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エイチ・アイ・エス、訪日韓国人観光客促進に向けた合弁会社「INTERPARK JAPAN」を設立
韓国オンラインサイトで韓国発の旅行商品を販売
(2015/12/21 20:31)
- 2015年12月21日 発表
エイチ・アイ・エス(H.I.S.)は、12月21日に記者会見を開催し、韓国大手オンラインショッピングモールを運営するINTERPARKと合弁会社「INTERPARK JAPAN」の設立に合意したことを発表するとともに、基本合意書を締結した。新合弁会社では、H.I.S.グループが展開するホテル、テーマパークなどの日本国内の観光素材や、海外現地法人のインバウンド観光商材などを新合弁会社に提供し、INTERPARKが運営するオンラインショッピングモールにおいて、韓国発の旅行商品を韓国市場向けに販売する。
発表会では、INTERPARK INT TOUR CORPORATION ツアー事業本部 常務理事で、新合弁会社INTERPARK JAPANの代表取締役社長でもある楊承鎬氏が登壇し、INTERPARKや新合弁会社の事業説明を行なった。
INTERPARKは、韓国初のオンラインショッピングモールとして1996年に設立され、現在では韓国内での航空券販売数第1位、BtoCオンライン航空券販売でシェア50%、韓国内宿泊予約販売数も1位を記録する、韓国最大のオンライン旅行サイトに成長しているという。そういったなか、韓国では海外旅行市場が年々拡大しており、2016年には海外渡航者が2000万人を超えると予想されている。加えて、個人旅行の比率も年々高まっているそうで、今後の事業拡大を目指し、今回のH.I.S.との合弁会社設立に至ったという。
今回の合弁会社設立の意義について揚氏は、「毎年増える海外旅行需要と、特に個人旅行の比率が高まる流れに合わせて、H.I.S.との提携を通じて差別化されたサービスを提供したい」と述べ、年々増え続けている訪日外国人観光客に対し、H.I.S.が持つ安定した旅行インフラをベースとして、より充実したサービスを提供することが大きな目的であると説明。また、韓国発の訪日旅行商品だけでなく、将来はH.I.S.の海外支店が持つネットワークを活用して、韓国人向けに様々な海外旅行商品を提供したいという。そして、韓国内でINTERPARKが有する韓国内最大の予約インフラと、H.I.S.が保有する海外62ヶ国130都市の支店ネットワークの、双方の強みを活かし、ホテルの客室確保や価格競争力の確保、パッケージ旅行商品の強化などで相乗効果を発揮させ、拡大しているほかのオンライン旅行事業者に対抗していきたいとのこと。
質疑応答で、INTERPARKが合弁会社の相手にH.I.S.を選んだ理由を問われた揚氏は、「世界各国に多くの支店を保有しており、INTERPARKのオンラインインフラを活用することで大きな相乗効果が得られると考えたため」と回答。韓国人旅行者向けの旅行商品を充実させるために、H.I.S.のインフラが大きな魅力になったと説明。また、今回の合弁会社設立によるH.I.S.側でのINTERPARKが持つインフラ活用について問われた、H.I.S. 代表取締役社長の平林朗氏は、「INTERPARKが約7割のシェアを持っているコンサートやイベントのチケット販売力を活かして、K-POPのコンサートやイベント商品を共同で展開したり、日本人の韓国旅行者向けにINTERPARKのインフラを利用したホテル予約などを展開できればいいと考えている」と、H.I.S.側もINTERPARKのインフラを活用したサービスを日本で提供して行きたいと述べた。
その後、新会社設立に関する基本合意書への調印が行なわれ、発表会は終了となった。