭のお座敷
佐藤栄作氏も座った「出世するイス」

山口県宇部から、岡山県倉敷を目指していざ出発

 久しぶりに会った友人と、夫婦ぐるみで楽しい休日を過ごして友人宅を朝に出発し、お次はずっと行ってみたかった岡山県倉敷を目指します。

 道中、朝ご飯を食べるために広島県に入ったところで宮島SAに立ち寄りました。私は「じゃこ天うどん」、旦那は名物の「よくばりがんす天セット」をいただいたのですが、このがんす天がサクサクで美味しい!

 もともと私はさつま揚げなど魚のすり身を使った料理が大好きで、こちらはすり身をパン粉で揚げたもの。かなりツボでした、東京でも食べたいなぁ。透き通ったお出汁のおうどんも、いかにも西のお出汁でとても美味しいです。

 紅しょうがが入ったじゃこ天はさっぱりした風味で、食欲がない朝の時間帯でもするりと食べられました。

紅生姜入りじゃこ天うどん
よくばりがんす天セット

倉敷散策はアイビースクエアでランチ、美観地区でカフェ三昧

 宮島SAでしっかりと地元の食を楽しんだあと、倉敷に到着し、まずはアイビースクエアの駐車場にクルマを停めました。

 このアイビースクエアは元は紡績工場でしたが、レンガ造りの外観など活かし今はホテルとして営業しています。

 倉敷はレトロな蔵造りの街並みが残っており、レトロ好きとしてはずっと行ってみたかった街です。東京からは少し遠くてなかなか行く機会がなかったので、「今回は一石二鳥だ!」ということで訪問を決めました。

 まずはアイビースクエアで、岡山県の伝統料理でもある「隠し寿司」をいただきました。こちらは、かつてお殿様から贅沢禁止令が出た際に、バレないよう豪華な具材は下に隠し、上は質素なお寿司として食べていたというもの。

 お寿司の上部は錦糸卵に覆われたシンプルなちらし寿司ですが、中を開けると絢爛豪華な具材たちがたくさん! 瀬戸内の魚がふんだんに入っていて、関東ではめずらしいものもありました。甘辛く煮付けた釘煮など、西の文化を感じながら、少し甘めの酢飯とともに美味しくいただきました。

倉敷のシンボル的なホテル、アイビースクエア
岡山の隠し寿司
2段になっていて、下の段に豪華な具材が隠されています
茶碗蒸し付き
瀬戸内レモンスカッシュ、甘過ぎず美味しい

 美味しいランチのあとは、倉敷の街並み(美観地区)を散策しました。倉敷は世界有数のデニム産地としても知られ、世界中のさまざまなメーカーに生地として卸しています。

 そんなデニムや地元の工芸品を扱うお店も多く、お買い物もしっかりと楽しめます。蔵造りの街並みもとても素敵で、このレトロな雰囲気のなかでどこかカフェに入ろうと、大原美術館隣のカフェ「エル・グレコ」へ行くことにしました。

 いかにもレトロな外観ですが、中は意外にもさっぱりとした印象。この日は暑かったので、私はごくごく飲めるアイスレモンティー、旦那はアイスコーヒーを注文しました。ここでもおしゃべりに花が咲き、いろいろなことを語ってよい時間を過ごすことができました。

 話しやすい空間の力が作用したのか、居心地のよい空間でした。

レトロな蔵造りの街並み
大正ロマンの雰囲気漂うエル・グレコ
アイスコーヒー
アイスレモンティー

 晴天の初夏の陽気のなか、美観地区を散策しているとすぐに喉が乾いてしまいました。次はかき氷が食べたい!ということで、岡山の老舗和菓子店「橘香堂(きっこうどう)」でかき氷を食べることに。

 こちらはスポンジのような薄い生地のなかに粒あんが入っている「むらすずめ」というお菓子が有名な和菓子店です。私は宇治ミルク金時かき氷を注文しました。一人で食べるのにちょうどいい大きさで、特にこの粒あんがやっぱり美味しい! 和菓子屋さんのあんこって、どうしてこんなに美味しいんでしょう。

 そこにほろ苦い抹茶と甘いミルクがトッピングされ、三位一体のハーモニーが奏でられます。アイスクリームよりもこういう氷菓子の方が好みなので、暑い日には水分補給もできて一石二鳥です。

橘香堂(きっこうどう)
宇治ミルク金時かき氷

倉敷からぶらり途中下車の旅で大阪で1泊、絶品たこ焼きに舌鼓

 ひと休みしたところで少し日も陰ってきたので、美観地区での散策もお開きにして京都方面に向かうことにしました。

 お目当ての倉敷に行けて満足したのと、移動が思ったよりも辛くなかったこともあり、「どうせなら京都も観光して帰ろうか」となり、京都方面へクルマを走らせました。

 しかし、移動中にちょうど夕飯の時間に差し掛かり、京都に到着しても夕飯の店を探すのは時間的に大変そうだと考え、夕食の時間に合わせて一旦手前の大阪で高速を降り、名物を食べてから大阪で宿泊することに。

 大阪の名物といえば、ということで茨木ICを降りてすぐのたこ焼き屋さん「あきない」に行くことにしました。大阪と言えばたこ焼きですが、いつもは梅田や新地など電車で行ける都心部にしか行かないので、今回茨木のこの「あきない」というお店が大ヒット!

