旅レポ
北欧フィンランドの秋を満喫する至福の6日間。フィンエアーの最新鋭機エアバス A350で行くヘルシンキへの旅
2018年10月17日 00:00
東京ではまだまだ夏の暑さが残る9月初旬、フィンエアーが主催するプレスツアーに参加し、フィンランドの南部に位置する首都ヘルシンキでの美しい街並みや、フィンランドの中央部、ロシアとの国境を有するクーサモという街で大自然を満喫してきました。
フィンランドへはもちろんフィンエアーで向かいます。成田から首都ヘルシンキへ向かうAY072便は、成田空港を9時50分に出発し到着は現地時間13時50分。ヨーロッパの東端に位置するフィンランドへの飛行時間は10時間を切り、今回はビジネスクラス利用ということも相まってまったくの疲れ知らずのフライトでした。
午前中に出発するこの便ですと、時差の関係でまだまだ明るい日中にヘルシンキに到着します。ヘルシンキ・ヴァンター国際空港は、とてもシンプルかつコンパクトな空港ですので空港内の移動もスムーズで入国審査もあっという間。ヘルシンキの中心街へもバスやタクシー、電車などの公共交通機関でもおおむね30分程度と近いので、その日のうちにすぐさま美しい市街地の散策やショッピング、市場巡りなどが十分に楽しめます。
ちなみにフィンエアーは成田のほかセントレア(中部国際空港)、関西国際空港、福岡空港からヘルシンキへ就航してますが、いずれも午前中の出発ですので、どこから乗っても同じようなプランで楽しむことができそうです。
最新の旅客機、エアバス A350-900型機での快適な旅
朝出発すれば、その日のうちにヘルシンキ観光を目一杯楽しめてしまうフィンランドの旅ですが、始まりはヘルシンキに到着してからではありません。成田でフィンエアーに搭乗したときからすでに旅は始まっているのです。
ビジネスクラスの機内で使われるテーブルウェアはフィンランドの老舗イッタラ、そして大胆なテキスタイル・デザインで多くのファンを持つマリメッコでブランケットや枕、スリッパも統一。ライトグレーの明るい内装と相まって、搭乗したらすぐに目的地フィンランドの雰囲気にひたれます。
デザインに力を入れているヘルシンキの空気を感じながら過ごす機内での時間は、今回はビジネスクラス利用ということもあり「もっともっと乗っていたかった」というのが正直なところです。ちなみに今回利用したAY072便はエアバス A350-900型機というエアバス最新の「A350XWB」シリーズの飛行機でした。XWBは「エクストラ ワイド ボディ」の略で、要は機体の幅が広いシリーズです。確かに自分の席から反対側の窓側の席がなんとなく遠くに見えるような気がします。
また機内空調も先進のシステムが採用されているとのことで、広々として圧迫感がない機内は乾燥が抑えられていて快適です。何だかとても快適な時間はフィンランドのデザイン性に優れたアメニティとともに最新のテクノロジーによって得られたもののようです。
北欧の雰囲気漂う機内でいただく和食の美味しさにビックリ
フィンエアーでは、今年の2月より成田~ヘルシンキ線のビジネスクラスの機内食に東京・渋谷区にある和食店「七草」の前沢リカ氏が監修したという機内食が用意されています(現在は秋メニューを提供、関連記事はこちら)。といってもグルメ情報には疎い筆者は店名もシェフの名前も知りませんでしたが(すみません)、とても評判がよく特に女性には大人気の店だそうです。もちろんステーキなど洋食のメニューも選べますが、ここは世間の評判にしたがって和食を選択。これが大正解でした(もちろん洋食も不正解ではないでしょうけど……)。
「夏の太陽の恵みと、暑さを忘れるような清涼感を感じてほしい」とは今回のメニューに対する前沢氏のコメントだそうですが、見事に氏のイメージどおりの料理でした。濃過ぎないけどしっかりした味はどこか爽やかで、しっかりとした和食でありながら北欧テイストの機内の雰囲気のなかでも、なぜだか違和感なくいただける、ものすごく考え尽くされた食事だと思います。
