週末駅弁

名古屋駅「名古屋 喫茶弁当」

「名古屋 喫茶弁当」

 地域性豊かなご当地グルメの宝庫、名古屋。ひつまぶし、味噌カツ、名古屋コーチンなどは名古屋駅の駅弁として数多くの種類が出回っています。

 そんななか、今回紹介する「名古屋 喫茶弁当」は新幹線のぞみの30周年を記念して登場したもので、独自の喫茶店文化を持つ名古屋の個性が炸裂していながらも、初めて出会うタイプの駅弁でした。

「名古屋 喫茶弁当」は新幹線のぞみの30周年を記念した駅弁です
フタを開けるとなかは名古屋感満載

 主食には、あんかけスパゲティ、味噌ヒレカツサンド、大海老天むす、と目一杯名古屋感あふれる3点。なかでもあんかけスパゲティは名古屋市内に3つの店舗を構えるあんかけスパゲティの元祖ヨコイの人気メニューを再現したもので、トマトベースのソースはかなり強めにコショウが効いていて、クセになりそうな味です。

 薄焼き玉子に包まれているスパゲティは赤いウインナーや海老フライに隠れて一見少なめに見えますが実は結構ボリュームがあり、玉ねぎのシャキシャキ感もマッシュルームの食感もしっかりしていて、これだけでもかなりの満足感を得られます。

麺は太めで量的にもかなりボリュームがあります
赤いウインナー、しっかりした食感のマッシュルーム、シャキシャキしたタマネギ

 味噌ヒレカツサンドや大エビ天むすもボリュームがあり、彩りも鮮やかなブロッコリーこそ添えられているものの、基本的には箸休め的なものはなくド直球の名古屋めしで構成されています。ちなみにあんかけスパゲティと味噌ヒレカツサンドは隣り合っていますが、薄焼き玉子できっちり仕切られているので、パンがしっとりしてしまうこともなく美味しくいただけます。

味噌ヒレカツサンド
大エビ天むす
大きな海老フライも入っています

 ボリュームのある主役3点の脇を固める副菜的なものは一切なし。デザートは、これまた名古屋っぽいコーヒーぜんざい。コーヒーとあんこの組み合わせは絶妙で、これに名古屋に本社のあるスジャータめいらくグループのコーヒーフレッシュ、スジャータをたっぷりかけていただきます。

 普段こういう組み合わせで食べる機会のない筆者でしたがすごく気に入りました。スジャータと言えば、今年30周年を迎えたのぞみをはじめとする新幹線の車内で販売されているすごく硬いアイスクリームも同じ会社の製品ですね。

コーヒーぜんざい
スジャータをたっぷりかけていただきます

 主食3点+デザートと名古屋づくしで食べ進めたお弁当の締めは、これまた名古屋の喫茶店特有のサービスとして定着しているという小袋入りの豆菓子。

小袋入り豆菓子

 出かけた先の地域性を感じる駅弁はとても楽しいものです。そういう点においても「名古屋 喫茶弁当」はかなりインパクトがあり、しかも食事として大変満足度の高い力作だと感じました。

 今回は30周年を迎えた新幹線のぞみを利用したものの、JR名古屋駅で購入したあと、近鉄線へ乗り換えたため残念ながら名古屋市内での滞在はありませんでしたが、滞在の際にはぜひ喫茶店巡りでもしてみたいと思わされてしまいました。

「名古屋 喫茶弁当」

価格: 1130円
販売駅: 名古屋駅
購入場所: JR名古屋駅 改札外 GRAND KIOSK
購入日: 2022年3月18日