荒木麻美のパリ生活
都会の喧騒の中にある秘密の畑
パリの「共有庭園」を訪ねてみた
(2015/9/19 00:00)
パリ市内に庭付き一軒家というは大変珍しく、大きなベランダ付きのアパートも限られています。そんなパリで家庭菜園をしたり、草花を育てるのはなかなか大変なこと。でも「土に思いっきり触れたい!」という思いを叶えられる場所があるのです。
それはパリ市内にはたくさんある「Jardin partage(共有庭園)」。登録した人たちでパリ市所有の土地を共同管理するのですが、年会費は10ユーロ前後のところが多いようです。敷地内に入れるのは基本的には会員限定となりますが、ここで育った草花や収穫物は会員個人のものではないのが特徴。会員同士または近所の方たちと分け合うのが普通です。純粋に土いじりをしたい、静かな庭でのんびりしたい、周囲の景観に貢献したいという人が登録して思い思いに楽しんでいるようです。
我が家も以前のアパートにいたときは近所の共有庭園に入っていましたが、1年前に引っ越したので、今のアパートの近くにはどんな共有庭園があるのかを見学してきました。
まずは「Bois Dormoy」。ここは20年ほど放置されていた場所を共有庭園として蘇らせたとのこと。人工的な手をなるべく加えていないそうで、「Bois=森」というように、「わー、こんなところに森だ!」とテンションが上がりました。
庭の一角にはもちろん畑も。ただ、数年前からお年寄り用の施設を建設する計画があるそうで、この森もいつまで存続するか分からないのだそうです。メンバーたちで反対はしているようですが、計画を中止させるのは難しいだろうと言っていました。
次に行ったのは「Univert」。ここはアパートの中庭にひっそりとある小さな共有庭園で、誰でも参加できますが、特に生活保護を受けている人、長期失業中の人が、庭の手入れを通して生きる喜びを高めることを目的としているようです。
次は「Jardins du Ruisseau」。ここは廃線となった路線の片側を共有庭園として使っているので細長いです。庭園の反対側はレストランの中庭となっていました。お天気のよい日にここで食べるのはとても気持ちがよさそう!
そして、我が家が以前会員となっていた共有庭園がこちら。すべての作物は有機栽培で、肥料は各自が持ち寄った生ごみからも作っています。できた収穫物は皆で集まって食べたり、会員のアーティストたちが庭園の緑とマッチした展示をしたり、ここもとても活気のある庭園です。
以上、パリの共有庭園をご紹介しました。ほとんどの庭は決して広くはありませんが、ちょっとした気分転換にはもってこいです。それぞれの庭に特徴があるのも興味深く、これからもいろいろなパリの共有庭園を訪ね歩きたいと思っています。
Bois Dormoy
所在地:2 bis cite de la Chapelle, 75018 Paris
一般解放日:日曜日15時~19時
Univert
所在地:33 - 35 rue Polonceau, 75018 Paris
一般解放日:
月曜日 09時15分~12時13分、13時45分~17時45分
水曜日 13時45分~17時45分(子供優先)
木曜日 09時15分~12時15分、13分45分~17時45分
金曜日 09時15分~12時15分
Jardins du Ruisseau
所在地:110 bis rue du Ruisseau, 75018 Paris
一般解放日:
土曜日 14時~22時(冬季は19時まで)
水曜日・日曜日 9時~22時(冬季は19時まで)
Le Potager des Oiseaux
所在地:2-4 Rue des Oiseaux, 75003 Paris
一般解放日:土曜日・日曜日 11時~13時
※すべての実際の解放日は、案内と異なる可能性があるのでご注意ください。