一品一品どれもが違う楽しさがありながら決してバラバラな感じもせず、統一感のとれた満足度の高いランチでした。ものすごく美味しかったので、今度東京の前沢氏のお店にも行ってみたくなりました。
なお、食事はランチのほか到着前にもう一度軽食が提供されます。今回は焼うどんに鳥の照り焼きと炒め野菜が用意されていましたが、これ日本人的には軽食とは言い難い量です。到着後すぐにヘルシンキの市内で食事を楽しみたい方は完食しないほうがいいかもしれません。CA(客室乗務員)さんも「ちょっと多かったかしら」なんて笑ってましたし。
飲み物はワインはもちろんビール、ノンアルコールドリンクなどが用意され、フィンエアーオリジナルのカクテルも多数あります。特にブルーベリーやクラウドベリーなどのお酒やノンアルコールドリンクはフィンランドらしさを感じますし、ケーキもラズベリーケーキが用意されるなど、イッタラやマリメッコといったフィンランドのブランドだけにとどまらず機内で過ごす時間全体がフィンランドらしさに包まれているのがフィンエアーの特徴であり魅力だと感じます。
やっぱり日本人がいるとちょっぴり安心しちゃうのです
フィンエアーでは、日本とヘルシンキを結ぶ便には必ず日本人のCAさんが乗務しているそうで、機内アナウンスも英語とともに日本語でも行なわれます。もっとも機内ではそんなに難しい英語が必要ではありませんが、それでも万が一体調が悪くなったら、とか、もし年老いた自分の親と旅行するなら、とか考えるといてくれるだけでちょっぴり安心します。
もちろんフィンランド人のCAの方もとても優しくて機内では終始快適に過ごせましたよ。「フィンランドの方ってちょっぴりシャイで奥ゆかしいところとかがどことなく日本人に似ていて、そんな雰囲気でとても働きやすい環境なんですよ」と今回乗務していた日本人CAの方は話していましたし。
あぁ、この快適さは最新のテクノロジーや北欧デザインだけではなくスタッフの方々のもつ雰囲気があっての快適さなんだなぁと妙に納得。今回予定されているヘルシンキやクーサモの街を訪ねるのは実は初めてではないのですが、あのどことなくフィットする快適さの謎がちょっと解けたようで、到着が一層楽しみになってきます。
今回は、北欧フィンランドの秋どころか機内の話に終始してしまいましたが、最も近い欧州で飛行時間も10時間を切るとはいえ、機内で過ごす時間の充実度は旅の楽しさの一部です。乗った瞬間からフィンランド一色のフライトでしたが、次回は到着の地ヘルシンキで過ごす時間をご紹介します。また、お付き合いいただけるとうれしいです。
東洋と西洋の「出会い」をテーマにしたショートフィルム「East and West Side Story」が公開されました
2018年は、フィンエアーが日本に就航し初めてアジアとヨーロッパを結んでから35周年の記念すべき年だそうです。そこでフィンエアーとヘルシンキ・ヴァンター空港を運営するフィナビア(Finavia)は、共同プロモーションキャンペーン「Match Made in HEL」の一環としてショートフィルム「East and West Side Story」を制作します。そのプレミア上映会が9月6日、ヘルシンキ・ヴァンター空港で行なわれました。
実はこのプレミア上映会での鑑賞が今回の大きな目的でもありました。15か国から集まった100名以上のメディア関係者は、空港内のVIPターミナルよりバスでフィンエアーの格納庫まで空港の敷地を移動し、初公開されたショートフィルムを登壇した主演のイ・ジェフンさん(韓国)、北欧出身のアンネ・ベリステッドさんとともに楽しみました。
美しい湖に恵まれたフィンランドの雰囲気とヘルシンキ・ヴァンター空港、そしてフィンエアーの機内が散りばめられ、9月7日に一般公開されたショートフィルム「East and West Side Story」はこちらです。