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紀勢道 南紀田辺IC~南紀白浜ICが12日に開通、大阪・神戸と南紀白浜を高速道路で往来可能に
(2015/7/13 15:27)
- 2015年7月12日15時 開通
7月12日、近畿自動車道 紀勢線の一部となる紀勢自動車道 南紀田辺IC(インターチェンジ)~南紀白浜IC間(延長:14km)が開通した。
近畿自動車道 紀勢線は大阪府松原市を起点とし紀伊半島南端を経由、三重県多気郡多気町に至る約340kmの高速自動車道。紀勢自動車道は南紀田辺ICからすさみIC(仮称)を結ぶルートで全長38km。
1991年12月に基本計画区間を公示後、新直轄方式(高速道路会社による整備の補完措置として、必要な高速道路を建設するため国と地方の負担を3:1とした新たな直轄事業のこと)での整備に変更。2009年から本体工事が開始された。現段階での未開通区間となる南紀白浜IC~すさみIC間、および、すさみIC~すさみ南IC(すさみ串本道路の一部)もトンネルの掘削はすべて終了しており、追って2015年9月に開通が予定されている。阪和道の松原市から阪和道 南紀田辺IC(一部区間は湯浅御坊道路)までの区間は有料となるが、紀勢自動車道は無料の自動車専用道路として供用される。
今回の開通により夏休みシーズンやゴールデンウイークの渋滞緩和や滞在時間の延長といった観光面でのメリットのほか、地震に伴う津波など災害時の代替ルートとしての役割が期待されている。
開通当日は、新たに設置される「道の駅 くちくまの」において開通式典およびイベントが開催された。開場直後の8時30分からはウォーキングを実施、開通区間を歩くことができる最後の機会とあって多くの参加者が思い思いに散策していた。9時からは地元、熊野高校の吹奏楽部による演奏やサポーターズリーダーによるよさこい踊り、地元岩崎の獅子舞などが披露された。
10時からの開通式典には多くの関係者が列席。近畿地方整備局長 森昌文氏による式辞の後、和歌山県知事 仁坂芳伸氏および田辺市長 真砂充敏氏による挨拶、衆議院議員 二階敏博氏、参議院議員 世耕弘成氏、参議院議員 鶴保康介氏、衆議院議員 浮島智子氏により祝辞が、地元の上富田町長 小出隆道氏および白浜町長 井澗誠氏からは「まちづくりへの活用」などが述べられた。
最後に紀南河川国道事務所 事務所長 西海俊幸氏が登壇。今回の開通について「田辺~すさみ間の所要時間は42号を走りますと1時間というところが、半分の30分に短縮されます。時間短縮効果、交通混雑の緩和によりまして地域の活性化に大きく貢献することを期待しております。また、当地域は南海トラフ地震災害が発生すれば、津波等によりまして国道42号線が浸水いたします。紀勢自動車道は国道42号線の代替ルートとして救急、復旧などの活動に大きく寄与できると期待しております」とメリットを紹介。また、関西地域から見た開通のメリットとしてJTB国内旅行企画 上山裕之氏および関西大学第一中学校 相良雅文氏のメッセージを紹介した。
最後に白浜付近の観光情報を少しだけ紹介。スイーツ好きには白浜駅前にある「ふれ愛名産館 まつや」のソフトクリームがお勧めだ。写真で紹介した梅ソフトのほかみかんソフトもある。
ご飯ものなら同じ白浜駅前の「紀州鮨 はま乃」。紀州名産のさんま寿司はぜひ食べておきたい一品だ。お腹がふくれたら少し南に走って道の駅「椿はなの湯」へ。湯船は小さいけれどpH9.9のアルカリ性温泉でお肌つるつるだ。
【お詫びと訂正】初出時、南紀田辺ICから阪和道方面について言及した内容に誤りがありましたので修正いたしました。お詫びして訂正いたします。