旅レポ
沖縄でのワーケーション。新型コロナへの対策は? ANA便やレンタカー、ホテルの取り組みをチェック
2020年10月30日 17:21
前回の記事で、沖縄県南城市でテレワーク施設を備える「ウェルネスリゾート沖縄休暇センター ユインチホテル南城(ユインチホテル南城)」を紹介した。新型コロナウイルス感染症で注目が高まったワーケーションだが、一方でその新型コロナの不安があるなか、遠方に出かけることに躊躇を覚える向きもあるだろう。
特に沖縄の場合は、公共交通機関を用いずにアクセスすることが難しく、人との接触機会がどうしても多くなりがちだ。そこで、今回のワーケーション体験における各所の新型コロナ対策をまとめておきたい。
ANA便で那覇へ。「ANA Care Promise」や機内サービスもアップデート
今回はANAの羽田~那覇線に搭乗した。ANAのコロナ対策は「ANA Care Promise」としてさまざまな施策をうっており、6月にはそれを体験した記事も紹介している(関連記事「withコロナ時代の空旅とは? ANAの感染拡大予防の取り組み『ANA Care promise』。安心のために乗客ができること」)。
6月時点では空港における飛沫感染対策や、搭乗案内などの紙の乗客による受け取り、搭乗時の消毒などの取り組みが行なわれていた。
その後、取り組みは順次アップデートされており、除菌ペーパーの配布や、機内後方の窓側から順番に最大で6段階に分けての搭乗がスタート。さらに、降機時も前方から順に案内され、後方乗客は案内があるまで着座のまま待機。機材の大きさや乗客数に応じて、2~3段階程度に分けて降機するスタイルになっている。
機内サービスもアップデートされ、6月には紙パックのお茶のみ(子供向けにはリンゴジュースも提供)だったが、のちに蓋付きの紙コップによる提供に切り替え。プレミアムクラスでのアルコール提供も、以前は缶のみだったが、現在はグラスでも提供している。
さらに、10月20日からは温かい飲み物(ホットコーヒーとスープ)の提供もスタートした。
機内でのCA(客室乗務員)はマスク着用し、機内サービス中は手袋も着用。こまめなトイレ清掃も引き続き実施している。CAの德永さんによると、乗務中はもちろん、プライベートでも感染リスクのある行動は控えるようにしているという。
このほか、那覇空港での到着時には、到着口でサーモグラフィーによる検温も行なわれていた。沖縄県が4月から行なっているもので、県内の各空港で実施している。発熱を検知した場合は個別に声がけをして検査への協力などを呼びかけることになっている。
公共交通機関? レンタカー? 南城市への移動は選択肢も豊富
空港到着後の移動手段は、ゆいレールやバス、レンタカーなどさまざまだが、沖縄はレンタカー利用者が多いことでも知られる。レンタカーはプライベート空間になるので、感染症対策の点でいえば安心感のある移動手段だ。
レンタカーで人と接触する機会があるのは、車両の受け渡しのタイミングだ。今回取材で訪問した「GRACE OKINAWA」は、カウンターのほぼ全面をビニールシートで区切ることで飛沫感染を防いでいる。
ちなみに、このGRACE OKINAWAはメルセデス・ベンツをはじめ、国産のスポーツカーなどもラインアップしていた。車両を指定してのレンタルも可能なので、クルマ好きやドライブを楽しみたい人には注目できるショップだ。
一方、前回記事で南城市内の移動は路線バスの利用も便利であることを紹介した。空港~南城市間のアクセス方法については、ANA便を利用する場合は経路検索機能の「空港アクセスナビ」が便利だ。
ANAのスマホアプリやWebサイトの予約画面から呼び出せる機能で、到着空港を起点に、目的地を入力するだけで複数の経路を提示してくれる。複数提示される経路から、乗り継ぎに利用しないバス停などを指定することもできる。沖縄の場合、軌道系の公共交通機関がゆいレールのみで、空港到着後のバス路線を事前に調べるのに重宝するだろう。
ユインチホテル南城ではシチュエーション別にそれぞれの対応
ワーケーションを体験したユインチホテル南城での新型コロナの取り組みについては別記事でも触れているが、もう少し詳しく紹介しておきたい。
ユインチホテル南城では、各所カウンターへのパーティション取り付けや消毒液の設置、従業員のマスク着用などの対応や、現金のやり取りはトレーを介するなど利用者への協力呼びかけなど、一般的な対応は網羅。
また、従業員の体調管理にも気を遣っているといい、毎朝の検温など従業員本人の体調管理はもちろん、従業員の家族に体調不良の人がいないかもチェック。場合によっては自宅待機を指示しているという。
本館2階のレストラン「サンピア」がビュッフェという点が気になる人もいるだろう。ここではビュッフェコーナーへ入る際の消毒に加え、全利用者に使い捨て手袋の着用を求めている。もちろんレストランスタッフも手袋を着用しているほか、トングも頻繁に交換することで、感染リスクを軽減。公共空間でマスクを外す必要があるシーンの代表といえる食事のシーンでの安心感を高める取り組みを行なっていた。