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ANA、自動手荷物預け機「ANA Baggage Drop」のタッチレス化トライアル。沖電気のセンサーをアドオン

2020年11月9日~27日 実施

ANAは羽田空港に設置している自動手荷物預け機「ANA Baggage Drop」の非接触操作実現に向けた検証を開始した

 ANA(全日本空輸)は、羽田空港の国内線出発ロビーに設置している自動手荷物預け機「ANA Baggage Drop」の非接触/タッチレス操作実現に向けた実証実験を開始。11月11日に当該機器を報道公開した。

 ANA Baggage Dropは2015年7月に羽田空港で導入を開始。タッチパネル上で操作をし、プリントされたタグを旅客自身が取り付けるシステムにより、無人で荷物を預け入れることができる。

 昨今の新型コロナウイルス感染症の影響で、航空会社にも旅客にも非対面、非接触のニーズが高まるなか、システム的には非対面を実現しているものの、画面に触れる必要があるタッチ操作を非接触で行なえるようにすることで、感染症対策とするのが今回の取り組みだ。ANAでは空港での一連の手続きを含めた感染症対策「ANA Care Promise」を展開しているが、この取り組みもそうした安心を届けるためのものとなる。

保安検査場A近くのANA Baggage Dropにセンサーを取り付けた実証実験機1台を設置。パネルでも案内している
今回の実証実験について説明する全日本空輸株式会社 空港センター 旅客サービス部サービス開発チーム マネジャー 林剛史氏

 非接触化にあたっては、既存のANA Baggage Dropのタッチパネル部分に、沖電気工業製の赤外線センサーを使用した機器を取り付けている。ANA Baggage Dropのデザイン上、タッチパネルのフレームが曲面となっているため、このデザインに合う形状のものの提供を受けられたことから沖電気製ユニットを採用した。

 ちなみに、ANA Baggage Drop本体は現・スカラベー(Scarabee)製の機器だが、沖電気工業が国内でのシステムインテグレータを務めている。本体側にはヒューマン・インターフェース・デバイスを後付け可能で、今回のセンサーユニットを取り付けるうえでハード、ソフトの改修は行なっていないという。

 センサーユニットの厚みは約4.5cmで格子状に照射した赤外線により座標を検知。タッチパネル面から一定の距離になった時点でオンとなる仕組みだ。画面上には、検知している位置を示すカーソルが表示される。とはいえ、手続きの内容はANA Baggage Dropそのままで、利用したことのある人なら分かると思うが、ほぼ画面の下の方のみ、特にキャンセル操作などが必要なければ、右下のボタンを選択するだけのシンプルなシステムなので、空中で手を動かすという操作もとっつきやすい。

ANA Baggage Dropに沖電気工業製のセンサーユニットをアドオンしている
画面に触れずに操作が可能。写真右のように検知している位置がカーソルで示されるので、画面上の押したいボタンの上にカーソルが合ったら指を少し画面に近付ける
写真左が非接触で操作をしている状態。参考までに画面をタッチした場合は右のようになる

 ANAではこの実証実験を、12月の繁忙期前となる11月9日~27日の期間で実施。11月9日と10日について厳密な集計はされていないものの、ANA Baggage Dropの1日平均取り扱い数である250件に近い数の荷物を預かっているが、このなかで技術的なトラブルは起こっていないという。

 システム側のログなどを参考に、現在のタッチ操作と同等の品質を確保できるかを検証していく。導入時期などについては、今回の検証結果を踏まえたうえで検討していくことになる。