 地元の人でにぎわう店内で、まずはお通し的に塩キャベツを注文し、肝心のたこ焼きは塩、ごま油、ポン酢、だし醤油、定番のソースマヨを注文しました。外側はカリッとしているのに中はトロトロで、お出汁の味が効いていて、まるで飲み物のような食感。

 どの味付けでも美味しく食べられるのは、たこ焼き自体の味がしっかり美味しいからこそです。ここでキムチ餃子や締めのおうどんなども注文しました。関西のお出汁は透明なのにしっかりと風味が感じられて、関東とは全然違う食文化を感じます。今まで食べたたこ焼きのなかで一番美味しいと思えるお店に出会えました。

たこ焼き店「あきない」茨木店
塩キャベツ
ポン酢たこ焼き
だし醤油たこ焼き、個人的にこれがNo.1
定番ソースマヨ
ダークホース、塩ごま油たこ焼き
締めのたこ焼きうどん
キムチ餃子

念願の京都でお寺訪問、周辺散策も楽しい

 大阪で1泊し、お次は念願の京都へ。神社仏閣巡りが大好きな私たち夫婦ですが、京都はこれまで混雑を避けて旅行候補から外していました。今回は「立ち寄るなら気軽に行ってみてもいいかな」という感覚で、まずは銀閣寺へ。さすが京都、銀閣寺周辺もとてもにぎわっています。

 近くにあった「Qu-an(クアン)」という雑貨屋さんで、一輪挿しを購入しました。浴衣や小道具、植物にまつわる花瓶など、すごくセンスのよいものが並んでいます。この古民家に入るだけでも空気が浄化されるようです。

Qu-an(クアン)
古民家を改装した店内

 続いて「アルカヤ靴店」という靴屋さんを発見し、ふらりと入ってみました。ブーツを探していた旦那さんにはぴったりのブーツ型のスニーカーを発見。柔らかい皮でとても履きやすそうだったので、こちらも購入。

 シューフィッターさんが常駐しているそうで、丁寧に接客してくれました。もし旅先で靴が合わなくなった方は、ここで買ってしまうのもオススメです。

アルカヤ靴店 京都銀閣寺
カジュアル過ぎないきれいめな革スニーカーがたくさん

 この日もよいお天気で歩き疲れたので、銀閣寺周辺のカフェのなかで特に地元感の強かった「トライアングルカフェ」に入ってみました。昔ながらの喫茶店という雰囲気で、ママさんがお出迎え。

 すっきりしたアイスコーヒーをいただいて、歩き疲れた体もばっちりリセットされました。旦那さんは抹茶ラテを注文。少し休憩してから哲学の道を通り、「銀閣寺レトロ食器ミュージアム」を覗いてみました。

 こちらはノリタケのアンティーク食器を扱うギャラリーで、ノリタケの歴史やヴィンテージの食器をたくさん見ることができました。食器は道具として使えるものですが、ここまでくると芸術品と言っても過言ではありません。コレクターが多いのも納得です。

喫茶店トライアングルハウス
アイスコーヒー
抹茶ラテ
銀閣寺レトロ食器ミュージアム
色合いも文字もかわい過ぎるカップ
哲学の道

 哲学の道を通りながら、ランチのために湯豆腐のお店「京湯どうふ 喜さ起(きさき)」に入りました。いかにも京都らしいたたずまいの素敵なお店で、天ぷらもついた湯豆腐セットを注文。そのほかに私の大好きな「生麩田楽」、旦那さんは「湯葉を食べたい」ということで「生湯葉」を注文しました。

 まずはセットのごま豆腐がとても美味しい! 祖父母の家が福井県にあり、福井もごま豆腐がポピュラーなのですが、京都のごま豆腐もめちゃくちゃ美味しいです。肝心の湯豆腐は薬味とともに楽しみます。お豆腐の大豆の味がしっかりしていて、温まる前、温まってから、そして最後、熱々に煮えて少し水分が抜けた状態と、状態の変化とともに湯豆腐というシンプルなお料理を思いっきり楽しむことができました。

 天ぷらもサクサクで、食べ応えのあるセットメニューで食べ終わるころにはお腹も心も大満足です。

京湯どうふ 喜さ起(きさき)
ごま豆腐
とろとろの生湯葉
のり、鰹節、ネギ、生姜の薬味セット
さっぱりヘルシーな湯豆腐
大好物の生麩を田楽で
天ぷらとご飯のセットで満腹

