週末駅弁
和歌山駅「黄金の熊野牛弁当」
柔らかくジューシーな熊野牛に金箔を添えて
2015年7月3日 11:00
弁当名 | 「黄金の熊野牛弁当」 |
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価格 | 840円 |
販売駅 | 和歌山駅 |
購入場所 | 和歌山駅中央改札口側の和歌山水了軒の直営店 |
購入日 | 2015年6月28日 |
和歌山電鐵の名物猫駅長だった「たま駅長」が6月22日に亡くなって、6月28日に社葬が行われたのは、すでにこちらの記事でお伝えした通りです。「たま駅長」が駅長を務めていた和歌山電鐵 貴志川線は、和歌山駅~貴志駅間の14.3kmを結ぶ路線です。今回はその始発駅でもある和歌山駅の駅弁をご紹介します。
「黄金の熊野牛弁当」は和歌山駅の中央口改札側にある和歌山水了軒の直営店で売られている駅弁です。「熊野牛」は和歌山県南部の熊野地方で昔から飼育されてきた和牛で、高級和牛としても知られています。肉質はきめ細かく柔らかいのが特徴とのことです。
黄金の熊野牛弁当は、この熊野牛を椎茸やシメジと一緒に醤油や砂糖、ミリン、酒などで炊いたものを白米の上に乗せたシンプルな構成です。とはいえ、一番のポイントは金箔がほんの少しだけですが載っているところです。これぞまさに「黄金の」駅弁と言えるでしょう。このように熊野牛をご飯の上に敷き詰め、金箔まで載せていますが、販売価格は840円と牛肉を使った駅弁としては安価な部類に入ります。なお、金箔は金属ですが食べてもそのまま排泄されるので、人体に害はありません。
実際に食べてみると、熊野牛の美味さに驚きます。牛肉を使った駅弁はどうしても肉が固くなりがちですが、黄金の熊野牛弁当は、肉がふわりと柔らかく、脂が乗って牛肉の旨味が最大限引き出されています。もちろん、炊き方にもコツがあるのでしょうが、熊野牛の肉質のよさも大きな要因と考えられます。肉が冷めていてもこれだけ柔らかくジューシーな味わいを楽しめる牛肉系の駅弁は珍しいです。
ご飯は肉を炊いたタレが染みこんでおり、こちらも箸がいくらでも進みそうな味です。ただ、牛丼のような単一の素材が入った丼物よりも多彩な食材を楽しみたいという人や、脂っぽいのがダメという場合は向かないかも知れません。とはいえ、このような駅弁が好きなら、あまりに美味いので、量は若干少なく感じるかも知れません。少なくとも記者は「もう少し食べたい」と感じました。貴志川線など和歌山駅を訪れた際にはぜひお勧めしたい逸品です。