旅レポ
大和ミュージアムに牡蠣小屋、OKOSTA。広島観光で訪れたいスポットを一気見してきた!
2021年12月31日 08:00
DISCOVER WEST連携協議会が岡山・広島の魅力を報道向けに紹介する2泊3日のツアーを実施。滞在最終日は、広島を訪れたらなら絶対に外せない定番&人気スポットを中心に訪問した。
宮島周辺での牡蠣いかだの見学や牡蠣小屋、広島お好み焼体験とエンタメご飯を満喫。そして「大和ミュージアム」と呉湾クルーズと広島ならではの、イチ推し観光エリアを巡った様子をレポートする。
日本遺産のまち“呉”へ。軍港として栄えた呉で、当時の技術力と現代とのつながりを感じる
岡山・広島滞在3日目は、朝イチで呉湾へと出発。東洋一の海軍工廠の街として栄えた呉は、第二次世界大戦後、その技術力を活かし大型タンカーの製造によって世界でも有数の造船国へと日本を導いた場所。造船技術は、船にとどまらず鉄道をはじめ、さまざまな分野へと貢献し、日本の近代化に貢献した。
訪れたのは「大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)」。同館では明治以降に日本の産業技術の最先端を走り続けた呉の歴史とともに、当時の生活・文化、そして技術力の高さと現代にどう応用されているのかなどを伝える科学館として2005年にオープン。
館内中央には戦艦「大和」の1/10スケールの模型が鎮座。全長26.3mの同模型は当時の写真や設計図、さらに水中に沈む本体の調査映像などをもとに詳細に再現。造船された旧呉海軍工廠を背景に眺めることができる。
展示は大きく分けて「呉の歴史」「大型資料展示室」「船を作る技術」「未来へ」の4構成。のどかな農漁村に鎮守府が置かれたことで急速に近代化し、東洋一の軍港に発展。そして第二次世界対戦と戦艦「大和」の生涯。平和産業港湾都市としての再生と世界有数のタンカーを造船する臨海工業都市としての現在まで一気に知ることができる。取材当日も平和学習の一環として多くの学生が訪れていた。
なお、「大型資料展示室」では、琵琶湖から引き上げられた「零式艦上戦闘機六二型」の実物展示や、人間魚雷として開発された特攻兵器「回天」十型(試作型)、さらに「特殊潜航艇「海龍」(後期量産型)」も展示。目標に向かってまっすぐ進む技術などは宇宙ロケット開発に引き継がれている。
なお、館内には正面の「てつのくじら館」のゆうしお型潜水艦「あきしお」の全景が見えるベストスポットのデッキや、「ミュージアムショップ やまと」もあるので、一休みやお土産を購入したい場合はぜひ利用を。
呉湾クルーズで間近に護衛艦を鑑賞、快晴過ぎると逆に船がいないことも!?
大和ミュージアムで呉市の歴史と軍港としての役割、そして造船技術を学んだあとは実際に呉湾に出てみることに。ミュージアム横の「呉中央桟橋ターミナル」からバンカー・サプライの「呉湾艦船めぐり」(大人1500円、子供500円)を利用し約35分間の船旅へと出発した。
遊覧ルートは「旧呉海軍工廠造船部造船船渠大屋根」(現・ジャパンマリンユナイテッド 呉事業所大屋根)から始まり、海上自衛隊呉基地などを海上から見学。海自OBが解説を担当し、戦艦の装備品についても専門的な知識を与えてくれる。なお、当日は快晴で見通しもよかったため、呉基地に配備されているほとんどの潜水艦らが訓練に出発しており、呉湾は通常よりもゆったりしていた。
そんななかでも、海上自衛隊呉基地に寄港中の米海軍の潜水母艦「フランク・ケーブル」や全長約137mの「護衛艦 うみぎり」、ステルス構造を取り入れた21世紀を代表する新しい形の「護衛艦 さみだれ」を見学。さらに海軍時代の倉庫を背に「そうりゅう」型、「おやしお」型の潜水艦が並び、セイルや貼られた吸音タイルについての解説もあった。また、ハッチ部分にカバーで目隠しがされている理由など、知識をたっぷり得ることができた。
