旅レポ
リニューアルオープンしたホテル「プリンス ワイキキ」とハワイのアートを楽しむ(その1)
アート作品に癒される2泊4日の旅
2017年8月2日 00:00
常夏のリゾート地として絶大な人気を誇るハワイ。そのハワイ オアフ島にあるホテル「Prince Waikiki(プリンス ワイキキ)」が4月1日にリニューアルオープン(現地時間)したのはすでに本誌でも紹介しているとおり。今回、6月30日から7月3日にかけて行なわれたプレスツアーでは、完成したチャペルも公開されたので、その模様も含めて施設の詳細をお伝えしよう。
今回紹介するホテル、プリンス ワイキキは、1990年に「HAWAII PRINCE HOTEL WAIKIKI(ハワイ プリンスホテル ワイキキ)」としてオープンし、ワイキキビーチの入り口、アラモアナビーチパークに近く、全室オーシャンビューのホテルとして多くの利用客を集めていた。アラモアナショッピングセンターや再開発が進められているカカアコ地区に近い立地を活かし、さらなるシェアを拡大するために施設や客室を全面リニューアル。それに伴い名称も変更し、新しいリゾートホテルの姿を提案していくことになったものだ。
プリンスワイキキの位置
ロビーでは魚の群れを表現した大型アートがお出迎え
ホテルの顔ともいえるロビーは、通常のチェックイン機能に加わえ、アート作品を多く展示することで、くつろぎの空間を演出しているのが大きな特徴になっている。今回のリニューアルのコンセプトには、パワースポットをイメージすることで、癒しの空間を作り上げるというのがある。
プリンス ワイキキが建設された場所は“ムリワイ”と呼ばれた河口であり、ヒナナ(魚)、ナイオ(花)、リムエレエレ(海藻)で満ちあふれた自然豊かな場所であったことから、それらをテーマにすることで現代のオアシスとしてよみがえらせている。床は流れ込んでいたピイナイオ川をイメージしたデザインになっており、天井には生息していたヒナナフィッシュを表現した銅板で作られたアート作品「フラリ・イ・カ・ラ」が飾られている。
この銅板アートは、ハワイ出身の芸術家であるカイリ・チュン氏がデザインしたもので、850個にも及ぶ、スケールの大きな作品に仕上がっている。銅板の一つ一つはホテルスタッフやその家族が利用客の再訪を願いながら丹精込めて作り上げたもので、製作者にはカイリ・チュン氏のサインが入った製作証明書も渡されている。群れのなかには8個だけシルバーの作品が混ざっており、それはオーナーや総支配人、創業時からのゆかりある利用客の手によるものだとのこと。もし訪れる機会があったらぜひとも探してみてもらいたい。
そのようなアート作品に囲まれ居心地のよいこちらのロビーだが、宿泊客でなくても利用できる。いたるところにソファやイス、テーブルなどが置かれており、併設されているホノルル・コーヒー・カンパニーのショップでコーヒーを購入して、優雅なカフェタイムを楽しむこともできる。
ヨットハーバーを眺めながら食事できるメインダイニング
ロビーから3階に上がると、メインダイニングである「100 Sails Restaurant & Bar(ワンハンドレッドセイルズ レストラン&バー)」がある。その名のとおり、眼前に広がるヨットハーバーを見ながらゆっくりと食事ができる素敵なレストランだ。自分の好きなものを好きなだけ食べられるビュッフェとメニューから注文するアラカルトが用意されており、ビュッフェは朝食なら32ドル(約3584円、1ドル=112円換算)、昼食は36ドル(約4032円)、夕食は58ドル(約6496円)となっている。
また、レストランの中央にはバーも併設されており、食事以外でも気軽にコーヒーやビール、カクテルなどを楽しむことができる。特にビールは地元ハワイで作られたクラフトビールなどが取り揃えられておりお勧めだ。
リゾート気分を満喫できる開放的なプールエリア
ホテルの5階には開放感あふれるプールエリアが設けられており、リゾート気分を満喫できるようになっている。広々としたスイミングプールにヨットハーバーが眼前にあるようなインフィニティプール、疲れを癒すジャグジーが設置され、プール脇のカウンターバー「Hinana Bar(ヒナナバー)」でお酒を楽しむこともできる。
また、高層階の客室「Prince Waikiki Club Room(プリンス ワイキキ クラブルーム)」の宿泊客のみが利用できるラウンジ「プリンス ワイキキ クラブラウンジ」もあり、朝食やオードブル、ビールやワインなど、ちょっとしたドリンクサービスが楽しめる。そのようなサービス施設以外にも「自然からいただいたものは自然に返す」といった花のレイなどを戻す場所もフロアの一画には用意されており、豊かな自然に対して感謝を忘れない姿勢もうかがうことができる。
高さ107mに設けられた天空のチャペル
アラモアナタワーの33階にはハワイ語で「喜びの空」を意味する「Lani Le'a Chapel(ラニレア チャペル)」が用意された。地上107mにあるこのチャペルは、もともとスイートルームがあった場所を改装したものであり、抜群の眺望を誇る。「祭壇の後ろにはパノラマに美しい海が広がり、最高のウェディングを演出できます」と、運営するワタベウェディングは胸を張る。チャペルの隣には「ピクチャーラウンジ」が用意されており、ゲストとアットホームな雰囲気で記念撮影ができるようになっているので素敵な思い出になること間違いなしだ。
客室はハワイの海がさらに見えるように改装
客室は全室が窓エリアを拡大し、当ホテルのウリである“全室オーシャンビュー”のメリットを最大限享受できるようになっている。さらに、窓を開けることができるようになっているので、ハワイの風を受けながらくつろげる工夫も施されている。床には海底の砂丘をイメージしたカーペットが敷かれ、壁には土地を浄化する力を持つといわれるナイオツリーの花、ナイオフラワーが描かれており、落ち着いた癒しの空間が演出されている。
インテリアは実用的な改装も施されており、コンセントがいたるところに設置されているのがとても便利。とくにワークデスクやベッドサイドには10A供給可能なUSBポートが設けられており、スマートフォンやタブレットの充電も容易になっている点は非常にありがたい。
プリンス ワイキキは、リニューアルされたことでさらに魅力あるリゾートホテルに生まれ変わったことは紹介したとおりだが、日本語が堪能なスタッフの多さによる安心感やきめ細かなサービスなど、“プリンススタイル”といわれる、おもてなし精神が隅々まで行き届いているのも実感できる。
そのほか、小規模の会議スペースから大規模な宴会場、フィットネスルームに郊外にゴルフコースを持つなど、リゾートホテルとしての機能も十分に備えている。安心してハワイ時間を満喫できる素敵なホテルなので、ハワイ旅行を考えている人はぜひとも選択肢の一つに加えてみてはいかがだろうか。