荒木麻美のパリ生活
パリ初のローフードレストランに行く
低温調理で酵素、ミネラル、ビタミンをたっぷり補給
(2015/10/24 00:00)
お友達に誘われ、気温がぐっと下がる前に行こう! と、9月のある晴れた暑い日、「42 Degres(42℃)」というレストランに行ってきました。
このレストランの特徴は“ローフード”の“ヴィーガン”であるということ。ローフードというのは、生または、46~48℃以下の温度で調理して食べる食事法です。低温で調理するので、酵素やビタミン、ミネラルなどをあまり壊さずに体内に取り入れることができるのだそうです。「42 Degres」では、これより低温の42℃以下で調理をしています。また、食材はできるかぎり地産かつほとんどが有機食材とのこと。それからヴィーガンというのは、肉や魚だけでなく、乳製品やハチミツなども含めた動物性食品を使わない食事法のことです。
「42 Degres」は2013年12月にオープン。パリそしてフランスでは初めてのローフード専門のレストランだそう。場所はパリ9区です。お店に入ると席は20席くらいでしょうか? こじんまりしたお店で、その日のランチタイムは、ほぼ満席となっていました。体型や雰囲気などからして、健康に気を使っていそうな人が多かったです。
メニューには単品メニューもいろいろあるのですが、私たちは日替わりランチメニューをいただきました。値段は前菜、メイン、デザートで19ユーロでした。
お皿が目の前に来たとき、「す、少ないかも!?」というのが正直な感想でした。グルテンフリーのレストランでもあるので、フランスのレストランでは必ずといっていいほどついてくるパンもありません。実際、食べ終わっても「まだ食べられるぞー!」と思いました。でも少し時間が経つとお腹がいっぱいに! その日は夜までお腹が空くこともなく、私には結局適量だったようです。
最初は酵素やミネラル、ビタミンが多く含まれているから、または食物繊維が多いから満腹感を感じやすいのかな? と思ったのですが、後日一緒に行ったお友達にそのことを話すと「調理に油がたくさん使われているものがあったから、消化に時間がかかるんじゃない?」とのこと。なるほどー。私はローフードの専門家ではないですし、真相は分かりませんが、もし料理に油をたくさん使われていたとしても、質のよい油で42℃以下で調理されているのだったら油の酸化も少ないでしょうし、それでもまぁよしとしましょう。
ところで、なぜ気温が下がる前に行こうとしていたのか? それは、単純に寒い時期にローフードだけを食べたいと思えないからです。ローフードでも体を冷やさないという説は多々あります。実際に食べてみて、「生!」という感じの料理はあまりありませんでしたし、冬にどんな料理が出て来るのかにも興味はあります。でも私にはローフードと温かい料理という組み合わせが、寒い時期にはしっくりくるんですね。
何はともかく、「42 Degres」の料理は丁寧に作ってあることがよく感じられ、スタッフもとても感じがよかったので、(気温の高い時には)「ときどき食べに行きたいレストラン」入り決定です。
- ●店舗情報
- 店名:
- 42 Degres
- 所在地:
- 109 Rue du Faubourg Poissonnie`re, 75009 Paris
- TEL:
- +33(0)9 73 65 77 88
- 営業時間:
- 12時~14時30分、19時~22時30分(月曜日~土曜日)