ランチはオーシャンビュー席で牡蠣尽くし&牡蠣いかだにも乗ってみた
広島県の名産といえば、やはり牡蠣。今回は獲れたての牡蠣が味わえる「島田水産」を訪れた。同店は江戸時代から300年以上続く老舗。オーシャンビューの桟橋席で、セルフサービスで牡蠣を焼きながら味わえると観光客や地元の人々で常ににぎわっているお店だ。
たっぷり牡蠣が味わいたいならば「牡蠣食べ放題」がベストだが、今回は「牡蠣フライ定食」(1100円)と「焼き牡蠣1kg」(1210円)をオーダー。「炭代」(440円)も支払い、さっそく焼くことに。ちなみに、美味しい牡蠣の焼き方は、平らな面を下にして約2分、ひっくり返して再度焼き続け、フタが開いても辛抱強く待つ。6分経過し、焼き色と貝のなかの水分が飛んでいたら完成! なお、中がグツグツしていたり、水気がある場合は生もしくは半生なので、ご注意を! 分からないことがあればスタッフが教えてくれるので、しっかりと聞こう。
牡蠣でお腹がいっぱいになったところで「漁場紹介と厳島神社沖遊覧」(2200円)へ同じ桟橋から出発。牡蠣いかだにも乗れ、周辺の牡蠣養殖について同社の沖原さんが解説してくれた。自然素材の竹でいかだを作っていることや、いかだ1つに数10万個の牡蠣がいること、さらに10mもの深さまで垂下連が吊るされているなど。なお、いかだの場所は各社で1年ごとにローテンションされ、海の恵みを平等に受けられるなど生産者だからこそ知り得る情報を伝授してくれた。なお、ハイライトでもある世界遺産「厳島神社」は約70年ぶりの大修繕中で非常にレアな工事現場が見れる。通常は大鳥居の間を船で通り参拝できるなど貴重な体験もできるとのこと。
観光列車「etSETOra」でも採用。広島県産にこだわる「サクラオB&D」を訪問
牡蠣小屋の次は広島の地酒との出会い! ということで観光列車「etSETOra」のオリジナルカクテル「SETOUCHI BLOSSOM」で使用されているジャパニーズドライジン「桜尾」を製造する「SAKURAO BREWERY&DISTILLERY」へ。
1918年に「中国醸造」として創業した同社は広島県民ならばなじみのあるお酒を作り続けて100年以上の歴史を持つ。2018年より広島県産の原材料を使った純国産クラフトジンや広島初のシングルモルトウイスキーなども手がけている。工場見学では、糖化・発酵・蒸留・樽詰めに熟成とモルトウイスキーなどの製造工程を見ることが可能。たくさんの酒樽がズラリと並ぶ様子など、普段なかなか見ることのできない景色も楽しめる。
広島駅すぐの「OKOSTA」でエンタメご飯体験! もっとOKONOMIYAKIが好きになる
広島滞在ラストは広島駅北口からすぐのお好み焼体験スタジオ「OKOSTA」へ。お好みソースで有名なオタフクソースが運営しており、美味しく焼けるコツを“お好み焼士”と呼ばれる社内資格を持った講師が丁寧にレクチャーしてくれると人気だ。体験したのは「定番広島お好み焼体験」(1980円)。ネギやイカ天、トマトチーズまたは激辛麺のいずれか1品をプラスして自分好みのお好み焼きが焼けるコース。所要時間は約1時間半、完全予約制でWebまたは電話での予約が必要となる。
体験では、生地の上手な広げ方から麺のほぐし方、つなぎの効果に裏返すときのコツ。さらにお肉の焼け具合チェックの仕方まで丁寧に教えてくれるので初心者も安心。ベジタリアン向けやムスリムフレンドリーなコースも用意する。できあがったお好み焼きはアツアツのまま鉄板で食べられるのがうれしい。定番のお好みソースのほか、異なる特徴のソースをかけて、味変を楽しむこともできる。家族や仲間とワイワイ出来栄えを比べながら調理できるので、盛り上がる&よい思い出になること間違いなし。エンタメ性も抜群なので、ぜひ訪れてみよう!