週末駅弁
名古屋駅「天下とり御飯」
2025年4月25日 12:00
愛知県では、日本三大地鶏の1つで、地鶏のなかでも特に有名な「名古屋コーチン」をはじめとして、古くから鶏肉が親しまれていますし、鶏肉を使ったご当地グルメも豊富です。今回紹介する「天下とり御飯」は、愛知県周辺で親しまれている鶏肉料理をふんだんに詰め込んだ、まさに鶏肉づくしの駅弁です。
まず、鶏肉と玉子の細かいそぼろで覆われている鶏そぼろご飯ですが、こ飯は白飯ではなく、鶏の出汁で炊かれた炊き込み御飯です。ご飯自体からしっかりとした鶏の旨味が感じられます。そして、隙間なく敷き詰められている鶏と玉子のそぼろは比較的甘めの味付けで、ご飯と一緒に食べることで双方の旨味がより引き立って、とても味わい深いです。
そぼろは、とても細かく、ふわふわとした食感です。お箸では、そぼろがぽろぽろ崩れ落ちて少々食べづらい印象ですが、割り箸だけでなくスプーンも添えられていますので、そこは安心です。
おかずの方は、見た目はどちらかというと比較的オーソドックスな幕の内弁当のおかず、といった雰囲気ですが、もちろんその多くが鶏肉をベースとした料理となっています。その内訳は、ささみカツ、うずらの卵の煮物、鶏肉の照焼、鶏肉の磯辺揚げ、照焼鶏つくね、鶏肉の胡麻ドレッシング和え、玉子焼きと、とにかくバリエーション豊かで、まさに鶏尽くしと呼ぶにふさわしい内容です。
そういったなか、ちょっと変わり種と言えるのが鶏肉の胡麻ドレッシング和えです。茹でて細かくほぐした鶏肉に、少し酸味のある胡麻ドレッシングを和えた、比較的さっぱりとした味わいの料理ですが、鶏そぼろご飯や照焼などがややこってりとした味わいということもあって、このさっぱり感がまた格別ですし、口のなかをいい具合にリセットしてくれます。
名古屋で駅弁を選ぶ際には、どうしても味噌カツや海老フライ、ひつまぶしといった”名古屋めし”らしい駅弁を選択しがちかもしれませんが、天下とり御飯は、ご飯、おかずともに間違いのない美味しさですし、愛知県の鶏肉文化を楽しめるという意味でも、間違いなく名古屋めし駅弁と言えます。
「天下とり御飯」
価格: 1290円
販売駅: JR名古屋駅
購入場所: JR名古屋駅構内 デリカステーション名古屋コンコース
購入日: 2025年4月14日