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IHG、楽天トラベルの予約も会員料金&ダブルでポイント貯まるように。サンディリアCEO「日本は世界第3位のホテル市場」
2025年10月29日 11:00
- 2025年10月29日 発表
IHGホテルズ&リゾーツと楽天トラベルは、10月29日から国内旅行者に向けたロイヤリティプログラムの連携を強化し、新たなパートナーシップ特典の提供を開始する。
日本国内で展開しているIHGホテル10ブランド・50以上の施設が対象で、IHGワンリワーズの会員登録や年会費は無料。楽天トラベルの専用サイトから「IHGワンリワーズ」に新規入会するか、IHGの会員情報を連携することで、主に2つの特典を利用できる。
1. 楽天トラベルにおけるIHGワンリワーズ会員割引料金の適用
楽天トラベルにおいても、IHGワンリワーズの会員割引料金で宿泊予約が可能。ただし、宿クーポンと会員割引は併用できない。
2. 選べるダブルポイント
宿泊利用における加算ポイントは、「IHGワンリワーズポイント+楽天ポイント」「楽天ポイント+楽天ポイント」の2パターンから選択可能。通常分の楽天ポイントと、さらに追加でIHGワンリワーズポイントまたは楽天ポイントを獲得することができる。
また、IHGワンリワーズポイント1500ポイントにつき楽天ポイント500ポイントに交換することも可能(交換は1500ポイント単位)。
ロイヤリティプログラムの連携強化について、IHGホテルズ&リゾーツ 日本&マイクロネシア マネージングディレクター 兼 IHG・ANA・ホテルズグループジャパン合同会社 CEOのアビジェイ・サンディリア氏に話を聞いた。
――数あるOTAのなかで、楽天トラベルとの連携を決めた理由を教えてください。
IHGは2024年1月、楽天と会員向けロイヤリティプログラムの連携を目指すMoU(覚書)を締結し、シームレスな旅行予約体験を提供するためのコラボレーションを開始しました。このたび楽天とのパートナーシップをさらに拡大できることを嬉しく思います。
今回の連携は、全国規模の圧倒的リーチを有する「楽天トラベル」のユーザーと世界で1億4500万人超のメンバーをもつ「IHGワンリワーズ」会員の双方に、より大きな付加価値を提供する取り組みです。この新たな施策によって、国内57軒のIHGホテルとIHGワンリワーズに新たなゲストをお迎えできると期待しています。
――多くのホテルが公式サイトでの直接予約を重視するなか、あえてOTAとの連携を強化するのはなぜでしょうか。
IHGでは、ゲストの体験やホテル・オーナーの事業価値を向上するため、ロイヤリティプログラムやデジタルプラットフォーム、データ分析、そして戦略的パートナーシップへの投資を行なっています。
なかでもIHGワンリワーズは、お客様に多彩な特典や選べる楽しさをお届けすると同時に、ホテルオーナーにとっても効率的に価値の高いお客様と出会える重要な仕組みです。
楽天トラベルのユーザーは本日より、IHGのベストレートであるIHGワンリワーズ会員料金で予約できるうえ、日本国内のIHGホテルに宿泊する際に「楽天ポイント」と「IHGワンリワーズポイント」の両方を獲得できるようになります。
このような取り組みを通し、ゲスト・ホテル・オーナーのみなさまへ、これまで以上に多様な選択肢と価値を提供していきます。
――今後も第2弾、第3弾と特典を強化する見込みはありますか。
IHGワンリワーズ会員は、すでに2025年6月から、IHG公式サイトから直接予約することで、世界6800軒を超えるIHGホテルおよびリゾートの対象ホテルに宿泊する際に楽天ポイントの獲得を選択できるようになっています。また、保有するIHGワンリワーズポイントを楽天ポイントに交換することも可能です。
本日発表した新たな特典は、国内旅行者に向けたロイヤリティ特典を拡充する次のステップです。IHGは今後も楽天と連携しながら、双方の成功に向けて協力を続けてまいります。
――日本市場の特徴を教えてください。日本国内からの宿泊客と、そのほか地域における国内旅行客との違いはありますか。
日本は世界有数の国内旅行市場であり、世界の主要航空路線上位10路線のうち3路線が日本国内にあります。なかでも新千歳~羽田間は世界第2位の旅客数を誇ります。充実した航空ネットワークと全国を結ぶ高速鉄道網により、日本の国内旅行者は移動のしやすさと多様な選択肢を享受しており、これは他国にはない大きな特徴です。四半期あたりの国内旅行者数は1億5000万人を超え、日本におけるIHGホテルの最も重要なゲスト層となっています。
また、外資系ホテルが全体の約4%にとどまっている点も日本のホテル市場の特徴です。外資系ホテルブランドが20〜40%を占めるほかの主要市場と比べると、非常に低い水準となっています。
日本は世界第3位のホテル市場であり、不動産市場も堅調で、OECD諸国のなかでも資本コストが最も低い国の一つです。こうした環境は、国際的なホテルブランドにとってプレゼンスを拡大し、国内外の旅行者により多様で個性ある宿泊体験を提供する絶好の機会となっています。
――楽天トラベルとの連携以外に、日本ならではの取り組みはありますか。
IHGは、日本においてANAとの合弁事業を展開しており、ANAおよびその会員組織との連携が可能となっています。このパートナーシップはIHGならではの強みの一つですが、それ以外にも、旅行者に新たな価値を提供し、ホテルオーナーの事業成長に貢献するための継続的な投資を行なっています。
また新たな取り組みとして、IHGは今年、LINEのミニアプリを導入しました。LINE公式アカウントの友だちは現在、397万人に達しています。
ミニアプリでは、IHGワンリワーズへの登録や国内外のIHGホテルの予約をシームレスに行なうことができます。これは、旅行者が簡単かつ便利にIHGとつながることを目的とした施策であり、同時にIHGホテルへの送客強化にもつながっています。


























