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「AIR大勝軒 つけめん」「カフェ・カイラ for Resort パンケーキサンド」などJAL新機内食発表会
「ロン丼」「フィンラン丼」といった路線別メニューも
(2015/11/28 14:09)
- 2015年11月27日 発表
- 2015年12月1日 提供開始
JAL(日本航空)は、12月1日から国際線のプレミアムエコノミークラスとエコノミークラスで提供する新しい機内食を発表するとともに、プレス向けに試食会を開催した。
JALの国際線では、「空の上のレストラン」というコンセプトで、こだわりの機内食を提供している。なかでも、スターシェフや有名レストラン、大手外食チェーンなどと提携したオリジナル機内食は、利用者からも好評となっている。過去には、「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」とのコラボレーションによる「俺の機内食 for Resort」や、吉野家とのコラボレーション「AIR吉野家」、モスバーガーとのコラボレーション「AIRモスバーガー モス野菜」などが提供され、話題となった。
そして、2015年12月1日に提供開始となる冬メニューとして、つけ麺の元祖「大勝軒」とのコラボレーションメニュー「AIR大勝軒 つけめん」と、パンケーキで有名なオアフ島のカフェ「カフェ・カイラ」とのコラボレーションメニュー「カフェ・カイラ for Resort パンケーキサンド」を発表した。
AIR大勝軒 つけめんは、成田発シカゴ、ボストン、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンディエゴ、ダラス、バンクーバー、フランクフルト、ヘルシンキ、パリ、シドニーの各便、羽田発ロンドン、パリ便、関空発ロサンゼルス便の欧州・北米・豪州路線で、到着前の2回目の食事として提供。また、カフェ・カイラ for Resort パンケーキサンドは、羽田発ホノルル便の到着前の食事として提供される。
AIR大勝軒「つけめん」
AIR大勝軒「つけめん」は、文字どおり大勝軒のつけめんを再現したメニューだ。開発には、東池袋大勝軒の二代目店主、飯野敏彦氏も参加しており、東池袋大勝軒で提供されているつけめん同様の味を再現。機内では、麺、スープともに温められた“あつもり”で提供される。
開発で大変だったのは、麺の食感の再現だったという。機内では生麺をその場で茹でて提供はできず、あらかじめ茹でておいた麺を機内で温め直して提供しなければならない。実際に店で提供されている、もちもちとしたコシのある麺を再現するために、麺の材料など、何度も試行錯誤したという。
また、温め直しても麺がほぐれやすいようにするという点にも苦労したとのことで、機内食版の麺では油を練り込むなどの工夫を凝らしているとのこと。実際の機内食の麺の食感は、さすがに店で提供されている麺と同等とまではいかないが、もちもちとした食感などはかなり近く、十分満足できると感じた。
対するスープの味は、甘酢を使った酸味のきいた味わいなど、大勝軒のつけめんスープそのものという印象。味卵やチャーシュー、メンマ、なると、海苔などのトッピングは別に用意されており、好きなときに麺と合わせて食べれば、大勝軒の味わいが口いっぱいに広がる。スープをこぼさず食べられるように、やや深い紙パックの底にスープが入れられているため、少々食べにくさはあったものの、これが機内で食べられるというのは、なかなか魅力的と感じる。
ところで、AIR大勝軒 つけめんには、デザートとしてリンゴが添えられている。これは、東池袋大勝軒の初代店主、山岸一雄氏が長野出身で、スープを煮込む寸胴にリンゴを入れていたり、常連客にリンゴを提供したりすることもあったという逸話を元に採用したという。大勝軒のファンには、リンゴから隠しアイテム的なストーリーを感じてもらいたい、とのことだった。
カフェ・カイラ for Resort「パンケーキサンド」
カフェ・カイラ for Resort「パンケーキサンド」は、日本でも支店が大人気となっている、オアフ島のカフェ、「カフェ・カイラ」のパンケーキをベースとした機内食だ。羽田発のホノルル便で、朝食の時間帯に提供されるメニューということで、朝食らしさや食べやすさを考えつつ、リゾート気分を盛り上げるべく、機内に入りドアが閉まった瞬間からホノルルを感じてほしい、というコンセプトで開発したという。
メインディッシュのパンケーキサンドは、ハワイでおなじみのランチョンミート「SPAM」とチーズオムレツがサンドされた状態で提供される。そこに、同じくプレートに用意されているレタスとトマトを挟み、包み紙に入れて手に取って食べるスタイルとなる。また、そのまま食べるのもいいが、同じくプレートに用意されているメープルシロップをパンケーキにかけて食べると、味の変化を楽しめる。
SPAMやチーズの塩味と甘いパンケーキとの組み合わせは十分に美味しいが、個人的にはメープルシロップをかけた方がさらに美味しく感じた。また、パンケーキにSPAMやチーズオムレツを挟むという意外性も、なかなか楽しい。
このほかにサイドメニューとして、ハーブローストポテトとフルーツヨーグルトも用意される。ハーブローストポテトは、実際にカフェ・カイラ店舗でも提供されているもとのことで、容器の底にはトマトソースが添えられている。また、フルーツヨーグルトは、ラズベリー、ブラックベリー、パイナップルなどのフルーツをトッピング。羽田発ホノルル便の到着前の朝食として提供されることもあり、全体的にさっぱりとして健康的なメニューを目指したとのことだが、ハワイの朝食らしさが十分に伝わってくるメニューと感じた。
欧州発の日本路線ファースト、ビジネスクラスではJALオリジナル丼を提供
今回の試食会で提供されたのは、エコノミークラスで提供される機内食のみだったが、欧州発日本路線のファーストクラスとビジネスクラスで提供される新メニューも併せて発表された。こちらは「JALオリジナル丼」というメニューで、欧州各国の食材を活かした、欧州発2食目のアラカルトメニューとして提供される。
ロンドン発の日本便で提供されるのは「ロン丼」。地中海のマグロやノルウェーサーモンなどを使った海鮮丼となる。
また、ヘルシンキ発の日本便では、フィンランドポークの生姜焼きに、カンタレリきのこやルッコラをあしらった、豚の生姜焼き丼「フィンラン丼」を提供。
フランクフルト発の日本便では、ドイツ産オーガニックポークを、ドイツビールを使ったソースで仕上げ、ザワークラウトを添えた豚丼「フランクフル豚(とん)丼」。
パリ発の日本便では、フランス産マッシュルーム“シャンピニオン・ドゥ・パリ”や海老の天ぷらなどをのせた天丼「フランス丼」がそれぞれ提供される。
名称は駄洒落ベースでおちゃらけた感じだが、どれもファーストクラスやビジネスクラスで自信を持って提供できる本格的な丼に仕上がっているそうだ。こちらも機会があればぜひ味わってみたいと思う。
このほか、機内で提供されるお菓子もリニューアルされる。ビジネスクラスでは、芦屋や銀座に店を構える「アンリ・シャルパンティエ」のフィナンシェと、麻布十番のかりんとう専門店「麻布かりんと」のかりんとうが新たに用意される。また、エコノミークラスのセルフサービスコーナー「スカイオアシス」に置かれるスナックも、おなじみのお菓子などが内容を一新して提供されることになる。
これら、JAL機内食の冬の新メニューは、2015年12月1日から2016年2月29日の期間で提供される。機内食は、海外旅行の大きな楽しみの1つでもある。この期間に該当国際線路線を利用する機会があったら、ぜひともこれら新メニューを味わってもらいたい。