JALふるさとアンバサダー/応援隊に聞く地域愛
空と陸がつなぐ四国旅! JAL客室乗務員とめぐる3つの「ものがたり列車」
2025年6月23日 06:00
全国各地に拠点を持つJALは、地域活性化の取り組みを継続的に実施してきており(現在は「JALふるさとプロジェクト」)、2020年8月には社内公募で選ばれた客室乗務員が現地に移住して、それぞれの地域での取り組みを推進する「JALふるさとアンバサダー」を発足しているほか、同12月には乗務しながら地域活性化に携わる「JALふるさと応援隊」を任命している。故郷や縁のある地域に対して、客室乗務員として培ってきた知見を活かした商品開発や地域課題の解決などを展開する狙いがある。
今回お話を聞いたのは、香川で観光列車の企画に携わるJALふるさとアンバサダーの金川浩子さん。
――取り組みについて教えてください。
空と陸の垣根を越えて、四国の魅力を多くの方に伝えたい。そんな思いから、JAL・JR四国・JTBの3社が連携し、四国を走る3つの観光列車「ものがたり列車」を乗り継ぐ、特別なツアーを企画しました。
今回貸切運行したのは、香川・徳島の「四国まんなか千年ものがたり」、愛媛の「伊予灘(いよなだ)ものがたり」、高知の「志国土佐 時代(トキ)の夜明けのものがたり」。
絶景や地域の方々との触れ合いなど、四国の魅力を肌で感じられる旅となっています。ご好評につき、2025年9月にも同様のツアーを予定しています。
――この取り組みにはどのように関わっているのでしょうか。
今回は、私たち四国にゆかりのある3名の客室乗務員が、いつもの“空”を離れ、“列車”でお客さまをお迎えしました。
車内では沿線の見どころをご案内するアナウンスや、ツアー限定のオリジナルグッズやメッセージカードでおもてなしをします。
JR四国のアテンダントの皆さまと連携し、一味違う列車の旅をご一緒させていただきました。
――四国の3つの「ものがたり列車」の魅力を教えてください。
四国まんなか千年ものがたり(香川・徳島)
四国の「まんなか」をゆったりと走り、雄大な自然を堪能できる観光列車です。2017年に登場し、香川県・多度津(たどつ)駅と徳島県・大歩危(おおぼけ)駅を結びます。
四国山地の山あいを縫うように進み、吉野川の清流やダイナミックな渓谷美が車窓に広がります。途中、秘境駅・坪尻に立ち寄れるのも、この列車ならではの魅力です。
個人的なお勧めのポイントは、古民家をイメージした木の温かみを感じる内装です。3両それぞれに春・夏と冬・秋と、季節の彩りがあしらわれています。
志国土佐 時代の夜明けものがたり(高知)
高知駅を起点に、太平洋沿いを駆け抜ける、歴史ロマンあふれる2両編成の観光列車です。
坂本龍馬ら幕末の志士たちが夢見た“日本の夜明け”をテーマに2020年にデビューしました。
1号車「KUROFUNE」は、志を胸に大海へ漕ぎ出した幕末の蒸気船をモチーフに、2号車「SORAFUNE」は、その志が未来へと受け継がれる姿を、レトロSFの宇宙船になぞらえたデザインが特徴。
伊予灘ものがたり(愛媛)
四国初の本格的な観光列車として2014年にデビューしました。松山駅~伊予大洲駅・八幡浜駅間を結び、絶景駅として人気の下灘駅にも停車する海沿いのルートを走ります。上質な非日常空間が楽しめる列車です。
2022年には車両がリニューアルされ3両編成となりました。車内はレトロモダンなインテリアで統一され、1両だけのプライベート個室「Fiore Suite」も人気です。
そして何より心に残るのが、駅員さんや地域の皆さまによる温かな「お見送り」。人の温かさが、旅の思い出をさらに深めてくれます。
――旅行者に向けてメッセージをお願いします。
「ものがたり列車」に乗ってこそ出会える、特別な景色や人との触れ合いを、ぜひ多くの方に体験いただけたらうれしいです。
今年の9月にもツアーが開催予定です。四国の深い魅力に触れる旅へ、ぜひお出かけください。
人気の観光列車に貸切乗車 3つのものがたり列車でめぐる四国旅情4日間
出発日: 2025年9月2日
詳細・申し込み: JTB旅物語 公式サイト