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埼玉県内の圏央道が全通。「桶川北本IC~白岡菖蒲IC」開通式
(2015/10/31 20:17)
- 2015年10月31日 開催
国交省 関東地方整備局とNEXCO東日本(東日本高速道路)は、10月31日15時に圏央道「桶川北本IC(インターチェンジ)~白岡菖蒲IC」を開通した。
同区間の延長は10.8kmで、4車線で開通。同時に桶川加納ICも開通、菖蒲PA(しょうぶパーキングエリア)もオープン。桶川北本IC~白岡菖蒲IC間の普通車の通行料金は470円。ETCの時間帯割り引きが適応になり、0時~4時のあいだに通行すると30%割り引きになる。
同区間の開通で、東北道との久喜白岡JCT(ジャンクション)~関越道との鶴ヶ島JCT間が全通。これまでに開通していた区間と合わせ、東名高速道路~中央自動車道~関越自動車道~東北自動車道が圏央道で繋がることになる。これにより、都心の渋滞緩和や圏央道周辺への企業立地促進にも期待がかけられている。
10時より菖蒲PAで行なわれた開通式典には、多数の関係者が列席。冒頭挨拶に立った、国土交通大臣 石井啓一氏は、「圏央道は首都圏の渋滞解消、経済活性化、観光振興、防災機能強化を目的とする、三環状道路の一部として整備を進めています。今回の開通により、東名高速、中央道、関越道、東北道が直結し、関西中部方面から東北方面が、都心を経由せず結ばれることとなります。これにより、例えば日光から富士山までの移動時間が約1時間短縮され、観光交流の活性化が期待をされます。防災面では、東北道や東名高速等の放射道路と環状道路が結ばれることにより、都心へいたるルートの選択肢が大幅に増加することとなり、首都圏直下地震等の災害時における救援活動を支えることが期待されます。これまでもすでに開通した圏央道の東名高速、関越道のあいだでは、それまで9割の交通が都心経由でありましたが、開通後は約2割に減少するなど、都心の渋滞緩和や定時性の確保に寄与しています。さらに、圏央道の沿線市町村では、企業立地面積が20年前と比較して約6倍となっています。民需拡大と地域経済の活性化に寄与するなど、高いストック効果が発揮されています。圏央道をはじめとした三環状道路の整備は、日本の社会経済活動を支えるうえで、ひじょうに大きな役割をになってきており、国土交通省としましても、早期の全線開通をめざし、今後とも事業を推進していきます」と述べた。
続けて埼玉県知事 上田清司氏が、「これで埼玉県内の圏央道はすべて繋がりました。東名高速、中央道、関越道、東北道といったメインの道路が繋がることで、経済効果、観光、農業、あらゆる部分で新しい時代が開かれることになりました。今日は歴史的な日だと思っています。近い将来には新潟港、ひたちなか港、横浜港を通して、海外とのアクセスも圏央道を通じて結びつけることができます。埼玉県では地元の皆様と協力しながら、この沿線道路の整備にも力を尽くしてきました。圏央道の開通に合わせ企業誘致大作戦を展開、826社の企業を誘致し、その6割が圏央道周辺になります。これからも圏央道をとおし、周辺道路の整備とあいまって、経済効果や町作りに寄与していきたいと考えています。まだ、圏央道は終わっていません。2割が残っています。圏央道が完成することによって、日本の成長エンジンが関東から発進できるように、がんばっていきたいと考えています」と挨拶した。
高速道路の高架上で開通セレモニーが行なわれ、テープカットおよびくす玉開披、関係者による通り初めを実施。このあと15時に開通を迎えた。