 湯豆腐でお腹いっぱいになったら、また移動をしてお寺巡りです。今回は真言宗智山派の総本山・智積院(ちしゃくいん)を訪問しました。ほかにも人気の観光地はたくさんありましたが、今回はこの総本山を見学することに。立派な建物やお庭に加え、修行中のお坊さんの姿も見ることができて、「さすが総本山!」と興奮しました。

 そこからほど近い「つるき餅本舗」で休憩することに。仏教にとても興味のある私は旦那さんに解説しながら回るのがすごく楽しくて、ついつい夢中になってしまいました。「引いていないかな?」と確認すると、「いろいろ説明してくれるから楽しいよ」と優しい言葉が。いつもなら「疲れた、歩きたい、休みたい、甘いもの食べたい」とすぐに言い出す私がこんなに夢中で歩き回っているのだから、よっぽど楽しかったんだろうね、と笑っていました。

 というわけでようやく甘味処へ。私は「白玉入り黒蜜パフェ」を抹茶アイスで、旦那さんは「白玉あずき黒蜜サンデー」を注文しました。優しい味の抹茶アイスが興奮してはしゃぎ、心は元気だけど確実に疲れている体に染みわたります。お店の方も気さくに話しかけてくれて、「京都の人は冷たい」といわれますが、それって本当?と思うくらい、地元のよい情報をたくさん教えてくださいました。

つるき餅本舗七条店
白玉入り黒蜜パフェを抹茶アイスで
白玉あずき黒蜜サンデー

旅の締めくくりは大好きなラーメン屋さんの総本店へ

 最後は、どこに行こうかという話になり、私たち夫婦が大好きなラーメン屋さん「天下一品」の総本店に行ってみることにしました。真言宗智山派の総本山を参拝したのですから、今度はラーメンの総本山です。クルマを少し走らせ、天下一品総本店に到着しました。

 こちらのお店も、私たちのような観光客だけでなく、地元の人たちで大にぎわい。やはり京都でも変わらぬ大人気ですね。私はいつものお決まりであるオーソドックスな「こってりラーメン」に味玉をトッピング、旦那さんは総本店限定の「牛すじラーメン」を注文しました。牛すじは関西では定番の食材ですが、関東ではなかなか見かけないメニューなので、つい惹かれてしまいますね。

 私もひと口もらいましたが、プリプリの牛すじがこってりスープとぴったり合っていて、翌日のお肌がプルプルになりそうです。総本店のスープはこってりのなかにも不思議と透き通るような爽快さがあり、麺の硬さもスープと完璧に調和していて、箸が止まりませんでした。東京で食べても十分美味しい天下一品ですが、総本店でいただくという事実は、感慨深いものがあります。

天下一品総本店
牛すじラーメン
こってりラーメンに味玉をトッピング
焼き餃子

 今回の旅は山口県宇部の友人に会いに行くという目的で企画した少し長めの旅行でしたが、念願の倉敷美観地区に行けたり、思い付きで立ち寄った大阪や京都も予想以上に楽しめてしまいました。これもクルマだからこそできる「途中下車の旅」の醍醐味ですね。

 東京から山口や岡山までクルマで行くのはなかなか遠い道のりですが、自動運転が付いているクルマで2人が交代しながらだと、意外とあっという間に着いてしまいました。今のクルマなら仮眠も取りながら行けるので体も休められます。飛行機や新幹線の旅ももちろん楽でよいのですが、途中で思い立ってあちこちに立ち寄れるのはクルマ旅ならではのよさだと思います。

 京都が予想以上に楽しかったのと、東京から意外と行けてしまう距離感に(我々夫婦の距離感覚はもうバグっていますが)、近いうちにさくっと1泊2日で再訪してしまいそうです。いや、むしろ通ってしまいそうな予感さえします。「京都に住みたい」と言う知人が何人かいますが、その気持ちがよく分かりました。

 今回古いお寺を巡ってよく分かったのは、関東よりも歴史が深く、建物の風格や歴史の重さが関西は段違いだということ。ほかの伝統仏教の総本山にもぜひお伺いしたいと思っているので、また近いうちに京都へ遊びに行きたいです。

 と同時に、クルマでぶらり途中下車しながらの旅にもすっかりハマってしまいそうなので、我が家の愛車の走行距離はこれからぐんぐん伸びていくことでしょう。暖かくなり行楽日和も増えてきました。皆さんも、ぜひクルマ旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。

琴音

シャンソン、JAZZなどをメインに歌うボーカリスト。たまにアルトサックスも吹きます。1986年10月10日生まれ。趣味・特技は、ライブなどで訪れた日本各地の美味しい食べ物を探すこと。思い立ってふらっと一人旅をすることもしばしば。
ブログは https://kotone1010.com/