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写真で見る 新装「姫路城」

2015年3月27日 グランドオープン

ドラマなどでも有名な「はの門」の坂の下から見上げた姫路城

 兵庫県姫路市は3月27日、2009年10月から約5年半をかけて行なわれた大天守の保存修理を終え、「姫路城」をグランドオープンした。前日となる3月26日には記念式典を行ない、その招待客に対して大天守の見学会を実施。その姫路城内のフォトレポートをお届けする。

菱の門~天守閣

 三の丸から大天守(天守閣)方面へ向かう際にまず通るのが「菱の門」。ここから大天守へは西の丸を通過するルートなど、いくつかの道筋がある。今回は菱の門~いの門~ぬの門~りの門~備前門の、いわゆる「下道」を進んでみた。

「菱の門」
「国宝姫路城」の看板に気持ちも盛り上がる
菱の門下から見た姫路城
菱の門から「いの門」へ
いの門から「ぬの門」へ向かう「下道」の途中にある「をの門跡」
をの門跡付近から見た城壁
「ぬの門」。鉄張りの頑丈な扉が特徴
ぬの門の先には鯱瓦の展示。これは5代目となる「明治の鯱」で、昭和の大修理の際に大天守の東側に上がっていたもの
これは6代目の「昭和の鯱」。昭和の大修理の際に貞亨4年(1687年)の銘のある鯱が見つかり、これに倣って復元されたもの
7代目となる「平成の鯱」。今回の保存修理では取り替えられた大天守最上層の鯱のレプリカ。昭和の鯱を再現している
お菊井戸付近から見上げた大天守
「播州皿屋敷」の怪談で知られる「お菊井戸」
お菊井戸の先にある「りの門」
りの門の脇に立つ「太鼓櫓」
りの門から大天守へと向かう坂道。漆喰が塗り直され真っ白な壁
“腹切丸”とも呼ばれる「帯郭櫓」。こちらは今回修理されておらず壁の色が明らかに異なる
本丸へと繋がる「備前門」への道
備前門をくぐるといよいよ大天守の目の前へ
備前門をくぐったところから見上げる大天守
本丸(備前丸)の広場
本丸から姫路駅方面への眺め
本丸から姫路城を見上げる
西小天守(右)と乾小天守(左)
西小天守の麓付近から乾小天守を見る
大天守へと通じる「水四門」
このあたりの壁は修復されておらず漆喰のカビが目立つ
こちらは大天守の修復された壁
「水五門」
「水六門」
いよいよ大天守の中へ

地階

 姫路城の大天守は、地階+1~6階の7層構造。地階から順に写真で紹介していく。

地階の通路
西大柱
東大柱
1階への階段

1階

1階の通路
釘を隠すための装飾。「六葉」つまり6枚の葉っぱをデザインしており、葉っぱと葉っぱの間にハート型の隙間がある
「石落とし」と呼ばれる隙間から石を落としたり、射撃を行なう
石落としを外から見るとこのような形状になっている
「筋交」(すじかい)と呼ばれる構造材で1~2階に通して入れられている

2階

1階から2階への階段
2階の様子
「破風の間」(はふのま)と呼ばれる屋根裏空間
「出格子窓」。石垣の下を見通せる
外から見た出格子窓
「武具庫」
槍などを掛ける「武具掛け」。武具そのものは展示から外された
3階への階段。どの階段も50~60度と急なので気を遣う

3階

順路では、3階は一旦スルーして4階へ。下りの時にじっくり見る流れになるのだが、実は柱が最大の見所
この西大柱は、昭和の大修理の際に継ぎ手をして1本の柱としている。その継ぎ手部分が3階になる
鉄で締め付けている
こちら東大柱は地階から6階まで1本の木材

4階

4階からは目に見えて面積が狭くなる
4階は破風の間が一段と大きい
4階は窓が高いところに作られているのが見所

5階

5階は開けた空間になっており、東西の大柱の力強さを堪能できる
最上階への階段は一段と低く、狭い

6階

6階は「長壁(おさかべ)神社」が祀られている。「刑部(おさべ)神社」とも
最上階最大の見所は「幻の窓」。四隅は壁になっているが、本来は窓が開けられる予定だったのが、設計変更により板で埋められたことが分かっている

展示物

大天守の見学から出口へ向けての通路には、姫路城の年表や仕様、鬼瓦などが詳細な説明とともに展示されている。

編集部:多和田新也